クラシカルなモダンローマンディスプレイ。ボストンとデトロイトの新聞のために制作されたそうで、大変それっぽい。アップライトは Century Expanded、イタリックは Century Schoolbook を元に制作したらしく、全体の雰囲気はとてもクラシック。新聞というスペースの節約が求められる媒体らしく、字幅にはレギュラーの他に Condensed、Extra Condensed、Compressed の3段階の細めのバージョンがある。xハイトも大きくアセンダーやディセンダーは短めで、これもスペース節約のためだろう。基本的にディスプレイ用だが、本文用にコントラストを弱めた Text もあり。ウェイトはレギュラー6つ、字幅が狭いのは5つ、Text は2つ。それぞれイタリックもあり。
Archive: February 2025
最近流行りのコンバインディスプレイ。このテはカッパープレートスクリプト+モダンローマンの組み合わせがほとんどだが、こちらはイタリック?+オールドスタイルという珍しいもの。ローマンの方はコンデンスでコントラストが弱め、スクリプトはストロークがブロードペンで書いたようだが、グリフはどちらかというとカッパープレートに近く、こういうスクリプトもまた珍しい。オルタネートやリガチャーは紹介されてないので無いのかなーという感じ。代わりと言ってはなんだがイタリックがある。
本日は偉大な野球選手ベーブ・ルース George Herman “Babe” Ruth, Jr. の誕生日(1895)という訳でこちら。ニューヨーク・ヤンキースを思わせるディスプレイ。チームの “NY” のモノグラムをそのまま書体にしたようなグリフをしており、よくこれ作ったなと感心する(笑)。画像のピンストライプもちゃんとツボを抑えてるなという感じ。ウェストをちょっと絞ったようなスタイルで、ストロークの端には大きなウェッジセリフが付いている。これを元に自分の草野球チームのロゴでも作ってみてはいかがだろうか。大文字のみ。
本日はダンロップ創業者ジョン・ボイド・ダンロップ John Boyd Dunlop(1840)とシトロエン創業者アンドレ・シトロエン André-Gustave Citroën(1878)の誕生日という事でこちら。レーシングサーキット風味の強い図太いサンセリフディスプレイ。車やバイクのレース場でよく見るような目立つサンセリフで、B が頭でっかちだったり、K のアームやレッグが垂直だったりといくつか特徴的なグリフがある。クランク型の S が特に面白いだろうか。画像には大文字しかないが小文字もちゃんとある。けどまあ大文字だけで使うのが普通かもしれない。販売サイトでは “Japanese” というタグが付いており、日本の’60~’70年代のデザインからインスパイアを受けたものと思われる。言われればそうかも。 1ウェイトのみ。
2月4日というファウンダリーの書体を紹介。テクノポップなディスプレイサンセリフ。’80年代ぐらいに見られたテクノやビデオゲームなどを思わせるレトロなサンセリフで、大文字はそうでもないが、小文字は丸みが強く可愛らしい。頭でっかちな g が特徴的。a には1階建てと2階建てがあり、他にもいくつかの字はオルタネートがある。ウクライナ産で、キリル文字もサポート。5ウェイト。さっき気付いたがこの日付は作者の誕生日だそうな。最近は新作がないようだが、無事であることを祈る。
本日立春だそうなので(マジですか)こちら。繊細でエレガントなサンセリフディスプレイ。コントラストの強いゆったりしたグリフのサンセリフで、一部フックの先はフレアセリフのように広がっていて単調ではないのがエレガント。クロスバーが波打ってたりレッグがスワッシュになったりしたオルタネートがいくつかあり、またリガチャーが大文字・小文字それぞれ30種ほどあって文字組みのバリエーションが楽しめる。このテとしてはめずらしくウェイト展開しており、8ウェイトあるのも魅力。