優雅なモダンカリグラフィースクリプト。最近よくある女性的なカッパープレートで、グリフ数は確認できないものの、多くのオルタネートが用意されている模様。来月のジューンブライドにどうぞ。作者のサイトを拝見したが、マレーシア在住の女性二人組のデザイナーユニットだった。二人共カワイイんですけど…移住したい(笑)。
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勢いはあるもののさほど暴れてはいないブラッシュスクリプト。傾きがやや強いがコントラストは統制が取れており、スワッシュやフローリッシュはごくごく控えめ。900ものグリフはあるがオルタネートはさほどなく、大半はアクセント記号やリガチャーに取られている。名前は「小さな天使」という意味で、ハデさは抑えめではあるが、全体的にはやや男性的かなという感じ。作者は30年のカリグラフィーのキャリアを持ち、カード専門メーカー Hallmark Cards などで腕を磨いたとの事。1ウェイト。Monotype サブスクリプションにも入っている。
エレガントなディスプレイモダンローマン。ややコンデンスでx-ハイトも少々低めなので、背の高い印象がある。ヘアラインはあくまで細く、小さなエレメントにポインテッドニブで書いたようなカリグラフィー的エッセンスが入っているのもオシャレ。ただディセンダーが短いので、そこがちょっと残念かな。もう少しスペースを取った方がよりエレガントさが増すような気がする。イタリックもあって6ウェイトとバリエーションも豊富だが、ヘアラインはとにかく細いので本文用としては向かない。あくまでディスプレイだろう。ただいま80%オフセール中。
ガーリーでかわいらしいモノラインのミクスド。スクリプト、コンデンスサンセリフ、小さな丸っこいサンセリフ、スラブセリフと4種のミクスドで、どれも細いモノラインで若干手書き感は残るものの、昨今のサードウェービーなヤツほどではなく、スッキリしてて使いやすいだろう。スクリプト以外は大文字のみ。ちなみ Save the Date とは「この日は空けといて!」という意味で、欧米では結婚式や披露宴の正式な招待状を送る前に、こう書いた日付入りのカードを送るのが一般的らしい。二度手間や…(笑)。来月はジューンブライドという事で紹介しときました。
とてもエレガントな風味があるジオメトリックサンセリフ。他の類似書体と字形にさほど違いはないが、x-ハイトが小さくアセンダーとディセンダーを大きく取っており、かつ字間をやや広めにとってあって、それが余裕を感じさせるのか、とてもエレガントな雰囲気があって非常によろしい。特にオールドスタイル数字がなんだか可愛らしい。可読性も良好で6ウェイトとファミリーも十分。これから人気が出そうな書体である。名前はトルコ語で graceful、「優雅な」という意味らしい。名に恥じない書体だと思う。ただいま88%オフセール中。
カジュアルなブラッシュスクリプト。縦のラインがやけに強調されており、大きく上下に伸びる他、線も太くなっているのが特徴的。全体的には緊張感がなく緩めながらサードウェーブなニオイはなく、どちらかというと Paul Smith などの海外ブランドのロゴによく使われているようなテイストの書体である。グリフ数は少なく、オルタネートはまったくないが、リガチャーは30ほど用意されている。ただいま30%オフセール中で $10.5。
本日はドイツのタイポグラファーでカリグラファーであったヤン・チヒョルト Jan Tschihold の誕生日(1902)。チヒョルトは少ないながら書体もデザインしており、これがそのひとつで、Garamond をベースに新しい解釈を加えてデザインしたもの。を、さらにフランスのタイプデザイナー、ジャン・フランソワ・ポルシェ Jean François Porchez が改刻したもの。ポルシェ氏は改めて Garamond と Sabon の活字を見直してリファインしたそうで、Garamond より Garamond っぽくなっている(?)。x-ハイトが小さめなところがクラシカル。もちろん Pro 化され、オルタネートやリガチャーが増えた。6ウェイト。Monotype サブスクリプションに入っている。
フレンチ風味のある活字スクリプト。1927年に Albert Auspurg という人がハンブルクにある Trennert というファウンダリーのためにデザインした書体だそうな。大文字は結構デコラティブで、小文字は縦のステムがテーパードになっているのが特徴的。各文字は一見コネクションがありそうだが、実は繋がってない。名前は、パリのシャイヨ宮が現在建っている場所にかつてあったトロカデロ宮殿からとったものと思われる。制作は古い活字書体のリバイバルを得意とする RMU。筆者お気に入りのファウンダリーのひとつである。1ウェイト。
ちなみに最下部にある Ars longa, vita brevis とはヒポクラテスが言ったとされる言葉で、ラテン語で「芸術は長く人生は短い」という意味。日本の格言でいうところの「少年老い易く学成り難し」と同義とされる。
しゃくれた a が特徴的なオールドスタイルローマン。a の他にも、セリフのない c やティアドロップのない y のディセンダーなど、ちょっと変わった字形が多い。イタリックは手書きのカリグラフィー風味が多分にあり、傾きも強い。オーナメントもブロードペンでデザインされており、やや大きめ。骨格は正統派で字種も大変豊富だが、どっちかというとディスプレイ向きかなと思う。名前はポルトガル語でトランプゲームの「ソリティア」の事らしい。4ウェイト。
バレンタインも終わったという事で通常運転に戻る。美しい Garamond 風味の正統派オールドスタイルローマン。腰高でカウンターを絞り、優雅な雰囲気を持った堂々としたローマンである。レギュラーの他、腰を落としカウンターを広めにした Garamond、やや手書き風味の Infant、字形の大小が混ざった Unicase、イタリック風味を持ちながら傾きがない Upright とバリエーションがあり、レギュラーと Garamond、Infant にはイタリックも用意されている。キリル文字もサポートしており、さらにそれぞれに5ウェイトずつとビッグファミリー。これだけあってなんと無料であり、Google Fonts で Web フォントとして利用できる他、ダウンロード・インストールして使うことも可。高級靴の Crockett & Jones のサイトで使用されており、非常に良い雰囲気を醸し出している。ちなみに名前は鵜飼いで有名な鵜(ウ)の事。
※後で気づいたけど本記事が1000件目です。パチパチパチ