コンデンスなオールキャップスのディスプレイ。半分だけセリフが付いたスラブセリフでちょっとクセがあるが、字形が割と素直なのでそんなに目にうるさくなく、結構使えると思う。オブリークもあり、それぞれ2ウェイト。セリフがまったくないサンセリフ版もあるが、先に書いたように字形が当たり前の形をしているのでつまらなくなる(笑)。半セリフ版を使う方がいいだろう。キリル文字もサポートしている。名前はスペイン・バレンシア地方のリゾート地の事らしい。
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ステムの太さに差があるディスプレイサンセリフ。基本的にローマンのように縦線が太く、横線が細い。プロポーションは幅広で字形はやや野暮ったく、古い書体の印象がある。イタリックは少し筆っぽいニュアンスがあり可愛らしい。お菓子のパッケージとか合うかも。4ウェイト。ただいま40%オフセール中。
字形のおもしろいディスプレイサンセリフ。基本的にはジオメトリックでややカッパープレート風味があり、平べったく小文字がなくてスモールキャップス。大文字はベースラインが下がっていて、小文字が上下中央に来る感じである。各字にはちょっとしたスワッシュの付いたオルタネートがあり、大文字にはデコラティブなオーナメントの付いたイニシャルもある。
これ Estilo という書体の Pro 版という事らしいが、雰囲気は踏襲しているものの、全然字形が違う。うーん。個人的にはこっちの方が好き。ほか、スクリプトタイプの Estilo Script と、本文向けの Estilo Text がある。
ブラックレター風味のある変わったサンセリフ。ゴツゴツしていて、あちこち折れ曲がっている。古いドイツ風味があって、ビールやドイツ料理のレストランのロゴに合いそう。A は上がアーチ状になったものと、バーが突き出たものがある。旧東ドイツにあった Typoart というファウンダリーで、Friedel Thomas という人が1957年にデザインした書体をデジタル化したものだそうだ。ただいま20%オフセール中。
ちょっとバリエーションが少なめなマルチスタイルファミリー。やっぱり全体的に手書き風で、モダンローマンとスラブセリフがあり、ほかブラッシュスクリプトもあるが、こちらは単語単位でひとつのグリフになっており、自由に組めるワケではない(なんでだ?)。オーナメント類は名の通り植物がモチーフになっており(元々そういうもんだが)、アイコン類も鉢が充実している。モダンローマンの方は Pro 版と Std 版がある。作者がブラジルに行った時、その自然と雰囲気にインスパイアされてデザインしたものだそう。
丸ゴシックというには若干角ばった丸ゴシック(?)。ステムの端の角が大きく丸くなっているものの、通常の丸ゴシックのように半円状にまではなっていない。全体的に正方形に近いプロポーションでx-ハイトも大きく可読性は良好。太いウェイトはコロコロしててかわいらしい書体である。9ウェイト。キリル文字もサポート。ただいま80%オフセール中。
去る6月4日、偉大なタイプデザイナーでありカリグラファーである Hermann Zapf ヘルマン・ツァップさんが亡くなられた。このブログではツァップさんの書体を紹介するのは初めてである。これまで避けていたのは、直接ツァップさんを知り、一緒に開発していた小林章さんを知っているので、小林さんに比べれば何を書いても中途半端になると思ったからである。なのでこの Zapfino についても多くを語らない。ただ、非常に美しいカリグラフィックスクリプトであるという事と、Extra と Extra X の違いは後者が Mac OS X に搭載された版であるとだけ述べておく(笑)。あと Mac に搭載されているものは Std 版で、One から Four と4つに分かれ、スモールキャップスやオーナメント類も別になっているが、Pro 版はこれらが全部ひとつのファイルにまとめられている。字形切替機能があるアプリケーションではこちらが便利だろう。
ツァップさんは自分の作品を飾らなかったそうだ。代わりに古今の偉大なカリグラファーの作品を飾り、決して自分に満足しないように努めておられたとか。私もそれに倣っている(まぁ恥ずかしいだけで満足するような作品もないが…)。いつかあの高みへ行けるだろうか。日々精進するしかない。ご冥福をお祈りします。
なんかちょっと変わったスワッシュを持つヘビーウェイトのディスプレイローマン。ベースはモダンローマンだが、見ての通り、カリグラファーがいうスワッシュと呼ぶには中途半端なものがにゅよんと付いている。ちょっとまぁ目先が変わっておもしろいんじゃなかろうか。Illustrator の機能を使えば半自動で字形を選んでくれる Pro 版と、あくまで手動で選択する Manual があり、スワッシュの付いていない Text とその Italic、ややカーブを帯びたアップライトの Cursive がある。
クリーミーなぬちょっとしたディスプレイ。ITC Chino のファミリーとして制作されたものらしいが、ITC Chino の方は割とスタンダードなサンセリフ。比べてこちらは筆で書いたような少々手書き感のあるものとなっている。a, k, g, s は2種のグリフを持っていて、特に s はデフォルトで筆記体風になっており、おもしろいアクセントになっている。スィーツのパッケージ等によく似合いそうな書体。