エレガントなディスプレイセミセリフ。セリフが付くべきと所すべてにセリフが付いているのではなく、部分的に欠けているものをそう呼ぶ。欠け具合が多いとセミサンズとか呼び替えるようだが、どこら辺で区切られるかは個人の感想による(笑)。
全体的にゆったりと伸びやかで、セリフがない箇所もやや広がってフレアセリフっぽくなっている。x-ハイトが大きく、結構可読性は良好。ディスプレイ書体ではあるが、割と長文にも耐えられるのではなかろーか。4ウェイトあり、太いウェイトはかなりコントラストが強くなる。残念ながらイタリックはなし。ただいま70%オフセール中。
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本日はフランスの建築家、ル・コルビュジエ Le Corbusier の誕生日(1887年)。てなわけで調べるとこの書体が出てきたので紹介する。同時期に活躍したこの書体の作者マックス・ビル Max Bill (1908–44)とコルビュジエは親交があっただろうけど、この書体そのものとどういう関係があったかは不明。ただ、サンプルにコルビュジエの名前や写真があったもんで(笑)。
こういうのもジオメトリックというのだろうか。O 以外は曲線を排除し、直線のみでデザインされた書体である。Adobe Illustrator を使用するグラフィックデザイナーの7割ぐらいは、一度はこういうロゴを作ったことがあるだろう(笑)。それぐらい単純で誰でも思いつくスタイルなのだが、こうしてちゃんと書体化する所がエライ。線を太くすると鋭角部が仮想ボディをはみ出したりして結構めんどくさいからね。16ウェイトもあるビッグファミリー。レトロSFなどにどうぞ(限定的やなー)。
装飾を省いたブラックレター。以前紹介した Pegasus と同じ Wolpe Collection のひとつ。ブラックレター(ゴシック)というとあちこち飾りが付き、現代とはやや異なる字形と詰めて書く形式から現代人にはかなり読みづらい書体のひとつなのだが、こちらは骨格はブラックレターそのものだが、装飾が極力省かれ、字間も適度に取られた大変実用的な書体となっている。しかもライトウェイトまであって大変使い勝手が良い。ドイツ生まれらしく、ドイツ語で多用される ch や tz のリガチャーもあり。名前のザクセンヴァルトは地名で、ハンブルク近くの森らしい。
それはそうと直ったね MyFonts(笑)。
サードウェイビーな(笑)手書きミクスド。AからEの5つのスタイルあって、それぞれ Apple、Basilic、Citro、Dew、Espresso というなんかうまそげな名前が付いている。どんな書体か紹介したいのだが、ここ最近 MyFonts が非常に調子悪く、組見本を全然ちゃんと表示してくれず確認が取れない。日本だとこれほど長期間だとかなり問題になって担当者のクビが飛ぶレベルだが、いいよねこんな環境で仕事したいわ(笑)。ま、サンプル画像を確認していただきたい。ただいま15%オフセール中。ちなみに筆者は最近とあるアプリコットのコンポートを買ったのだが、完全に身が溶けててまったくもってコンポートではなかった。メーカーを晒してやりたい気分である。ぷんぷん。まぁ日本にもゆるい職場はあるって事かな…。
(前の続き)んでこちらが西(West)。やはり資本主義の自由なエリアだったせいか、普通に伸び伸びとしている。字形はコンデンスではないがEastを踏襲していると思われる。ただ y の字形が大文字そのままでベースラインが下がった形をしているのが特徴的。こちらにはラウンドセリフはないが、それ以外のファミリー展開は同じ。
本日10月3日はドイツ統一の日。1990年、東西ドイツが統合され、ドイツ連邦共和国が誕生した。そのきっかけとなったのがベルリンの壁の崩壊なのだが、その東西ベルリンの名を持つ書体を紹介。こちらは東(East)。社会主義で窮屈だったせいか(笑)、かなりコンデンスなサンセリフとなっている。Original という表記が付いたものがラウンドと2種、そうでないのは3ウェイトあってイタリックはなし。オリジナルとそうでないのの違いが正直良くは判らない(笑)。ヒマな人は見比べて欲しい。
カジュアルでデコラティブなカッパープレートスクリプト。傾きが弱くカウンターは大きめ、緊張感が弱く格調高さはあまり感じない。デフォルトの字形がなかなかデコラティブなせいか、オルタネートはほとんどない。リガチャーはちょこちょこあるかなという感じ。カッパープレートながらカジュアルに使えると思う。1ウェイト。
ロンドタイプの可愛らしい活字スクリプト。元はブダペストのカフェのためにデザインしたものをフォント化したものだそうである。キャップハイトがかなり大きく、スクリプトなのに字間が広めに取られてて、ゆるい雰囲気が現代にマッチしていると思う。6種類のタイプがあり、一番コントラストが強い Cappuccino が普通のカリグラフィーブロードペン、やや太めの Pastry がフェルトペン、ぶっとい Lemonade とエッジがギザギザの Tobacco が筆でデザインした(風な)とある。Poster はポスターや看板用途に合うようにやや太めにデザインされており、それに線を入れた Poster Inline がある。
セリフのデカめなディスプレイローマン。20世紀中頃に Monotype や Bauer でタイプデザイナーとして活躍した Berthold Wolpe のデザインした書体をデジタル化したもの。なんか過去にもリバイバルされたような記述を見たが、デジタル化はこれが初めて…なのか…な? よくは解らない。ややコンデンスでx-ハイトは小さく、コントラストは強めである。なんか Albertus に雰囲気似てるなーと思った方はご明察。同じデザイナーである。ちなみに Berthold という有名な古いタイプファウンダリーがあるが、Wolpe とは関係ない模様。今回リバイバルを担当されたのは日本人の大曲都市氏。変わったお名前だが本名のようである。今回 Wolpe Collection として、Wolpe のデザインした書体を5つほど制作されており、これはその1つである。他もおいおい紹介したいと思う。ちなみに「大曲都市 パスポート」で検索するとおもしろい画像が見られるのでご笑覧を(笑)。君の背中~の翼が折れて~♪
みんな大好きジオメトリックサンセリフ。一見 Futura かと見紛うほど似ているが、C の開口部の裁ち落とし方や t のしっぽ、u のステムの有無など細部が微妙に異なるので、見比べてみるのもおもしろいと思う。こちらはファミリー展開が弱く、イタリックはなく3ウェイトしかない。代わりと言ってはなんだがコンデンス体がある。あと変わっているのが自作リガチャー用のグリフがある事。A や O などの一部が欠けたグリフがあり、別の字をその欠けた部分にぴったり合うように重ね打ちすることでリガチャーを作れるようになっている。














