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Archive: 2015

Macho

Macho

すっきりして読みやすいヒューマニストサンセリフ。サンプルイメージでは文字通りマッチョでコロコロしているが、太いウェイトがそうなだけで、レギュラーウェイトはいたって普通。字間が広めで風通しがよく明るい感じがする。イタリックは、小文字が特にぬよんとしており、手書き風味が若干強い。本文用に設計されているだけあって、字種はかなり豊富。キリル文字もサポートしている。ウェイトも9つと大家族。ただいま90%オフという大出血サービス(昭和な表現)セール中。いろんな用途に重宝すると思うので、この機会にドウゾ。嵐のマッチョマ~ン♪

Category(s)
Design Date
2015
Designer(s)
Publisher

Kudryashev Display

Kudryashev Display

つい最近発表された Didone なディスプレイ。サンプルイメージはサンセリフだが、セリフの付いたモダンローマンとペアのファミリーである。拡大すると判るが、ボウルやテール、セリフの部分がにゅよっとしなっており、単純に直線的なモダン書体ではない。Display と Headline があり、Headline の方がヘアラインがやや太めなので、多少小さく(と言っても見出し程度の大きさ)に使うと良いだろう。ロシアっぽい名前(クドリャシェフ?)の通り、キリル文字もサポート。ただいま70%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2015
Publisher
ITC Berkeley Old Style

最近購入した A Guy’s Guide to Shoes という靴の本の本文がこの書体で美しかったので紹介する。Goudy らしいちょっと変わったオールドスタイルローマン。元はカリフォルニア大学バークレー校(UCB)のためにデザインされた California Old Style という書体だそうで、それを1983年にリファインしたものらしい。欧米ではこのように大学で書体を制作することがあるようで、最近では Matthew Carter さんがデザインしたイェール大学の Yale がある。Yale は残念ながらイェール大学関係者しか使えないようだが、この Berkeley は一般販売されている。大きく使って品が良く、小さく使って読みやすい。この書体の存在はもちろん知っていたが、こんなにいいものだとは思わなかった。長く残る書体というのはやはりそれなりの良さがあるなぁと思った次第。ちなみにアメリカ最高の巨匠と言われる Goudy が書体制作を始めたのは、40歳を過ぎてからだそうである。人間いくつになってからでも挑戦できるね。

KIMG0081
Category(s)
Design Date
1983
Publisher
ITC

Friendly

Friendly

繊細で可愛らしいディスプレイローマン。細身で柔らかく、そのシルエットはスクリプト風味を多分に含んでおり、派手なスワッシュやフローリッシュがついたオルタネートも多数ある。リガチャーやキャッチワードも多め。ウェイト自体が軽く x-ハイトも小さいので、やはり少し大きめに使う方がいいだろう。だが、あまり大きすぎると品を失うので、その辺のさじ加減が微妙である。アップライトと少し傾いた Slanted と2種。

Category(s)
Design Date
2012
Publisher

Duc de Berry

Duc de Berry

細身で優雅なブラックレター。バスタルダ(bastarda。フランスではバタルドゥ batarde)というスタイルのブラックレターで、通常のブラックレターよりも柔らかい曲線が多いのが特徴。この書体ではウェイトも軽く、パッと見「イタリック?」かと思うほど上品な優雅さも持ち合わせていて、筆者の好きな書体。派手なオルタネートなどはないが DFR (Deutsche Fraktur) に対応しており、「長い s」やドイツ語独特の ch リガチャーなどが入っている。作者の Gottfried Pott はカリグラファーとしても有名で、Kalligrafische Sinfonien (Calligraphic Symphonies) という作品集も出版している。

Category(s)
Design Date
1990
Designer(s)
Publisher

Litania

Litania

珍しいタイプのスクリプトディスプレイ。ノーマルではカリグラフィーペンで書いたようなローマンなのだが、大文字のオルタネートにロンバルティック・キャピタルを持っている。ロンバルティック・キャピタル(Lombardic Capitals)というのは、サンプルイメージにある「MAJUSCULE」の M, J, S, U, E のスタイルの書体のことで、装飾写本の時代には段落頭にドロップキャップとして使っていたものである。周囲や文字内部にゴテゴテの装飾が施されるのが普通で、文字部分のみでシンプルに使われるようになるのはだいぶ時代が下ってから。ゴシック(ブラックレター)と組み合わせて使われる事が多かった。ちなみに「ロンバルディアの」という名前がついてはいるが、イタリアのロンバルディア地方とは特に関係ないらしい。なのになぜこういう名前が付いているかは不明。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher

Digatte Quill

Digatte Quill

品がある中にも可愛らしさも共存してるスクリプト。ウェイトは軽めでコントラストも弱く、傾きもそんなに大きくはない。雰囲気的に上品すぎず、清楚なお嬢さんという感じ。字形以外にはフォント的な特徴はもういちいち説明するのもめんどくさいが(笑)、一応言っておくとスワッシュとリガチャーのオルタネートがいっぱいあります。はい。元々は同名の Digatte というモノラインスクリプトを羽ペン(quill)で書いた風にしたバージョンらしい。1ウェイトのみ。

Category(s)
Design Date
2015
Designer(s)
Publisher

Algo FY

Algo FY

ブラックレター風味を強く持つおもしろいディスプレイ。Rudolf Koch の Neuland に似てると言えば似てなくもない。違いは小文字がある、ウェイトが軽い、というところだろうか。バキバキにあちこち折れ曲がっていて、木板の端材で文字をむりくり作った看板、的なイメージがある。子供向けの絵本とかでしか使えないかな―と思ったが、販売サイトでサンプルを見るとなかなかカッコイイ使用例がある。興味のある方はドウゾ。3ウェイト。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher
Alternate Gothic Pro EF

超絶有名なディスプレイサンセリフ。紹介するつもりもなかったがちょうど目に入ったので紹介する(笑)。もう100年以上も前にデザインされた書体だが、このコンデンスでぶっといサンセリフは非常に有名で、黒々としてインパクトも強いため現在でもあちこちでお目にかかる。字幅により No.1, 2, 3 とあり、No.3 が一番字幅が広い。あちこちから販売されているが、今回はサンプルイメージがあった(笑)Elsner+Flake 版を紹介する。
実はこの書体、日本で「サンセリフ」にあたる書体が「ゴシック」と呼ばれるようになってしまった原因とする説がある。「ゴシック(=ブラックレター)の代用品」という名前なのに、それを解らない日本人が勘違いしてこのタイプ(サンセリフ)の書体を「ゴシック」と呼ぶようになってしまった、というのだが、どうもこの書体の登場以前から日本では「ゴシック」という呼び方があったようなので、現在では否定されている模様。興味があったら調べて欲しい。ここではこれぐらいにとどめておく。君子危うきに近寄らず…。

Category(s)
Design Date
1903
Designer(s)
Publisher

Neue Thannhaeuser

Neue Thannhaeuser

不安定さがちょっと古風なフレアセリフ。x-ハイトが小さく、字形がカチッとしておらず不揃いで、そういう部分が何となくクラシックでおもしろい書体。イタリックは控えめなスワッシュも付いており、なかなかエレガント。Bold ウェイトはステムのコントラストが強くなっている。個人的には2階建ての g があると良かったなぁと思う。サンプルイメージにある Herbert Thannhaeuser はタイプデザイナーではあるようだが、この書体のデザイナーではない模様(なんのこっちゃ)。

Category(s)
Design Date
2011
Designer(s)
Publisher
RMU
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