本日は『ドラゴンクエストの日』。1986年の本日に最初のシリーズが発売されたのだとか。という事でこちら。ファンタジー風味あふれるブラックレター。書体としてはまあ素直で読みやすいが、大文字と小文字のベースラインが揃っていないのが特徴。タイトル組を前提としている事が伺える。5種類あって、Regular と Bold ウェイト、フィルがない Outline、大文字が装飾された Deco、赤く光るカラーリングが施されたカラーフォントの Color がある。名前は同名のファンタジードラマがあるが、特に関係はない模様(多分借用してるけど)。
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堂々としていてかつエレガントなローマンキャピタル系ディスプレイ。ウェイトは軽くグリフはややアレンジが強いが、雰囲気はローマンキャピタルそのもので美しい。結構古い書体のようでリガチャーやオルタネートがないばかりか、誰がいつデザインしたのかも不明である。まぁ Linotype なのでドイツ国内の誰かかなぁと思う。名前は同名の15世紀イタリアの建築家、セバスティアーノ・セルリオ Sebastiano Serlio から来てる…のかもしれないが不明である。小文字はなくスモールキャップス。1ウェイトのみ。
さて本年はこれにて最後の更新となる。2025年もぼーっと続けていくのでどうぞよろしくお願いします。皆さまよいお年を。
大変クラシカルな正統派カッパープレートスクリプト。これぞカッパープレート、というような最近ではめずらしいスタンダードなスタイルの書体で、大変優雅で華やか。フォーマルな招待状などにもまったく問題ないほど非常に美しい。オルタネートやリガチャーも当然豊富に備えており、総グリフ数は690以上もあって使いごたえがある。ごちゃごちゃさせずに使いこなすには技術と知識が必要だが、挑戦してみる価値はあるだろう。1ウェイトのみ。ただいま50%オフセール中。
本日ハロウィンということでケルティックなこちら。ケルティック・ノット Celtic knot と呼ばれるケルト人独特の組紐模様を組み込んだデコラティブなディスプレイ。「モノグラム」というと本来2文字以上を組み合わせたマークをいうが、こちらは単品(?)。見ての通り文字のストロークのあちこちが紐を結んだようになっており、伝統文様を使いながらも、テイストはごくモダンに仕上がっていて使いやすいだろう。フィルのスタイルが4種類あり、アウトラインのみの Two line、アウトラインの中央に線が入った Three line、塗りつぶされた Back、画像のように紐が重なるところが白く抜けた Rough がある。これらは重ねて色付けすることが可能。大文字と数字のみ。ちなみに「rugby」の書体は同じ作者の Gospel Script。
本格的な本文用オールドスタイルローマン。ヴァナキュラーな風味が薄いニュートラルな雰囲気で、どんなシチュエーションにも対応できる可読性の良い書体である。変わったところがないだけに、あまりに普通で、欧文で長文を組むことの少ない日本人にはあんまり魅力的には見えないと思う(笑)。まあでも Caslon に飽きたらこんなのも使ってみてはいかがだろうか。名前はかつてスペインのカタルーニャ地方にいたオーセタン人?の事らしい。6ウェイト。
柔らかい雰囲気の端正なオールドスタイルローマン。ルネサンス期の活字書体をベースに制作したらしい。xハイトが小さく全体的な雰囲気はクラシカル。コントラストが弱くて目に優しく、骨格はあくまでスタンダードで読みやすい。字間がやや広めに取られているだろうか、その辺がちょっと現代テイストが入っていると思う。主に書籍を主体とした本文用に設計されているようで、ウェイトは2種しかなく、Bold にはイタリックもないと潔い。その分セットで買っても $150 と値段はお安め。
本日はドイツの詩人ゲーテ Johann Wolfgang von Goethe の誕生日(1749)ということでこちら。遊びの少ないかっちりした太めのフラクトゥール。元はドイツの Wilhelm Wöllmer という人が1910 (1905?) 年に制作したもので、それをデジタル復刻したもの。普通に比べてアセンダーやディセンダーが結構短いだろうか。小文字の k が伝統的な形をしており、ツウはこの辺を喜んでしまうが、馴れてないと読めないかもしれない。大文字はどれも厳しいかな…? まぁ馴れてください(笑)。1ウェイトのみ。
ゴージャス感のあるハイコントラストのトランジショナルローマンディスプレイ。どっしりとした骨格と、大きなブラケットを持った鋭いセリフが特徴の書体で、グリフが多く、キリル文字を含め900ほどもある。Swashes の方は名前の通りスワッシュを持ったオルタネートとリガチャーを持っていて、それらを含めるとグリフ数は1200ほど。見ての通り堂々としたゴージャス感があるので、高級感の演出に最適。それぞれ7ウェイトずつある他、バリアブルタイプもあり。ただいま60%オフセール中。
ヴェネチアンタイプの代表格(といってもあんまり種類はない・笑)。Venetian(ヴェネチア風味の)と呼ばれるタイプのローマンで、特徴としては小さなxハイト、弱めのコントラスト、全体的にカリグラフィー風味があり e のバーが斜め、などがある。15世紀フランスのタイプデザイナー、ニコラ・ジェンソン Nicolas Jenson の書体を元にデジタル化したもので、同様の書体に Centaur などがある。大変シックでクラシカルなので、フォーマルな文書や古典文学などに良いかと思う。オプティカルになっており、本文用の他にキャプション用の Caption、見出し用の Display、小見出し用の Subhead がそれぞれ4ウェイトずつで計32種。個別購入できる他、Adobe Fonts でも利用可。
…しかし「ヴェネチアンタイプのローマン」って変な表現だよね…。
ローマンキャピタルの最高峰(断言)。ローマにあるトラヤヌスの記念柱の根元にある碑文の書体を元に制作されたもの。この碑文の書体こそがすべてのローマン書体の原典であるとされ、ここから何万というローマン書体のバリエーションが生まれたが、Trajan はこの碑文の書体そのものに近い形で制作されている。2000年経ってもこの威風堂々たる雰囲気の人気は衰えず様々な場面で使用されており、特に映画界では重宝されている模様(笑)。1989年に制作されてから二度改定されており、この 3 が最新版。2ウェイトから6ウェイトになり、ギリシャ文字とキリル文字が追加された。個別購入できる他、Adobe Fonts でも配信されている。Adobe Fonts ではカラーフォント版の Trajan Color も利用可。