本日はスコットランドの詩人、Robert Burns ロバート・バーンズの誕生日。彼が作詞した民謡 Auld Lang Syne は日本でも非常に有名で、「蛍の光」として卒業式や紅白歌合戦で歌われるなどして定着している。この日はスコットランドでは Burns supper と呼ばれ、ハギスという料理をつつきながら彼の生誕を祝うようだ。書体名の Afton とはバーンズの故郷・スコットランドのサウス・エアシャーを流れるアフトン川の事で、彼はこの川の事を Sweet Afton という詩に残しており、これに後に曲がついて Flow gently, sweet Afton (邦題「アフトン川の流れ」)という歌になっている(全部さっき調べました)。
書体は一応スクリプトと分類してあるが、活字のイタリックとしても差し支えないだろう。とても品のあるイタリックで、多少だがオルタネートもある。「メニューや賞状、詩の組版などに」オススメだそうだ。実際サンプルは Sweet Afton が組まれている。
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ほとんどローマンに近い変わったスラブセリフ。説明文を読むと、1920年前後に使用されていた通称 Tory-Garamond と呼ばれていた書体を元にデザインしたそうで、ブラケットのない太めの直線的なセリフは確かにスラブセリフだが、プロポーションは Garamond の名が示す通り大変クラシックで、本文用としてまったく問題ないものとなっている。特徴的なのがイタリックで、あくまで活字なのだが手書き感が強く残っており、非常に魅力的。オルタネートやリガチャーも豊富で、スクリプトの代わりに十分使える。実は筆者は作者の Xavier Dupré の密かなファン。常に筆者のツボを的確に付いてくる書体を作る作家さんである。’77年生まれって俺より若いんだなぁ…脱帽。
カリグラフィーで使うブロードペンで書いたローマン。レタリングではなく、ほぼペンで一発で書いていると思われる(フォント化にあたって多分修正はしているだろうが)。カリグラファーならば結構簡単に再現できるだろう。筆者は割と自信がある(笑)。アップライト、イタリック共にちょっとしたスワッシュオルタネートがある。イタリックの方はだいぶカリグラフィー寄りになっているが、コネクションは取らず、あくまで活字っぽくしている。オプティカルファミリーで、レギュラーと Caption、Display、SubHead がそれぞれ5ウェイトあって、それとは別に Poster という極細のものが1つある。優雅さを保ちながらも、普通のカリグラフィー書体より可読性がかなり良くなっているので、色々使い勝手の良い書体となっている。ただいま30%オフセール中。でも $1,000 超えるけどね…。
ブラッシュスクリプトに近いニュアンスを持ったブロードペンスクリプト。コントラストが強いのでモダンローマンのようなラグジュアリー感がある。x-ハイトは大きめで可読性は良好。やはりスワッシュオルタネートやリガチャーが多数あって、Pro バージョンは1200ほどのグリフを持っている。ほか Regular、Simple および Curly というバージョンがあるが、これらはアクセント記号を多用する言語向けに、スワッシュなどが干渉しないよう考慮されたものだとの事。通常は Pro ひとつ買えば済む。1ウェイト。
スクリプトとフレアセリフのミクスドファミリー。マリー・アントワネットにヒントを得たとあり、スクリプトの方はロココ調のかなりデコラティブなアップライトで、総グリフ数は900弱と最近のスクリプトにしてはやや少なめ(それでも多いわ)。フレアセリフは大文字のみで、コントラストが強く、通常のソリッドなものの他、インラインタイプが別にある。この辺の書体は使いこなしが難しいが、MyFonts にはかなりの数の作例が載っているので、参考にするといいだろう。ただいま70%オフセール中。
本日は立冬だが、それにちなんだ書体などあるはずもないので普通に書体を紹介する(笑)。よく筆者が「分類不明」と称しているタイプのスクリプト。説明文をよく読むとだいたいこの辺は「continental face」と呼ばれるようで、意味的には活版印刷時代にヨーロッパで広く使われた作者不明の書体、という感じらしい。この書体も複数の名前を持っているらしいが、ちょっと詳しく調べたら、ライプツィヒにあった Wagner & Schmidt という所が1926年頃に発表した Troubadour という書体がオリジナルらしいとの事。その後、より細くなって1930年代後半にオランダで Gracia という名前で出回り、香水やワイン、チョコのパッケージなどに使われたらしい。それその通り、そっち方面に重宝するだろう。結婚式の招待状などにも。ちょろっとオルタネートもある。
本日は紅茶の日。という事で、英国で午後に紅茶を飲む習慣である「アフタヌーンティー」をそのまま店名にしている某店(バレバレ)のロゴ、に近い書体を紹介。近いというか多分これじゃないかと思う。20世紀前半に活躍したアメリカのタイプデザイナー、Morris Fuller Benton がデザインしたベネチアン書体のオープンフェイスタイプである。クラシックで優雅な雰囲気があり、英国の貴族趣味を表現するのにもってこいだろう。Linotype はこのオープンフェイスしか書体にしてないみたいだが、当然ノーマルタイプもあり、それは URW++ と Lanston Type Company (LTC) が書体化している。筆者は LTC の方が好みかな。スワッシュイタリックが優雅である。
カッパープレート風味のある優しい雰囲気のアップライトスクリプト。小文字がさほど小さくなく、また字間が広めに取られていて読みやすい。ご多分に漏れず1200ほどのグリフがあって、色々とおもしろい組版が楽しめる。珍しいのは分数用の数字が多数ある所。8以上の母数が8の倍数なのが気になる…コンピュータ関係? まぁなんだかよく解らない。一応イタリックはあるが、あんまり傾いておらず、ほぼ変わりはない。レギュラーの他、Basic と Curly というバージョンがあるが、グリフ数はどれも同じで、違いがよく判らない(笑)。ま、気になる方は購入して確認してくださいな。
かわいらしいモダンローマン。子供向けに作られたという珍しいモダンローマンで、そのためか Didot のようにハイブランドのファッション誌に似合うというわけではなく、緊張感の弱い親しみやすいものになっている。見ての通り s がスクリプト型になっている所と、a や g に1階建てを採用しているのが変わっている。5ウェイト。アップライトにはユニケースもあり。11月6日まで85%オフセール中。
発売前から本人が Facebook でやたら宣伝してた(笑)ブラッシュスクリプト。字形はどっちかというとカッパープレートに近いが、ストロークのタッチはブラッシュである。スタイルはかっちりしておらず、手書きのラフ感が強い。最近のスクリプトのご多分に漏れず、スワッシュとリガチャーのオルタネートがかなり豊富にある。招待状とかでの利用を想定しているのか、Mrs とか RSVP などのグリフもあり。2ウェイトあるが、あまりウェイトの差はない。Pro 版と Std 版があるが、Illustrator を持ってるなら Pro 版がいいだろう。ただいま50%オフセール中。