本日、世間的にはお盆て事で「ご先祖さま」という名の書体?を紹介。素朴なイラストアイコン集。これらはカナダのブリティッシュコロンビア州にある古代遺跡の壁画から起こしたものらしい。先住民たちが遺したものという事でこういう名前が付いてるようだ。ちょっと検索したところ「これだ」というのは見当たらなかったのだが(笑)、まぁそれっぽい。直線で構成された素朴で可愛らしいイラストが揃っている。なんかTシャツとかグッズ作ってもよさそうな気はする。グリフ数は94。
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素朴で読みやすいヒューマニストサンセリフ。1930年製作と古い書体で、Futura のようなジオメトリックが急激に人気が出てきた頃に、それに反発して作ったそうな(笑)。古代の碑文や手書き写本の書体からヒントを得たそうで、なるほど古いグリフをしている。ストロークはほぼモノラインで、ストロークの端にほんのり小さなウェッジ型のセリフが付いているが、ほんのり過ぎてフレアセリフのようにも見える。イタリックはさらに手書き風味が強くなり、またあちこちクルッとカールしているのが特徴的。スモールキャップスやオールドスタイル数字もあってなかなか使い勝手も良い。4ウェイト。
アール・デコ調のレトロなサンセリフディスプレイ。バウハウスとアール・デコ風味をかけ合わせたとあり、Avant Garde の文言もあることから、そっちへのオマージュもあるだろう。ジオメトリックをベースに変わったプロポーションで構成されており、これまた変わったリガチャーも用意され、おもしろい文字組みが楽しめるようになっている。小文字はなくスモールキャップス。2ウェイト。3,000円ちょいとお安め。
太めのアメリカンレトロなセリフドゴシックディスプレイ。昔 Mac に付属していた Friz Quadrata に似た書体で、太めでややコントラストのあるストロークに、大きめのウェッジ型セリフが付いている。ちょっと分類に困るが、「セリフの付いたサンセリフ」ぐらいの感じだろう(どういうこと?)。ボウルなどのカーブしている部分が鋭く処理されており、それがまたレトロな雰囲気を醸し出している。ファミリー展開してるとおもしろいかなと思うが、残念ながら1ウェイトのみ。ただいま40%オフセール中。
レトロでエレガントなスクリプト。このテの20世紀初頭に現れた、いわゆる活字体と手書きの中間のようなスクリプトの呼び名をずっと考えあぐねているけども、まあそんな事はさておき。各字はリレーションがとれておらず繋がっていないが、雰囲気はスクリプトそのものなのでそれと分類して問題ないだろう。細身のややコントラストのあるストロークで優雅なグリフをしており、とてもレトロでエレガント。スイーツや紅茶、ワインなどのパッケージで大活躍するだろう。ウェディング関連にもフィットすると思う。惜しむらくは古い書体なのでオルタネートがないところか。名前はロンドンにある高級ホテルの The Savoy と似てるけど、多分関係ない(あやかってる?)。1ウェイトのみ。
やや刺々しい印象の端正な名作ローマン。16世紀フランスのパンチカッター、ロベール・グランジョン Robert Granjon の書体を元にしたトランジショナルローマンで、やや強めのコントラストと鋭いセリフが特徴的で、特にイタリックはシャープな印象が強い。なので、ツルツルなものよりは風合いのある紙に印刷した方がいいのかなという印象がある。長文も組めなくはないが、端物の方が似合うだろう。本日はガリレオ・ガリレイの誕生日らしいので、名前が似てるこちらを紹介してみた(笑)。4ウェイト。
トランジショナルローマンの代表格。18世紀英国のタイプデザイナー、ジョン・バスカーヴィル John Baskerville (1706-1775) の書体を元に制作された。オールドスタイルとモダンの中間の過渡的な(transitional)スタイルのローマンで、オールドスタイルに比べてコントラストが強く、セリフは細くてブラケットが小さい。生まれた英国ではあまりウケが良くなく、アメリカで好まれたようである。この Baskerville も多数のファウンダリーが制作しており、かなりのバリエーションがあるが、この ITC のものが比較的スタンダードらしい。4ウェイト。Adobe Fonts では URW と ParaType の Baskerville が利用可能。ちなみによく「トランジショナル」を「トラディショナル traditional(伝統的な)」と間違える人がいるので注意。
本日『イタリアワインの日』だそうなのでこちら。イタリア語で「白ワイン」という名のカジュアルで可愛らしいハンドリッテン。ただ作者はドイツ人らしい(笑)。ボールペンで書いたようなストロークで、やや幅広の大文字のみの書体だが、大文字と小文字のグリフにはほんのちょっと違うグリフが入っていて、ちょっとだけ変化は付けられるようになっている。古い書体なのでオルタネートがないのがちょっと残念。Q がおもしろいグリフをしていて特徴的。1ウェイトのみ。
本日はドイツの建築家でバウハウス3代校長ミース・ファン・デル・ローエ Ludwig Mies van der Rohe の誕生日(1886)。というワケでこちら。バウハウスっぽい(?)ジオメトリックサンセリフ。このバウハウスと1930年代のサンセリフにインスパイアされたものだそうである。少々幾何学的寄りで、文字としてちょっと奇抜なグリフになっているが、それがレトロな雰囲気を醸し出していておもしろい。ITC Bauhaus をはじめバウハウスの名を冠した書体はいくつかあるが、これは中でも読みやすい方だろう。オブリークタイプのイタリックもあって6ウェイト。
来年の D-BROS のカレンダーがこの書体を使っていたのでご紹介。大変クラシカルなモダンローマン(?)。英国のファウンダリー Stephenson Blake が1905年に発売したもののデジタル版。グリフはスタンダードで、ベースライン上のセリフがくっとアーチ状に曲がっているのが特徴。非常にコントラストが強く、ヘアラインはこのサイズですでにちょっと見づらいが、当時の活版印刷ではインキが滲んでこのぐらいでもちょうど良かったのではなかろうか。エド・ベンギアト Ed Benguiat がデザインしたと一部の資料にあり、このカレンダーにもそう書いてあるが、Fonts in Use の説明によればこれは間違いで、恐らくよく似ている ITC Modern No. 216 との混同であり、こちらの方のデザイナーは不明であるとの事。イタリックと2種で1ウェイトのみ。