優雅なフレアセリフディスプレイ。化粧品のロゴによくありそうなコントラストの付いたサンセリフで、ストロークの端がやや広がってフレアセリフタイプとなっている。変わったリガチャーやオルタネートはなく、最近としては大変素直なグリフ構成である。代わりと言ってはなんだがコントラストがやや弱まった小見出し用の Subhead、さらに弱まった本文用の Text があり、それぞれに9ウェイトある。が、イタリックがないのであんまり本格的な長文には向かない。元は普通のジオメトリックサンセリフの Circe で、端が丸くなった Circe Rounded、大きなセリフが付いた Circe Slab の3種があったが、この度このファミリーが追加になった。名前のキルケーはギリシャ神話に登場する魔女のこと。ただいま50%オフセール中。
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大変スッキリしてシンプルモダンなネオグロテスク寄りのジオメトリックサンセリフ。クセがなく何にでも合うクリーンな書体で、それだけにどう紹介していいか分からない(笑)。特徴がないというのが特徴だろうか。それでも Frutiger や Futura などより絶対新しいと感じるのは何故なのだろう。不思議である。グリフ数が大変多く、キリル文字も含め1500以上ある。8ウェイトある他、バリアブルタイプもあり。ParaType だからいつかは Adobe Fonts に追加される…といいなぁ(笑)。ただいま50%オフセール中。
ウルトラコンデンスなディスプレイローマン。見ての通りかなり幅の細いハイコントラストのモダンローマンで、名前の通りディスプレイ特化型である。最近流行りの派手なリガチャーやオルタネートなどはないが、シンプルながら多言語に対応しており、キリル文字とギリシャ文字をサポートし、他丸数字などもあって総グリフ数は1700近い。O と Q にだけ幅広のグリフがあるので、アクセントに使えるだろう。1ウェイトのみ。
トランジショナルローマンの代表格。18世紀英国のタイプデザイナー、ジョン・バスカーヴィル John Baskerville (1706-1775) の書体を元に制作された。オールドスタイルとモダンの中間の過渡的な(transitional)スタイルのローマンで、オールドスタイルに比べてコントラストが強く、セリフは細くてブラケットが小さい。生まれた英国ではあまりウケが良くなく、アメリカで好まれたようである。この Baskerville も多数のファウンダリーが制作しており、かなりのバリエーションがあるが、この ITC のものが比較的スタンダードらしい。4ウェイト。Adobe Fonts では URW と ParaType の Baskerville が利用可能。ちなみによく「トランジショナル」を「トラディショナル traditional(伝統的な)」と間違える人がいるので注意。
レトロ風味のあるややカリグラフィックなディスプレイ。細身の堂々とした碑文系のグリフの書体で、基本はフレアセリフっぽいが、ところどころ鋭い鍵状のセリフが付いている。旧ソ連のブックデザイナー、Solomon Telingater が1959年にデザインしたもので、書体名はここから取られている。同年、ライプチヒで開催された国際ブックアート展にて銀賞を受賞したそうな。キリル文字もサポートされている。1ウェイト。ただいま50%オフセール中。
スタンダードなオールドスタイルローマン。元はスウェーデンの Verbum というファウンダリーがコペンハーゲンにあった Berling というファウンダリーのために1951年にデザインした同名の書体で、これを Bitstream が Revival 565 という名前で販売し、それに ParaType がキリル文字を付け足したのが本作、という事らしい(くそややこしい)。元の Berling という書体は Linotype でデジタル化されており、のちに Berling Nova としてリファインされている。
本日は3.11。復興(revival)の意味を込めて。
クラシックなイタリックスクリプト。カリグラフィーを学んだことがある人は必ずと言っていいほど目にするタイプのスタンダードなイタリックで、中でもこれは結構古いスタイルである。どこがどうと説明はしづらいのだが、やや重いウェイト、弱い傾き、丁寧な筆致とスワッシュなどがそう思わせるのかもしれない。現代的なものはもうちょっと細く、傾きももう少しあり、かつもっと伸び伸びと書かれているように思う。とにかくとてもマジメ~な感じのするスクリプトで、現代ではちょっとめずらしいかもしれない。作者がそう思ったかどうかは不明だが、遊び心のあるステンシルタイプもある。2ウェイトあり、やや細めでコントラストの強い Headline タイプもある。
かなり変わったカッパープレート(ブラッシュ?)スクリプト。大文字はかなりデコラティブで独特の字形をしており、D や M などはちょっと判読しづらくなっている。小文字はおおむね丸っこく、コネクションがない。10年ほど前の書体でオルタネートやオーナメントはまったくないが、代わりにキリル文字がサポートされている。なかなか独特でおもしろい書体。1ウェイト。
ダイナミックでラフなスクリプト。傾きが大きく、大文字と小文字のサイズの差が大きい。ストロークに太細の差がさほどなく、ペンとブラッシュの中間のようなニュアンスがあり、字形は全体的に柔らかく、女性的な雰囲気を持っている。結構可愛らしくて筆者は好きな書体だが、古いので残念ながらオルタネートが皆無である。Pro版の登場を期待したい。1ウェイト。名前は、熱帯雨林に生えるつる性植物の総称らしい。歌手のリアーナとは関係ない模様(笑)。
エレガントなディスプレイローマン。Rudolf Koch の Koch Antiqua(またはLocarno)をリファインしたものだそうである。カリグラフィー風味が多分にあり、それ方面でも名を馳せていた Koch のテイストがよく出ている。キャップハイトやx-ハイトがかなり大きく、縦のステムは下の方に行くに連れ若干細くすぼまっている。g の字形は非常に特徴的。本文向きではないが、洒落た雰囲気があるので端物印刷に重宝するだろう。オリジナルにはなかったキリル文字も追加されている。2ウェイト。