本日は『007』シリーズの主人公でおなじみ、ジェームズ・ボンド James Bond の誕生日だそうな(1922か1920か1924か定かではない)。最近の設定では変わってるらしいが、原作の元々の設定では本日らしい。というわけでこちら。007 にはシリーズ中に何度も出てくる “My name is Bond, James Bond” と “Vodka Martini, Shaken, not stirred” という2つの名ゼリフがあるが、その内の後者の名を持つディスプレイ。サードウェーブとも違う、細いペンで子供が書いたようなラフでゆるゆるの書体。名前の通り「かき混ぜずにシェイクしながら書いた」そうな(笑)。なんのこっちゃ。マティーニは強いので、酔っ払って字が書けなくなった状態を表現しているのかもしれない。
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カジュアルなカリグラフィースクリプト。イタリックとカッパープレートの中間のようなニュアンスがあり、x-ハイトが大きくややカウンターも大きめ。字形も良い意味で緊張感がなく、気取りすぎない読みやすい書体である。大文字にはほんのりスワッシュが入っている。レギュラータイプの他、ストロークの端が丸くなった Rounded、アウトラインのみの Outlined、丸いアウトラインの Outlined-Rounded、フィルがラフな Textured の5つのバリエーションがある。1ウェイト。
テーパードでややバウンシー(早速)なディスプレイローマン。セリフが細くコントラストが強いモダンローマンをベースに、下すぼみ(tapered)なステムに少し不揃いで躍動感のあるカーブが特徴的。イタリックはオブリークタイプ。ちょっとレトロで、やっぱりなんとなく子供向けな印象のある可愛らしい書体である。こんなのもハロウィンに。2ウェイト。
大変クラシカルで優雅なヴェネチアン。元は Frederic Goudy が1924年にデザインしたもののデジタル版。A のてっぺんにセリフがあるのが特徴的。ごく少数ながらオーナメントも含まれており、それとは別に動物のイラストアイコンがあるところも変わっている。以前にも Goudy のヴェネチアン Village を紹介したが、それとは若干細部が異なっている。見比べてみるのもおもしろいだろう。イタリックがあるのも違う所(ローマンでヴェネチアンでイタリックがあり名前はイタリアン・笑)。ウェイトは2種だが、Regular の他は Bold ではなく Light という珍しい組み合わせ。ヴェネチアンにボールドフェイスは似合わないという判断だろう。本日は『古書の日』らしいので、古さを感じさせるこんな書体を紹介してみたがいかが?
本日はかのトラヤヌス帝の誕生日だそうな(A.D. 53)。このブログでは散々 Trajan 系の書体を紹介してるが、まだまだあるようなので本日はこちら。かのアメリカのタイプデザイナー、Frederic Goudy が自著 The Trajan Capitals のためにデザインした書体をベースに制作されたものだそうだ。カティチ神父の分析よりも早くデザインされたもののようで、U が若干角ばってたり、J がベースラインを突き抜けてないなど、Trajan と比べやや堅めの印象で、Goudy らしい、アメリカンらしいなという感じがする(個人的な感想)。小文字はなくスモールキャップスだが、ギリシャ文字・キリル文字もサポートしている。3ウェイト。
本日は終戦記念日。で毎年何か因(ちな)んだものを考えて、でもなくて苦労するんだが、なのでもう因むのを諦めた(笑)。というワケでこちら。偶然見つけた、カワイらしい角ばったディスプレイローマン。直線と円弧で構成されており、こういうのもジオメトリックというのだろうか。作者本人は structured と表現している。プロポーションは正方形に近くコロコロしていてカワイらしい。拡大するとこんなに変わっているが、小さく長文を組むと割と普通のローマンで組んだように見えるのがおもしろい。ほぼモノラインの Thin から Heavy まで6ウェイト。
ヴィンテージ感のあるレタリングイタリック。50’s~60’s アメリカンの風味がある太めのイタリックで、大文字はなかなかダイナミックでスワッシュオルタネートもある。小文字はステンシルタイプ。フィルはソリッドな Regular、ラフな Rough、さらにラフな Textured、フィルがなく影のみの Shadow の4種。それとは別に大文字のみのラフなローマンタイプの Serif、それが傾いた Oblique、それの字間が広い(だけか?) Oblique Tracked がある。ほかスワッシュのみのオーナメント(フィルバリエーションあり)と、あと洋服のタグ型のフレームがあるのが変わってる。
ヴィンテージ感あふれる4種の書体がパックになったミクスドファミリー。ブラッシュスクリプトの Barley、どっしりした Heinberg、コンデンスな Holtzman、カッパープレート風味の幅広な Trade Supply があり、それぞれに角が取れた Rounded と、フィルがかすれた Textured のバリエーションがある。Barley 以外は大文字のみでスモールキャップス。それとフォントではなく Illustrator ファイルが付属しており、16種のロゴレイアウトのテンプレートと、バッジ風の画像がある。全部まとめて買っても$22と大変オトク。名前は「職人・匠」の意。
クラシカルなヴェネチアン。20世紀前半に活躍したアメリカのタイプデザイナー、Frederic W. Goudy が自身のプライベートプレス、Village Press のためにデザインした書体だそうな。ヴェネチアンはx-ハイトが小さいものが多く、やや可読性に難があったりするが、この書体はカウンターも広めで小さく使っても読みやすいだろう。ただし1ウェイトのみでイタリックもないというのがちょっと悲しい。その分非常に安いので気軽に使えるだろう。ジョブプリント(端物印刷)が主なプライベートプレス用の書体らしく上品で、招待状などに使うと綺麗だと思う。
コンデンスでスピード感のあるボールペンスクリプト。字形も字間もコンデンスで幅は一定でブレは少なく、上下の大きな揺れが地震計(笑)のような書体である。それでも雰囲気はあくまでカジュアルでかわいらしい。雰囲気がよく合う簡単なイラストアイコンもあり。1ウェイト。以前に同名の書体を紹介しているが別物。