本日は『ピザの日』。ピッツァ・マルゲリータの名前の元となった20世紀初頭のイタリア王妃・マルゲリータ Margherita Maria Teresa Giovanna di Savoia-Genova の誕生日だそうで(1851)。なのでこちらの書体。「ピッツァ専門店」の名を持つレタリングスクリプト。イタリアの’50年代の広告などで見られたスクリプトを参考にデザインされたものとのこと。当時のレトロな雰囲気をよく再現している。制作年が古いせいか、残念ながらオルタネートはなし。1ウェイト。
ちなみにピザは英語、ピッツァがイタリア語風発音。だからそれでいうと本来『ピッツァの日』であるべきだが、多分普及率の関係で『ピザの日』なのだろう。またイタリアでは普通ピッツァは1枚をひとりで、ナイフとフォークを使って食べる。手で食べたり、多人数でシェアしたりするのはアメリカ文化である。
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活字イタリックタイプの優雅なディスプレイ。4年前に紹介した Musicca のイタリック版である。大きなスワッシュの付いたオルタネートが豊富なローマンディスプレイで、アセンダーとディセンダーが大きく、大文字のベースラインが下がっており、小文字のx-ハイトの部分が大文字のほぼ中央に来るようになっている。で、カリグラフィー書体のようにスワッシュオルタネートが豊富。分類に悩んだが、多分スクリプトとしておいた方がしっくりくるかなという感じ。先週木曜がボジョレー・ヌーヴォーの解禁日だったんだけど忘れてたんで(笑)、これで許してくださいな。1ウェイト。
現代的なヒューマニストサンセリフ。ヒューマニストにしてはx-ハイトが大きく、ストロークも手書きのような優雅な曲線を採用せずにややかっちりとしており、クラシック過ぎない現代的なニュアンスを持っている。本文用として設計されており可読性もよく、字種も大変豊富に揃っている。字幅はレギュラーと Condensed の2種あり、前者は10ウェイト、後者は6ウェイトある。それとは別にすべてがドットで構成された Dot Thin がひとつあり。
繊細で尖ったイメージのディスプレイローマン。全体的には細いウェイトにコンデンスな書体で、ところどころ大きなスパイクのようなセリフが付いているのが特徴的。基本的には大文字のみだが母音を含んだリガチャーが多数あり、母音の方は小文字のグリフになっていて、場合によってはそれが傾いていたりする。とても攻めた耽美的でアーティスティックな書体である。1ウェイト。現在フリーでダウンロード可能。いつか有料になるのかな? お早めに。
本日は『睡蓮』でお馴染みのクロード・モネ Claude Monet の誕生日(1840)だそうなのでこちら。モネの筆致っぽい雰囲気を持つスクリプト。’99年にニューヨークのオルブライト=ノックス美術館で行われたモネ展のために制作されたものだそう。モネのサインは結構バラバラなので、あくまで雰囲気をざっくり持たせた、という感じであろう。Regular はしっかり読めるのだが、サンプル画像にある Impressionist(印象派)というバージョンはハッキリ言って読めない(笑)。印象派の絵はあくまで全体の「印象」を大事にしており、細かい形象をかっちり掴んでおらず全体にぼんやりとしてるのが特徴で、この Impressionist はそれを踏襲しているらしく、「なんとなく文字」になっている。目を細めたりしたらなんとなく読めるんじゃなかろうか(笑)。筆者はムリ。
本日は彫刻『考える人』で有名なオーギュスト・ロダン François-Auguste-René Rodin の誕生日(1840)。というワケでその名を持つ書体を紹介。緩めな手書き風のブラッシュスクリプト。多分絵筆でのサインを元にデザインされたものではないかと思われるが、ロダンのサインはだいたい彫刻に彫ったものが多く(当たり前だ)、筆跡の画像は見つけることができなかったが、まぁこんなんなのだろう。ファミリーの Extra には作品のイラストがあり、『考える人』ももちろんある。画像には同じくミケランジェロの筆致から起こしたものと思われる P22 Michelangelo も入っているが、両方ともフィラデルフィア美術館の依頼で作ったもののようで、おそらく両氏の比較展かなんかのために作ったんじゃないかと思われる。

どことなく酒のニオイがして来そうなディスプレイ。ベースはコンデンスな太めのサンセリフで、小さなセリフの付いた Winston とセリフがない Winston Sans がある。ノースカロライナ州にあるウィンストン・セーラムの’60~’80年代の雰囲気からインスパイアされたものとの事。この街はタバコの『セーラム』などで発展したが、今はそういう産業は廃れてしまったとの事。下町には往時の雰囲気そのままの古い看板などが残っており、その辺からデザインを起こしたらしい。大文字のみ。1ウェイト。
繊細すぎず可読性の良いカッパープレート。アセンダーやディセンダーが短くループを省いており、このテとしてはかなり珍しい。ヘアラインはあるが、太い部分が太く(?)字幅が広くて可読性が良い。その分優雅さはやや犠牲になっている。スワッシュオルタネートはあり。線画のイラストアイコンが付属しているが、インディアンのイラストが多く、アメリカンテイストが強い。1ウェイト。$15 とかなりお得。
かなりデコラティブなレタリングスクリプト。見ての通り文字そのものに植物的な装飾がかなりハデに施された、ヴィクトリア風味もあるヴィンテージ感あふれる書体。タトゥーなどに使用される文字からインスパイアされたものとの事で、そっち方面の雰囲気も強い。オルタネートも豊富で、グリフ数は1000近い。フィルがソリッドなものと、アウトラインに下半分だけ薄っすらフィルが入った Deboss というバージョンがある。他、大文字のみのコンデンスなローマンとイタリック、オーナメントやフレームなども付属している。
名前からして「映え」を意識したっぽい(笑)シグネチャースクリプト。そろそろ食傷気味になって来た感も否めない、よくあるラフなスクリプトで、マーカーもしくはごく短い筆ペンのようなものでデザインされてるらしく、抑揚はほぼない。ベースラインも字の高さも揃わずバウンシーで、全体的にはややコンデンス気味。リガチャーは結構ある。アップライトの Regular と、やや傾いた Slanted がある。名前の通り、Instagram などのオサレ写真に似合うだろう。1ウェイト。ただいま50%オフセール中。