アール・ヌーヴォー調のサンセリフディスプレイ。20世紀初頭にちょっと流行ったヤツで、字によってウェストが上下したり、A のバーが2本あったり、o が上付きでアンダーバーが入ったりといった所が特徴。この手の書体は Rennie Mackintosh が有名だが、それに比べて組んだ時の黒みが弱まってヌケが良くなり、現代の雰囲気に合うようアレンジされている。ウェイトも6つあってイタリックもあり、更にはギリシャ文字やキリル文字もサポートされている。ただいま70%オフセール中。
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クラシックな正統派オールドスタイルローマン。書籍などの本文用を想定して設計されており、とにかくスタンダードで読みやすい。N や M のショルダーにセリフがない所がローマンキャピタルを踏襲しており、好感が持てる(笑)。字種も大変豊富で、「長い s」を持ってたりする。変わってるのが上付き・下付きの小文字がある所。これ何に使うのだろう…。イタリックはこの種としてはやや幅広。一見 n のような形をした、とても古いタイプの w のオルタネートがあるのが個人的に非常に嬉しい。6ウェイト。安売りしてくんないかな…(笑)。

ヘアラインが細くハイコントラストなモダンローマンディスプレイ。セリフはまっすぐな棒ではなく、鋭いトゲのようになっている。冒頭でも述べたがヘアラインが異様に細く、12pt とかではすっ飛んでしまって正直使い物にならないだろう。かなり大きめに使う必要がある。ディスプレイにしてはx-ハイトは大きめ。もっと小さくしてアセンダーやディセンダーを長くしてもよかったんじゃないかと思うが…。オルタネートやイタリックはなし。3ウェイトあるが、どのウェイトもヘアラインの細さは同じ。元々安い書体ではあるが、ただいま65%オフセール中。
少々ラフで男性的な雰囲気のあるカッパープレート。19世紀アメリカの方でよく見られたスクリプトを参考にしたとある。やはりスワッシュオルタネートはあるが、それよりはリガチャーがかなり豊富。3文字以上のものも多数あって、どの字形を選ぶか悩みがちな人には楽でいいだろう。1ウェイト。名前は「無知」と「不知」とかいう意味らしい。なんででしょ。ただいま50%オフセール中。
ほんのり微妙な膨らみを持ってフレアセリフっぽくなっているヒューマニストサンセリフ。完全な直線がほとんどなく、どっかしら微妙にくにょっと曲がっていて、それが若干優しい雰囲気を生んでいる。骨格は伝統的なもので、本文用として申し分ない。字間は広めで、クラシックながら古すぎず、現代的な雰囲気も持っている。キリル文字もサポート。ウェイトも8つとビッグファミリー。
カリグラフィー風味のあるローマンディスプレイ。20世紀中盤に活躍したブックデザイナーでカリグラファーの Oscar Ogg という人の著書、The 26 Letters という本にあったレタリングからインスパイアされてそれをフォント化したものだそう。画像検索すれば判るが、確かによく似ている。ただ、正直そのままでは書体としてどうかなという感じなので、かなりデザインが整理されている。ヘアラインはかなり細くてコントラストが強く、Didot のような雰囲気を持っている。イタリックはかなりカリグラフィー寄りだが、非常に独特な字形をしていておもしろい。1ウェイト。
正統派の本文用トランジショナルローマン。レギュラーはこれと言って特筆すべき点はないが(笑)、それだけにスタンダードで読みやすい書体。イタリックはクラシックなスタイルで、カリグラフィー風味が多分にある。3ウェイトあるが、どれも細い部分のウェイトはほぼ変わらずなので、Bold はかなりコントラストが強くなっており、印象はモダンローマンに近くなっている。字種は豊富で、キリル文字とギリシャ文字をサポート。
アール・デコ風味のある頭でっかちで可愛らしいサンセリフディスプレイ。基本的にはジオメトリックのサンセリフだが、大文字のウェストが低く設定されており、そのため頭のでかい2等身キャラのような愛らしい雰囲気が出ている。ただ可愛らしいだけではなくエレガントさも兼ね備えた良い書体である。5ウェイトでイタリックはない。ただいま80%オフセール中。
本日は写植の発明者にしてモリサワの創業者、森澤信夫の誕生日(1901)だそうな。袂を分かった石井茂吉の写研とは違い、DTP に対してフォントを開放してくれたので、我々は今、高品質な和文フォントを豊富に使用することができる。ありがたやありがたや。写研もそうしてくれないかなーというのはデザイナーの長年の希望なのだが、なぜだかその気配はまったくない。哀しい。
さて本日紹介する書体は、モリサワが開催している「タイプデザインコンペティション」の2014年のファン投票欧文部門2位の書体…の元になった書体である。受賞作はこれの Display というバージョンでちょっとにゅよっと柔らかくなったものだが、まだフォント化はされていないようなのでこちらを紹介。ステムに太細の差があるモダンなサンセリフ。ややジオメトリック風味もあるだろうか。10ウェイトあって、軽い方は非常にエレガントで化粧品のパッケージなどにそのまま使えると思う。アルメニア人がデザインしただけあって、アルメニア文字、キリル文字、ギリシャ文字もサポート。
アカデミー賞が発表されたって事で関連書体をば。波乱の作品賞発表だったが、そのとばっちりを受けた(笑)La La Land のアメリカ版タイトルに使用された書体がこちら。作者は日本人の恒川龍一さん。アール・デコ調のディスプレイで、日本の化粧品パッケージからインスパイアされたものとの事。どれだろう。資生堂のなんかかな。ちなみにサンセリフは Neutraface。日本版のロゴの書体、なんか見覚えがあるんだけど、ちょっと同定できなかった。