本日はダンロップ創業者ジョン・ボイド・ダンロップ John Boyd Dunlop(1840)とシトロエン創業者アンドレ・シトロエン André-Gustave Citroën(1878)の誕生日という事でこちら。レーシングサーキット風味の強い図太いサンセリフディスプレイ。車やバイクのレース場でよく見るような目立つサンセリフで、B が頭でっかちだったり、K のアームやレッグが垂直だったりといくつか特徴的なグリフがある。クランク型の S が特に面白いだろうか。画像には大文字しかないが小文字もちゃんとある。けどまあ大文字だけで使うのが普通かもしれない。販売サイトでは “Japanese” というタグが付いており、日本の’60~’70年代のデザインからインスパイアを受けたものと思われる。言われればそうかも。 1ウェイトのみ。
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2月4日というファウンダリーの書体を紹介。テクノポップなディスプレイサンセリフ。’80年代ぐらいに見られたテクノやビデオゲームなどを思わせるレトロなサンセリフで、大文字はそうでもないが、小文字は丸みが強く可愛らしい。頭でっかちな g が特徴的。a には1階建てと2階建てがあり、他にもいくつかの字はオルタネートがある。ウクライナ産で、キリル文字もサポート。5ウェイト。さっき気付いたがこの日付は作者の誕生日だそうな。最近は新作がないようだが、無事であることを祈る。
本日立春だそうなので(マジですか)こちら。繊細でエレガントなサンセリフディスプレイ。コントラストの強いゆったりしたグリフのサンセリフで、一部フックの先はフレアセリフのように広がっていて単調ではないのがエレガント。クロスバーが波打ってたりレッグがスワッシュになったりしたオルタネートがいくつかあり、またリガチャーが大文字・小文字それぞれ30種ほどあって文字組みのバリエーションが楽しめる。このテとしてはめずらしくウェイト展開しており、8ウェイトあるのも魅力。
カジュアルガーリーなシグネチャースクリプト。紹介文にはただのハンドライテンとなっているが、スタイル的にシグネチャーと見ていいだろう。やや太めのモノラインストロークで、グリフは柔らかい雰囲気で可読性も良い。小文字には水平に伸びるエンディングストロークの付いたオルタネートがあるが、大文字にはない模様。元々がダイナミックで魅力的ではあるが、ワンパターンになってしまうのはちょっと惜しい。リガチャーはほんのちょい。1ウェイト。
クラッシーでエレガントなディスプレイローマン。基本的にはライトウェイトでコンデンスなローマンだが、ストロークがあちこち優雅な曲線になっていて美しい。xハイトが大きいので相対的にアセンダーやディセンダーが短くなっており、それにより優雅さが半減するのではと思いきや、全然そんなことはない。派手なリガチャーなどはないようで、あくまでしっとりとした静謐な書体である。ロシア産のようだがキリル文字はないっぽい。1ウェイトのみ。
アール・デコスタイルのサンセリフディスプレイ。基本はジオメトリックで、プロポーションはレトロなアール・デコ。大文字のみで、大文字部分にはややコンデンスなプロポーション、小文字部分には通常幅のグリフが入っている。スワッシュオルタネートやリガチャーが割とある他、カウンター部分が塗りつぶされた変わったオルタネートも付属している。1ウェイトのみ。
大変クラシカルなローマンディスプレイ。活版印刷のごく初期の頃のような、クラシカルというより古文書に近いようなスタイルで、画像にはイタリックしかないがアップライトもちゃんとある。アウトラインはちょっと滲んだようなニュアンスがあってややぼったりしており、xハイトも小さくコントラストは弱くセリフは大きい。イタリックはさらに手書き風のニュアンスが強く、とにかく全体的にアンティーク風味の強い書体である。古地図とかに似合うだろう。アップライトにはスモールキャップスもあり。
本日は「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロル Lewis Carroll の誕生日(1832)だそうなのでこちら。オルタネートがちょっと変わってるジオメトリックサンセリフディスプレイ。基本は大文字のみのシンプルなジオメトリックだが、スワッシュやステンシルになったオルタネートが多くあって、ロゴ制作などに重宝するだろう。ウェイトが8つもあるのも扱いやすい。イタリックもあり。
まだまだ流行りは続く変形系モダンローマンディスプレイ。こちらはあまり派手には変形しておらず、また全体はコンデンスながらヘアライン部がやや太めでセリフもやや厚みがあるため、少し小さめに使ってもヘアラインが吹っ飛ばないと思われる。リガチャーはあるが少なめ。
以前からこのテの書体のカテゴリー名をどうするのか悩んでいたが、最近 Fontspring が「モダンヌーヴォー Modern Nouveau」なる名称で紹介しており、「あっこりゃいいな」と思ったが皆さんはいかがだろうか。アール・ヌーヴォーのように変形しつつも植物的なニュアンスは含まないので、言いえて妙だと思う。ただモダンもヌーヴォーも「新しい」的な意味なので変といえば変なのだけど…
大変スッキリしてシンプルモダンなネオグロテスク寄りのジオメトリックサンセリフ。クセがなく何にでも合うクリーンな書体で、それだけにどう紹介していいか分からない(笑)。特徴がないというのが特徴だろうか。それでも Frutiger や Futura などより絶対新しいと感じるのは何故なのだろう。不思議である。グリフ数が大変多く、キリル文字も含め1500以上ある。8ウェイトある他、バリアブルタイプもあり。ParaType だからいつかは Adobe Fonts に追加される…といいなぁ(笑)。ただいま50%オフセール中。