軽くてチャーミングな雰囲気のあるスラブセリフ。ストロークはモノラインで抑揚がないが、骨格はヒューマニストで、最近の書体には珍しくx-ハイトが小さめ。かつ字間がやや広めに取られ、全体的に軽めに仕上がっており、すっとした立ち姿がエレガントでさえある。大文字にはサンプルの R のようにスワッシュオルタネートがあり、小文字にはリガチャーが少し多めに入っている。全体的にモダンでありながらクラシックで、非常に筆者好みの書体である。7ウェイト。ただいま79%オフセール中。
Category: Slab Serif
ほとんどローマンに近い変わったスラブセリフ。説明文を読むと、1920年前後に使用されていた通称 Tory-Garamond と呼ばれていた書体を元にデザインしたそうで、ブラケットのない太めの直線的なセリフは確かにスラブセリフだが、プロポーションは Garamond の名が示す通り大変クラシックで、本文用としてまったく問題ないものとなっている。特徴的なのがイタリックで、あくまで活字なのだが手書き感が強く残っており、非常に魅力的。オルタネートやリガチャーも豊富で、スクリプトの代わりに十分使える。実は筆者は作者の Xavier Dupré の密かなファン。常に筆者のツボを的確に付いてくる書体を作る作家さんである。’77年生まれって俺より若いんだなぁ…脱帽。
ジオメトリックのサンセリフとスラブセリフのミクスドファミリー。基本的に Futura のようなジオメトリックなのだが、Futura よりは印象として丸っこい。i や j のドットや記号類が結構目立つし、MyFontsのサイトで見る限りステムの幅にもなんだかムラがある気がする。これが低解像度ゆえのレンダリングの不具合なのか、実際にそういう設計なのかは不明。それぞれ Display というバージョンもあり、こちらは角が落とされているほか、x-ハイトが大きかったり数字のデザインが違ったりすると説明にはあるが、違ってるかコレ…? 何かとナゾの多い書体である。ウェイトはそれぞれ3つずつ。ちなみにオコジョって、あの冬には真っ白になるイタチ科の動物の日本名だよね。なんでこんな名前なんでしょ。やはりナゾである。
本日5月13日は「カクテルの日」。カクテルと言えばこれ、マティーニの名を持つ書体を紹介する。その名も CocktailDay.com によれば、1806年に世界で初めてアメリカの新聞でカクテルが紹介された日だそうで。王様と呼ばれ、シャープさがウリのこのカクテルには似つかわしくないずんぐりとしたスラブセリフなのがとても残念。なので書体の紹介は早々に切り上げ(笑)、カクテルについて。
カクテルは大きく分けてショートとロングがあり、見た目の違いは氷が入っているか否か。ショートは氷なしで温くなるのが早いので、3口で飲めと言われることからショートと呼ばれる。三角のいわゆるカクテルグラスに入っている事が多く、アルコールも強いものが多い。マティーニはショートの代表格で、みんな知ってて一度は頼むが、強くて飲めない人が多数続出という(笑)ハードルの高いカクテルである。日本ではジンベースでステアがスタンダードレシピだが、海外ではウォッカベースでシェイクが普通らしい。なんでこんな違いが出たかは不明。
バーは誰でも最初は緊張するし、カクテルも知らないので何を頼んでいいか判らない事が多いが、「フルーツを使った甘くて軽めの」「炭酸でスッキリした」「ガツンと強い」みたいな頼み方でいい。バーテンダーはそれぞれの好みに合ったカクテルを作ってくれる。必ずカクテル名も教えてくれるので、気に入ったのがあれば覚えておけばどこへ行ってもそれを頼む事ができる。ジュースや炭酸だけを混ぜるノンアルコールのカクテルもたくさんあるので、酒が飲めなくても安心だ。本日は金曜だし、バーに行ったことがない人はデビューしてみてはいかが。って酒が飲めない筆者が言うのもなんですが(笑)。
太めでコンデンスながら可読性が良いスラブセリフ。これぐらい太いと通常カウンターが潰れたり字形がぼやけたりするものだが、どうしてどうして結構読める。圧が強いので、ドリンク剤とかスポーツ、あとは軍関係(ここは日本です)などで重宝するだろう。残念ながらイタリックはなし。3ウェイト。ただいま46%オフというハンパなセール中。
どれだけ削っても削りカスが途切れない、高性能な鉛筆削り「だけ」を作っているという中島重久堂のWebサイトで見出しに使われていてキレイだったので紹介する。スラブセリフとしては珍しく本文用に設計されており、伝統的なローマンの骨格を持っている他、サイズによって視覚的調整がなされたオプティカルファミリーであり、通常の本文用と、キャプション用(Caption)、見出し用(Display)、小見出し用(SubHead)がある。Adobe CC に入っていればインストールされる…のかな。筆者のPCには入っており、また Adobe Typekit でも配布されているので購入の必要はないかも。作者の Twombly は Adobe にてその才能を遺憾なく発揮しており、他に Adobe Caslon や Trajan、Myriad、Lithos などもデザインしている。
ややデコラティブなスラブセリフディスプレイ。基本はジオメトリックで、ステムは単調かと思いきや、中心部がかなり微妙に細くなっていて、きちんとデザインされている事が判る。x-ハイトはかなり大きいがウェイトが軽めなのでディスプレイ向き。オルタネートにステムが二重になったり、スワッシュが付いたりしたものがあり、リガチャーも結構豊富。あまり見ないタイプの不思議な幾何学模様のオーナメントもあり。キリル文字もサポート。2ウェイト。ただいま50%オフセール中。
沖縄本島で観測史上初の雪(みぞれだけど)が観測されたが、全然関係ない書体を紹介(笑)。可読性の良いスラブセリフ。カウンターやx-ハイトが大きめで、本文サイズで読みやすくなっている。字種がかなり豊富で汎ヨーロッパはもちろん、ギリシャ文字とキリル文字もサポート。数字も各種揃っている。作者はチェコの優秀なタイプデザイナーで、さすがといった所。7ウェイト。トリビアの泉、好きだったなぁ…。
コンデンスなディスプレイスラブセリフ。A のバーや W の中央の山が低く、可愛らしいプロポーションをしている。字種が多く、ギリシャ文字とキリル文字の他、グルジア文字も持つかなり珍しい書体である。3ウェイトあるが、なぜか S/M/L で表現されていて、L が一番太い。Cursive というイタリックが一応あるが、ちっともカーシブではなくオブリークタイプである。名前はモロッコにある世界遺産にもなった街の名前から。ただいま80%オフセール中。
珍しい丸スラブセリフ(?)。自分で gentle & elegant とか言ってるが、まぁその通りスラブセリフとしては本文用として十分耐えうるジェントルでエレガントな書体である。元々は Decour という普通のスラブセリフのセリフ部分の角を落として丸くしたもので、その辺が Soft なのだと思われる。Decour の方にはコンデンスタイプもあるが、こちらにはない。どちらでもお好きな方をドウゾ。7ウェイト。ただいま70%オフセール中。