昨日届いたスパムの中にトロイの木馬が検出されたことを記念して(?)こちらを紹介。碑文系のローマンディスプレイ。やや硬い印象のいい意味で古めかしい堂々としたローマンで、いくつかオルタネートがあり、O のインターポイントや折れ曲がった A のバーなどが往時の雰囲気を醸し出していて筆者の大好物である。Q/V/W にはちょっとしたスワッシュあり。E のバーが2本あるオルタネートが変わってる。あとリガチャーがちょっと。サンセリフ版の Troy Sans も発表されている。小文字はなくスモールキャップス。1ウェイト。ちなみにトロイの木馬はちゃんと削除されましたので、このページを見ても特に害はないという事を伝えておく(笑)。
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格調高いクラシックな正統派ローマン。本文用のオールドスタイルローマンだが、大文字だけだとローマンキャピタル風味もあって堂々としており、非常にエレガントでカッコいい。字種も非常に多く、ベトナム語も含めた多数のアクセント記号があり、スモールキャップスはもちろん、丸数字を含む各種数字のほか、なぜかチェスのコマアイコンがあったりする。リガチャーも多く、アセンダーに伸びるステムを持つ小文字と f とのリガチャーはすべてある。つまり l だけではなく b, h, k のリガチャーもあるのが珍しい。なぜ多くのフォントがこれらのリガチャーを持たないのかというと、この並びを持つ単語がヨーロッパにはほとんどないからである(英語だと surfboard ぐらい)。知らない言語や造語にも対応したいという事かもしれない。イタリックもあって6ウェイト。ただいま80%オフと非常にお買い得。
本日はかのトラヤヌス帝の誕生日(AD 53)だそうなので碑文ぽいヤツを。手書き感の残るローマンキャピタル。見ての通りリガチャーがかなり多く、おもしろい文字組が楽しめる。字幅がやや広めで、セリフが大きく鋭いのも特徴的。またこのテには通常ない小文字もあるというサービス(?)付きである。ヨーロピアンクラシックなロゴなどに似合うだろうが、ロゴのような短文の場合、リガチャーは多くても2ヶ所ぐらいに留めておいた方が無難だろう。それ以上だとゴチャゴチャしすぎると思う。状況によりよく判断して欲しい。名前はラテン語らしいが、意味はよく解らん(笑)。なんかキリスト教でいう「アーメン」的なものらしい。3ウェイト。
ルネッサンス期のローマンを元にしたミクスドファミリー。15世紀イタリアの画家ピエロ・デラ・フランチェスカ Piero della Francesca(1412-92)が、トスカーナの人口約1700人ほどの小さな町モンテルキ(Monterchi)に残したフレスコ画をブランディング(=観光資源化?)するにあたり開発された書体との事。基本のフレアセリフとモノラインサンセリフ、ローマンの3種があり、フレアセリフには本文用の Text バージョンもある。全部同じローマンキャピタルとヒューマニストの骨格で、セリフの形にだけバリエーションを持たせている。見ての通り大変美しいローマンキャピタルで、遊び心満載なリガチャーも豊富。ウェイトも各6種(Sans だけ7種)もあり、イタリックも当然ある。ただいま85%オフで3,500円ほどと大変お得になっているので、ぜひこの機会に購入しておいて損はない。
モダンなようでクラシックなようでモダンなディスプレイ。骨格はローマンキャピタルを元にしてるとあり、よく見ればそうかなという感じだが、ストロークが直線的で、ジオメトリック風味もあってスッキリしており、パッと見ではあまりそうは感じない。K のステムとレッグが離れていたり、P や R のボウルが閉じてない所が明るさを演出している。R と Q にはレッグやテールが伸びたオルタネートがある。リガチャーもちょっとだけ。小文字はなくスモールキャップスだが4ウェイトあり、サンセリフだけではなくスラブセリフバージョンもある。ただいま77%オフセール中。
本日は日本のローマ字社が定めた「ローマ字の日」だそうな。というワケでローマンキャピタル系をと思ったが、目ぼしいものは大体紹介し尽くしてしまっていて(笑)ちと困る…。数少ないストックからこちら。やや字幅が細めでピッチがほぼ揃っているローマンキャピタル系セリフ。スタンダードで優雅な骨格をしていて、見ての通り大文字は字幅が大体一定で、多分組みやすい書体だと思う。小文字やイタリックもある所が親切かな。アップライトは Bold もある。
本日は紅茶でおなじみのトーマス・リプトン Sir Thomas Johnstone Lipton の誕生日(1848)。というワケで同じ名前のタイプデザイナーの書体を紹介。平筆によりデザインされた非常に美しいローマンキャピタル系のセリフ書体。ひと目見て「達人だな」と判るカリグラフィーの名手のようで、筆者が見た中でもトップクラス。通常このテの書体に小文字はないが、よく似合うヒューマニスト系の小文字が付いている。イタリックは完全にカリグラフィーのそれ。ただコネクションや派手なスワッシュなどはなく、活字っぽくしてある。フィルというかスタイルというか、バリエーションが4種あって、通常の活字然としたレギュラーとブロードペンで書いたようなアウトラインの Pen、平筆タイプの Brush と、それがかすれた Brush Open がある。それぞれに4ウェイトずつで計32種。
ちなみに紅茶王リプトンは「売る」方の才能に非常に長けた天才で、その手腕で様々な広告プロモーションを行い店を大きくした。例えば今では定番になっているクーポン券は、彼の発明とされている。
本日は『LPレコードの日』だそうなのでこちら。Trajan タイプのローマンキャピタル。ライトウェイトながら、大変堂々としており美しい。小文字はなく、スモールキャップスもない潔い仕様である。おかげでグリフ数が少なく、その分値段も安い。アメリカの名タイプデザイナー、フレデリック・ガウディ Frederic W. Goudy が1927年に Architectural Record という雑誌のタイトルのためにデザインしたものだそう。「建築記録」という雑誌なのでレコードとは関係ないけど(笑)、まぁ名前が一緒なので許してくれい。
やや堅い感じのするローマンキャピタル。骨格が若干野暮ったく、コントラストも弱く、セリフもブラケットは大きくはあるものの長さがあまりないので、フレアセリフかセリフドゴシック的なニュアンスがある。元は1960年に作られた古い書体だが、近年にデジタル化されるにあたり、ノミで彫ったようなラインとシャドウが入ったフィルのバリエーションが作られた。ラインだけ、凹んだシャドウ、凸(つばく)んだシャドウ、それらを縁取ったものなど7種類。
堂々とした碑文系ローマンディスプレイ。コントラストが弱くセリフもウェッジ型とちょっと変わってるが、骨格は大変堂々としたローマンキャピタルである。大文字には多くのリガチャーがあり、様々な文字組みが楽しめるだろう。ウェイトは本文サイズが5つで、他に見出し向きの Display と Poster がある。かなりカッコいいプロモーションサイト majesty-font.com も公開されているので、興味のある方はまず見て欲しい。ちなみに本投稿が1111件目(笑)。