本日ハロウィンということでケルティックなこちら。ケルティック・ノット Celtic knot と呼ばれるケルト人独特の組紐模様を組み込んだデコラティブなディスプレイ。「モノグラム」というと本来2文字以上を組み合わせたマークをいうが、こちらは単品(?)。見ての通り文字のストロークのあちこちが紐を結んだようになっており、伝統文様を使いながらも、テイストはごくモダンに仕上がっていて使いやすいだろう。フィルのスタイルが4種類あり、アウトラインのみの Two line、アウトラインの中央に線が入った Three line、塗りつぶされた Back、画像のように紐が重なるところが白く抜けた Rough がある。これらは重ねて色付けすることが可能。大文字と数字のみ。ちなみに「rugby」の書体は同じ作者の Gospel Script。
Archive: October 2024
ジオメトリックサンセリフをベースにしたデコラティブなディスプレイ。基本はシンプルなジオメトリックサンセリフだが、それに変わったグリフやスワッシュをもったオルタネートやリガチャーを追加したおもしろい書体。通常この手はフェミニンで繊細なモダンローマンがベースになっているが、サンセリフベースは思ったより少ないので個性が出せると思う。使いようによっては気取りすぎずエレガントな雰囲気を演出できるだろう。ファミリー展開しているところも珍しい。イタリックもあって8ウェイト。
本日はハレー彗星の名の元となった英国の天文学者エドモンド・ハレー Edmond Halley の誕生日(Jul. 1656)らしいので、名前がニアミスしているこちら。シンプルでカジュアルなモノラインスクリプト。細いストロークでゆったり書かれたスクリプトで、傾きや強いものの、グリフは崩れておらず大変読みやすい。大文字にオルタネートはないが、小文字にはちょっとしたエンドストロークがあるオルタネートがあるので、ちょこっとした変化は付けられるだろうか。全体的にシンプルで使いやすい。1ウェイトのみ。
本日は俳優ジュリア・ロバーツ Julia Fiona Roberts の誕生日(1967)。世間的には『プリティ・ウーマン』が代表作だろうが、個人的には『ノッティングヒルの恋人』が大好きなのでこちら。ふにょっとしたストロークが特徴的な変形ディスプレイ。ライトウェイトの柔らかなモダンローマンをベースに、あちこちにシュッとした短いスワッシュを入れたエレガントな雰囲気を持つ書体である。オルタネートやリガチャーがありそうだが全然なく、まったく遊べないのがちょっと残念。ウェイトも2つあるが違いは微妙。デザインはしっかりしてるので、作者の成長を待ちたい。
本日はかのピカソ Pablo Picasso の誕生日(1881)なので、名前だけ同じなこの書体を紹介。鋭く大きなセリフが特徴的なモダンローマンディスプレイ。全体的にコンデンスなプロポーションのモダンローマンをベースに、やや変わったグリフをオルタネートに持った書体である。最近よく見るヤツかと思いきや、変形具合は大分おとなしい。リガチャーも少しある程度で、見た目ほど派手さはない。太めなのでゴージャス感はあるかも。ちなみに aglio とはイタリア語で「ニンニク」の事。なんでやねん(笑)。1ウェイト。
本日はフランスで『トリコロール記念日』だそうなのでこちら。リガチャーがふんだんにあるモダンローマンディスプレイ。よくある変形系かと思いきや、グリフはプロポーションがやや変わってるぐらいで変形はしておらず、代わりに大文字にリガチャーが50種ほど用意されており、おもしろい文字組が楽しめるようになっている。でも総グリフ数は300足らずと少なく、アクセント記号には全然対応してないので、英語以外は残念である。1ウェイトのみ。
本日は物質量を表す『モルの日 Mole Day』だそうで。モルといえばアボガドロ数(6.02 × 10²³)、ということでアボカドの名を持つ書体を紹介(なんのこっちゃ)。あんまり調整されてない素朴なジオメトリックサンセリフ。通常は a や d のステムとボウルが繋がるところは細くしたり、一見単純に見えるジオメトリックでもそういう調整はするものだが、見ての通りほとんどそれが行われていない。でもそれがなんか可愛らしい雰囲気を醸し出していて、上手にやるだけが書体デザインではないなと思う。Futura に飽きた人に。3ウェイト。
某世界的ヒットホラーゲームにそっくりな名前のディスプレイ。基本はただのオールドスタイルローマンだが、あちこち変形しガタガタと不揃いになっている。ま、欧米で子供向けホラーというとこういう書体が定番である。大文字のみだがリガチャーがいくつかあり、また別にスクリプトで “with” や “of” といった頻出する単語を組んだ Catchword という書体もファミリーにある。加えてジャック・オー・ランタンや魔女、墓石などのベクターイラストと、ポスターの完成品データが付属している。すぐに使える便利なパックである。
背が高くクラッシーなモダンローマンディスプレイ。ライトウェイト+コンデンスなモダンローマンで、コントラストが強く細いストロークがヘアラインと化している。100種以上のリガチャーがあり、接合がヘアラインスワッシュで繋ぐというちょっと変わった手法を取っている。アクセント記号付きの文字にもリガチャーが用意されており、英語以外でも使いやすくなっている。イタリックと2スタイル。
ゆるやかでダイナミックなシグネチャースクリプト。文字の大小の差が大きく、グリフもやや崩れ気味で実際のシグネチャーの雰囲気に近いタイプでかっこいい(主観)。大文字にオルタネートはないが、小文字には水平に伸びるエンディングストロークが付いたものがあり、通常は語尾に使うのだろうが、作例のように語の途中で使うとスペースに緩急が出てなかなかいい効果が出ているように思う。1ウェイトのみ。