格調高いクラシックな正統派ローマン。本文用のオールドスタイルローマンだが、大文字だけだとローマンキャピタル風味もあって堂々としており、非常にエレガントでカッコいい。字種も非常に多く、ベトナム語も含めた多数のアクセント記号があり、スモールキャップスはもちろん、丸数字を含む各種数字のほか、なぜかチェスのコマアイコンがあったりする。リガチャーも多く、アセンダーに伸びるステムを持つ小文字と f とのリガチャーはすべてある。つまり l だけではなく b, h, k のリガチャーもあるのが珍しい。なぜ多くのフォントがこれらのリガチャーを持たないのかというと、この並びを持つ単語がヨーロッパにはほとんどないからである(英語だと surfboard ぐらい)。知らない言語や造語にも対応したいという事かもしれない。イタリックもあって6ウェイト。ただいま80%オフと非常にお買い得。
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名前の通り、スクリーン環境での利用に最適化されたサンセリフ。PCやモバイル端末での文字の見え方を徹底的に研究し作り上げたようで、こちらにその開発過程のレポートが公開されている。見れば判るがメチャメチャ長い(笑)。それだけ本気で気合を入れて作ったというのが窺える。長文を組んでみないことには判らないが、グリフを見る限りは確かにスッキリして見やすいかなという印象はある。キリル文字はもちろん、多数のアクセント記号と、インターフェイスでよく用いられるアイコン類も含め、グリフ数は1000近い。素晴らしいフォントなので、できれば Google フォントかなんかで無償公開を…とかWeb開発者としては思うが(笑)、まぁ買ってあげるべきだよね。イタリックもあって9ウェイト。モノスペース版もあり、こちらは2ウェイト。ただいまなんと75%オフセール中なので、Web屋さんはぜひ。あ、日本語じゃないや…。
本日『ドイツ統一の日』。若い人は知らないだろうが、ドイツは1949年から1990年のこの日まで東と西に分かれており、それを象徴するようにベルリン市内には東西に分断するための長大な壁が築かれ、これに許可なく近づこうものなら命はない、というような時代があった。細けぇ事はググって欲しいが(笑)、1990年のこの日は東西ドイツが再統一された日である。
てなわけでベルリンの名を持つ書体を紹介。非常にミニマルなジオメトリックサンセリフ。Futura でいいじゃんと思う方はあいや待たれよ。x-ハイトが大きく、a に2階建てを採用したり、j のテールがちゃんと曲がってたりして、Futura よりは本文用として可読性が考慮されている。イタリックがない所がちょっと残念だが、4ウェイトあって使い勝手も良い。Futura ではとんがりすぎててどうかなー、というケースに使えるだろう。
可読性の良いヒューマニストフレアセリフ。この Nomada はシリーズ化されており、同じ骨格でいろんなセリフのスタイルが開発されているが、こちらはそのフレアセリフ版である。incise とは「彫る」という意味なので、碑文風だという事だろう。骨格がよくできており、可読性は非常に良い。ウェイトが太くなってもそれはあまり損なわれず、大変優秀な書体であろう。イタリックはほんの僅かに傾いている程度だが、グリフはちゃんとイタリックになっている。ウェイトも9つと豊富。
ちょっと変わった現代的なローマン。セリフがモダンローマンというには太く、スラブセリフというには細いというなかなか分類に困るスタイルで、骨格もスーパー楕円(詳しくはググりたまえ)をベースにしているというおもしろい書体である。x-ハイトが大きく割と可読性は良好で長文にも耐えうるが、大文字にはかなり多くのリガチャーが用意されており、ディスプレイとしても重宝するだろう。イタリックもあり、字形もちゃんとイタリックしているが、傾きが非常に弱く、パッと見はアップライトと勘違いするほど。それも個性的でおもしろいだろう。6ウェイト。ただいま70%オフセール中。
ちょいコンデンスで読みやすいヒューマニストサンセリフ。ヒューマニストがベースになっているもののエレメントが単純化されており、そのムダを省いた感じが現代的な雰囲気を醸し出している。x-ハイトはやや小さめながら可読性はよく、またやや幅が狭めなので、サインなどに結構いいのではという感じ。さらに幅を狭めた Condensed もある。レギュラー幅とともに4ウェイトずつでイタリックもあり。ただいま50%オフセール中。
今となっては小さい単位となってしまったメガバイトの名を持つジオメトリックサンセリフ。Futura と比べてx-ハイトは大きめで、代わりにアセンダーとディセンダーは短め。a に1階建てと2階建てのグリフがあるのと、y の上半分が u 型になっているのが特徴だろうか。t の左肩にブラケットっぽいのが付いてるのも珍しい。可読性も割と良い。キリル文字もサポートしており、イタリックも当然ながらある。5ウェイト。
名前の通り真面目そうなサンセリフ。骨格はクラシックなヒューマニストながら、ストロークはところどころ手書きのように「にゅよっ」とした歪みが見られる。モノラインで端は丸くなっており、そこがモダンである。ウェイトは軽く読みやすい。2ウェイトあるが、Bold の方にイタリックはない。ファミリー展開が非常に控えめなのがちょっと残念である。グリフがちょっと確認できないがなぜだろう…サイトのバグかな?
可読性の良い本文用ローマン。コンデンス気味でx-ハイトがかなり大きく、長文を狭いスペースに詰め込む、新聞や雑誌等で実力を発揮するタイプだろう。そういう意味で Times Roman と似ている。コントラストはやや強め。これもラフな紙に印刷されて太ることが想定されてる、のかもしれない。イタリックはカリグラフィー風味が強くクラシック。名前はフランス語で「銀」または「お金」の意味なので、経済誌(紙)などに似合うだろう。7ウェイトパックで$35と破格の値段なのも魅力。
本日はお盆という事でありがたいこちら。クリアですっきりしていてキレのいい(ビール?)ヒューマニストサンセリフ。Regular からしてやや軽めのウェイトで、線も素直でクセがなく、すっと目に入ってくる非常に可読性とお行儀の良い書体である。イタリックもオブリークタイプで、ザ・現代の本文用書体、という感じ。名前は本当に真言宗総本山の高野山からとったそうな。説明文には「大阪南部の」とあるが実際は和歌山県北部(笑)。6ウェイト。
ちなみに沖縄ではいまでも旧暦7月15日にしかお盆はやらないが、今年は偶然にも新暦8月15日とドンピシャに重なっている。実は日本が新暦に変わった時、お盆はそのまま7月15日にしようとしたが、その時期の農家は非常に忙しいらしく猛反対がおき、8月15日にズラしたそうな。したがって新暦のこの日にさほどの意味はない(笑)。まあでも終戦記念日でもあるのでそっちで祈るのもいいだろう。南無…。