クラシック、と呼べるほど古いかどうかはともかく、とにかく古いスタイルのディスプレイ。ステムにメリハリがハッキリしており、幾何学的である。アール・デコ調ってんですかねこーゆーの。大正ロマンというか、その辺りの時代を思わせる書体である。むかーし、MacにはChicagoというフォントが入っていたが、アレと似たスタイルである。サンプルイメージにはないが、Y の形が小文字型で非常に変わってる。大文字のみで小文字はないが、作者はベラルーシ在住のようで、キリル文字をサポートしている。イタリックもあり。
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ぐねんぐねんのスワッシュが付いたアップライトローマンディスプレイ。スワッシュが付いてるというか、大文字に関してはむしろ付いてないヤツがないぐらいの勢いである。だがあんまり種類はない。代わりに書体のテイストにバリエーションがあり、影が付いたもの、インライン、インライン+影、かすれたものと全部で5種類あって、それぞれのタイプのオーナメントも付属している。小文字はなくスモールキャップス。以前紹介した Desire とカブってる感はあるが(笑)、まあお好きな方をどうぞ。
一枚の板を折り曲げ(bend)てデザインしたようなディスプレイ。さらにそれを5つにスライスしたようなのがサンプルイメージのBend Fiveである。もちろんソリッドなものがある他、一番前と後ろの線だけ残したStripeがある。ステムの幅はFiveとThreeの2種類。右に14度傾いてるので、左に14度起こせばサンプルイメージのようにタテのステムが垂直になるので、そのようにして使ってもいいだろう。ちょっと長いコピーを組むと、おもしろいテクスチャが出来上がる。小文字はなし。
ホントは同じファウンダリーの別のフォントを紹介しようと思ったが、同社のサイトにしかなく、紹介しづらいのでこちらを紹介(笑)。紀元前の古いギリシャの粘土板などからヒントを得て制作された書体。素朴で不揃いな形がユニークでおもしろい。小文字はないが、当時は大文字・小文字という区別はない、というか、そもそも別々の書体だった。大文字は大文字だけ、小文字は小文字だけで使っていたもんである。彫って書くかペンで書くかの違いであり、それぞれで書きやすい書体を使っていたのだが、混ぜて使い出したのは15世紀、活版印刷ができてから。似たような書体にSophiaやMacにも入っているHerculanumなどがあるが、これらにも小文字はない。話は逸れたが、このParachuteというファウンダリーは知らなかった。経済の問題ばかりがクローズアップされるギリシャにこんな素晴らしいファウンダリーがあったとは驚き(笑)。サイトもカッコイイ。
ドイツ語で「見出し書体」という名のディスプレイ(見出し書体)。分類的にはモダンセリフで、繊細なヘアラインセリフが付いている。ステムも一部はヘアライン化しており、名前の通り小さく使うには不向き。すべての字幅にあまり差がなく抑揚に欠けるが、代わりと言ってはなんだがリガチャーが豊富。大文字だけだと広げて組むのが普通だが、これは詰めた方がいいだろう。小文字はない。男女問わずファッション誌などに向いてると思う。安いので気軽に使ってみてはいかが。
手描き感のあるディスプレイサンセリフ。手描きではあるものの抑制が効いており、さほどラフな感じはしない。インラインのもの、ラフに塗りつぶしたもの、影がついたものなど様々なタイプのファミリーが揃っており、モノラインスクリプトも1つある。変わってるのはイラストアイコン。カナダのファウンダリーらしく、クマやバッファロー、ヘラジカなど北アメリカ大陸の大自然をモチーフにしたアイコンが揃っている。バナーやラベルなどもあり。投稿時点でMyFontsのベストセラー6位と人気の書体。
これの活字を2文字だけ買ったので紹介(笑)。1917年にアメリカのタイプデザイナー・Frederic W. Goudyがデザインしたイニシャル。使い方はドロップキャップスと言って、この説明文のように長文を組む際に最初の一文字だけデカくするスタイルがあるが、あれに使用する。決してこれだけで単語や文を組んではイケナイ(いるかそんなヤツ?)。実は結構前にCloister Initialsとしてデジタル化されているが、最近になってバージョンアップし、文字部分と装飾部分がセパレートになって色分けが容易になった。日本では何とも使用しづらいとは思うが、ま、お好きな方はどうぞ。
130以上の豊富なリガチャーを持つジオメトリックサンセリフディスプレイ。このテのものはITC Avant Garde Gothicという偉大な先達があるが、意識されてるのは間違いないだろう。こちらはより女性的になっている。3ウェイトあるが、一番太いものでさえ普通の書体だと Thin 相当なので、小さく使うのは危険。オールキャップスで小文字はない。女性ファッション誌などにどうぞ。読み方は [sey-vee-nyey] らしい。カタカナにすると「セヴィーニェ」かな。
碑文系好きが止まらないのでまたも紹介。リガチャーが豊富なインペリアルキャピタルローマン。代表格のTrajanに比べるとやや刺々しくて硬い印象である。珍しいのはローマ数字のグリフがある事。和文フォントには入っているが、それと同じコードの部分に割り当てられている。ウェイトはレギュラーとボールドの2種あるが、他に字幅の狭いコンデンスバージョンがある。大文字だけで組むと行長が長くなりがちなので、こういうのは助かると思う。え~び~でぇ~ あいりっすんとぅまいは~♪