本日はバレンタインデー。というワケでイタリア・トリノ名物のチョコ菓子ジャンドゥーヤの名を持つ書体を紹介。手書き風味のよくある(笑)ミクスドファミリー。コンデンスタイプのサンセリフとクラシカルなローマン、モノラインのスクリプトとそれらに似合うアイコンイラストが揃ってる。ローマンは大文字のみだがソリッドとアウトラインタイプがあり、サンセリフはリガチャーが結構な数がある。ま、可愛らしいんじゃないでしょうか。ただいま30%オフセール中。
ちなみにジャンドゥーヤで有名な Caffarel 社の Facebook を見たが、バレンタイン向けと思しき記事が上がってた。他でも聞いたが、日本特有のチョコを贈るという風習が、韓国以外の海外でもじんわり広まってきてる模様。続けてみるもんだねぇ…。それはそうと筆者は絶賛チョコ募集中である。いつでもウェルカム。
Category: Display
カリグラフィックなローマンディスプレイ。ローマンキャピタルがベースになっていると思うが、ブロードペンで書いたように手書きのニュアンスが若干残っており、さらにはインラインとなって、荘厳さとラグジュアリー感を併せ持った書体である。元は20世紀前半にドイツで活躍した Herbert Thannhaeuser のデザインした書体をリファインしてデジタル化したものだそう。名前の Missale とはラテン語で「典礼」の事だそうで、詳しくは知らないがカトリックでミサを取り仕切る役の事だそう。古い装飾写本の典礼書から起こした書体である模様。Incana は調べた所、イエメンのソコトラ島に分布するソコトラムシクイという鳥の学名らしい。グリフに鳥のアイコンが入っているのはそういう事みたい。ソコトラ島というのは初めて知ったが、なかなか独特な生態系を持っていて世界遺産になってるらしい。おもしろそう。
本日は抹茶の日。何でも湯を沸かす茶道具の風炉(26)から来てるらしいが、なら「風呂の日」じゃんとか思うけどそれはさておく。そのものズバリの名を持つデュオ。柔らかなアップライトブラッシュスクリプトと、対象的なかっちりしたモノラインのスラブセリフがある。スクリプトの方はまぁよく見るタイプだが、スラブセリフの方がなかなかおもしろい。ジオメトリックベースだが、x-ハイトが小さくエレガントさがちょっとあり、字形も結構ファンシーで割りと筆者は好きである。ただいま30%オフセール中。
そう言えば「YOUは何しに日本へ?」で、かなりの数の外国人が抹茶味のキットカットを箱買いしていくのを見た事がある。ハワイのマカダミアナッツ並に日本土産のド定番となっているそうだ。 matcha って世界中で好まれる味になったんだねぇ。
本日は北米では Groundhog Day(グラウンドホッグデー)と呼ばれ、毎年この日に地リスの一種、グラウンドホッグが地面から出てきて春の訪れを告げるとされてるそうな。この動物を使って、ドイツW杯の時のタコのパウル君よろしく占いをするそうで、それにより春が早く来るかどうかを占うらしい。その名前を持ったステンシルタイプのラウンドサンセリフディスプレイ。あまりそのう…よろしくはない書体だが(笑)まぁ今日はこの日の紹介をしたかったので。
ちなみにグラウンドホッグは別名 woodchuck(ウッドチャック)と呼ばれ、これを使った早口言葉(マザーグースかな)がある。chuck には「放る」という意味があり、「ウッドチャックは木 (wood) をどれだけ放れるか (could chuck) ?」みたいな歌である。筆者はこれを英会話教室に通っている時にやらされた記憶がある。ただ読むのではなくちゃんとリズムがあるのだが、文章だけでは伝えられないので気になった方は検索してくれたまい。歌詞は以下の通り。
How much wood could a woodchuck chuck,
If a woodchuck could chuck wood?
As much wood as a woodchuck could chuck,
If a woodchuck could chuck wood?
