繊細で美しいスペンサリアンカッパープレート。以前に紹介した Burgues Script と同じ作者で、その続編との事。Burgues と比べると傾きもコントラストも弱めである。このテの書体はもうたくさん紹介していて、「一体何のためにこんなに微妙な差でいろいろ作るの?」という意見もあろうが、同じように見えるAKB48の女のコも(笑)よくよく見れば当然ながら違いがあり、これらのスクリプトも字形はもちろん、スワッシュオルタネートもかなりバリエーションがあるので、それらを見比べてみてまぁ好みで選んでねという感じである。バレンタインとかにどうぞ。1ウェイト。
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ほんの少しだけ手書きのニュアンスが残る、クラシックなオールドスタイルローマン。拡大してよ~く見ると判るが、ステムの中心部がくびれており、伸びやかな印象がある。セリフは太めで、こちらも真っ直ぐではなく弧を描いている。イタリックもだいぶカリグラフィ寄り。このテのデザインは活版印刷初期の頃によく見られたが、プロポーションは現代的で、なんだか古いようで新しい不思議な感じのする書体。非常に筆者好みである。出た当初はあちこちで賞を受賞した模様。5ウェイト。
傾きとコントラストが強いカッパープレートスクリプト。非常に華やかなフローリッシュが多数あり、ラグジュアリー感満載な組版が可能。太い部分が結構強いので、そこそこ小さくても存在感を放つと思う。19世紀のアメリカのカリグラファー、Louis Madarasz という人の筆致を書体化したものらしい。Madarasz についての書籍、The Secret of the Skill of Madarasz という本が Internet Archive にて公開されていて、誰でも読める。見てみると、なるほど素晴らしい才能の持ち主だったようである。このスキャン画像はブラウザではもちろん、Kindle や PDF フォーマットでもダウンロード可。IAMPETH が投稿したらしい。ありがたや…。名前はスペイン語で「ブルジョワ」という意味だそうである。
ステンシルタイプのモダンローマンディスプレイ。元々は Compass TRF という書体のファミリー。ジオメトリックなモダンローマンという珍しいスタイルである。Regular の字形はまぁまぁ普通だが、Alternate の方はセリフの先に丸いドットが付くなど、デコラティブになっている。Bold と2ウェイト。名前は特に小室哲哉とは関係ない模様。
ダイナミックなブラッシュスクリプト。傾きがかなり強くスピード感があるが、スワッシュはそんなに大きくなく、割とコンパクト。オルタネートは結構ある。前も説明したが、こういう書体ってスピーディに書いてるかと勘違いされるが、これも結構ゆっくり書いてるハズ。普通の字を書くよりもずっとゆっくりで書かないと、なかなかこうは行かない。もし筆ペンとかで書いてみようという人がいたら、ゆっくり書いてみることをオススメする。名前はタガログ語で「ありがとう」の意。ただいま35%オフセール中。
ヘアラインの繊細なカッパープレート。久々にこう、何というか正統派なカッパープレートを紹介する。i とかをよく見ると判るが、一方が針のように鋭くなっていくスタイルで書かれており、こういうのを「Italian イタリアン」と呼ぶらしい。スペンサリアン Spencerian ともまた違うので、この微妙な違いが解るようになったらツウかもしんない。かなりデコラティブなオルタネートが豊富で、非常に華やかな雰囲気がある。…年末に紹介すべきだったかも(笑)。
正統派オールドスタイルローマン。のディスプレイファミリー。元は Pona という本文用ローマンで、全体的な特徴としてはややコンデンスかなという感じ。この Display はウェイトが全体的に軽く、コントラストも強めになっている。Pona にはない Thin というウェイトを含め6ウェイトあるが、Book というウェイトがある。ディスプレイのファミリーなのにブック…? ナゾである。本文用らしく、アクセント記号やスモールキャップス、各種数字が豊富に揃っている。
とても最近っぽい本文用サンセリフ。可読性重視で、カウンターが広めでアセンダーとディセンダーが短め。こうするとちょっとコロコロしがちだが、まぁまぁギリギリのラインでシュッとした感じも保っている。イタリックはふにょっと柔らかくかわいらしい。スモールキャップスは標準で付いており、アクセント記号は各言語で必要分は揃っている。数字のバリエーションも豊富。8ウェイト。ただいま70%オフセール中。
手書きオープンフェイスローマンディスプレイ。ガタガタしたラインが賑やかな雰囲気を持った書体。どの文字も微妙に形が違うオルタネートを持っており、ガタガタ具合が一定にならないように組むことができる。小文字はなくスモールキャップスで、こちらはなぜか上下にラインが付いている。オーナメント(主にブレース)と接続詞などの短い単語がひとつのグリフに入った Ornaments がファミリーにある。あとオープンフェイスのステムをラフに塗りつぶした Bold タイプもあり。
スタンダードかつかっちり目な本文用オールドスタイルローマン。以前に紹介した同じ作者の書体 Tramuntana をベースにしたとあり、スケルトンやプロポーション、セリフまでも同じだとか。じゃあ何が違うねんというと「もっとメカニカルにした」とあり、実際の所ナニが違うんかよく解らない(笑)。けどまぁ筆者好みの書体ではある。特徴的なのは f で、そのままで i にぶつからずリガチャーを必要としない(ありはする)。ファミリーにはベースのウェイトやコントラストが違うスタイルがあり、本文用の Text、キャプション用の Caption、見出し用の Display、小見出し用の Subhead があり、それぞれにイタリックとともに3ウェイトずつあって合計24種のファミリーとなっている。名前はやはりカタルーニャ語で、サハラ砂漠辺りから地中海に向かって吹く季節風のことらしい。