おもしろい字形のディスプレイサンセリフ。ポーランド人民共和国時代(現在はポーランド共和国)の古い広告からインスパイアされたとある。極細ヘアラインの Thin とヘヴィウェイトの Bold があるが、とにかく字形がおもしろい。見たところ正方形がベースになっているようで、基本的にはその中に収まるようにデザインされているが、g とかは極端に変形している。コミカルで可愛らしい書体。Warsaw Type Project というワルシャワの古い書体のリバイバルプロジェクトがあって、そこでできた12書体の内のひとつだそうだ。サイトから一部はフリーでダウンロードできるので、ぜひご覧いただきたい(英語ページは未完の模様)。
デコラティブなヘヴィウェイトのローマンディスプレイ。Mantinia に雰囲気が似てるが、あちらは古代の碑文がモチーフになっており、こちらの方がそれよりはぐんと時代が下って、アール・ヌーヴォー調である。ティム・バートンの映画や「ジョジョの奇妙な冒険」などのゴシックパンクに似合いそうな雰囲気を持っている。1ウェイトのみだが字種は結構豊富で、全大文字に王冠が載っかったグリフがある。ほか、白抜き+影付きのタイプと、オーナメントとイラストアイコン(dingbats)がファミリーにあり。チェスの駒や前輪が巨大な自転車(ペニー・ファージング)など19世紀後半のものをモチーフにしたものがいくつか入っていて、非常にコンセプトのしっかりした書体である。この辺が好きな人にはたまらないであろう。ただいま72%オフセール中。
本日はビートたけしの誕生日だそうな。たけしと言えばコマネチ、という事でそのファーストネームを持つ書体を紹介。ヘビーウェイトなステンシルタイプのモダンローマンディスプレイ。Granjon をベースにしたとある。アップライトとイタリックがあり、イタリックにはスワッシュのついたバージョンが別にある(オルタネートではない)。名前は作者の娘さんから取ったそうで、娘さんの結婚記念に作ったものらしく、MyFonts には娘夫婦の幸せそうな写真がちょいちょい。はいはいよかったねお幸せに(笑)。
カリグラフィーで使うブロードペンで書いたローマン。レタリングではなく、ほぼペンで一発で書いていると思われる(フォント化にあたって多分修正はしているだろうが)。カリグラファーならば結構簡単に再現できるだろう。筆者は割と自信がある(笑)。アップライト、イタリック共にちょっとしたスワッシュオルタネートがある。イタリックの方はだいぶカリグラフィー寄りになっているが、コネクションは取らず、あくまで活字っぽくしている。オプティカルファミリーで、レギュラーと Caption、Display、SubHead がそれぞれ5ウェイトあって、それとは別に Poster という極細のものが1つある。優雅さを保ちながらも、普通のカリグラフィー書体より可読性がかなり良くなっているので、色々使い勝手の良い書体となっている。ただいま30%オフセール中。でも $1,000 超えるけどね…。
非常にクラシカルな雰囲気を持つヴェネチアン。小さなx-ハイトとコントラストの弱いシルエット、e の斜めのバーなどヴェネチアンのお約束を供えた書体で、手書きのつたなさが残っており、黒みの統一が取れておらず文字によってウェイトがバラバラである(笑)。オマケに e には変な髭飾りが付いている(フランス語で使うセディラ記号ではない)。あとスペース(空白文字)がやたら広いのも特徴的。文を組むと単語間が空きすぎてパラパラした感じになるが、この辺もクラシカルな感じがして面白い。イタリックは一応あるが、なんか機械的に傾けただけな感じがするのが残念。ま、筆者的には結構好きな雰囲気ではある。
本日はトロイア遺跡を発見したシュリーマンの誕生日。そのものズバリ Iliad という書体もあったが、まったくギリシャ風味はなくしかもダサいので紹介は見送り(笑)、こちらの書体を紹介する。6世紀コンスタンティノープルにあった碑文の書体を参考にデザインしたものだそうで、ギリシャ感バリバリである。小文字はないが、その代わり小文字部分には大文字のオルタネートグリフが入っていて、それらには右側に伸びるセリフの落とされたバーがあり、それで後に続く文字とリガチャーを作ることが可能になっている。’93年制作と古い書体だが、すでに OpenType のような機能を持っている事にびっくりである。さっすが Matthew Carter。今ならギリシャ文字もサポートしてたかな。
ブラピ主演の映画『トロイ』良かったなぁ。塩野七生はじめ専門家からは色々批判もあったようだが、純粋にエンターテイメントとして楽しめた。また観ようかな。Do you know what’s there, waiting, beyond that beach! Immortality! Take it! It’s yours!!