ちょっと変わったエレガントなローマン。ブラケットが直線的で、Adrian Frutiger の Meridien にやや似ている。ストロークの接続部分が離れている部分が多く、それが風通しを良くして涼やかな印象がある。イタリックはやや刺々しいが、涼やかさは失われていないように思う。変わっているのが、人や獣のイラストが入ったヴァーサル(飾りつきの大文字)がファミリーにある事。古文書よろしく、ドロップキャップスで使用すると面白いだろう。字種が豊富で組版には困らない。以前もPampaTypeの書体は紹介したことがあるが、これもアルゼンチンらしくウェイト名はスペイン語。ただいま40%オフセール中。
Category: Serif
どことなくフレンチ風味のある(ような気がする)ディスプレイローマン。柔らかな手書き風味が残るコンデンスな書体で、大文字にはスワッシュの付いたオルタネートもある。スモールキャップスもあり、かわいらしいオーナメントも付属する。2ウェイトあるが、あんまり違いは感じないかな…(笑)。ちなみにバームブラックとは、アイルランドでハロウィンに食べられるドライフルーツ入りのパンの事だそうである。この書体、ハロウィンに紹介すべきだったよね…すまん知らなかった。と言っても、ハロウィン風味もケルト風味もないけどね。
ラグジュアリー感のあるモダンローマン。2年前に発表された Encorpada Classic のコンデンス版。なぜだろう、コンデンスな方がモダン感が増す感じがする。ヘアラインがだいぶ細いのでディスプレイ向き。モードファッション誌などで重宝するだろう。5ウェイト。ただいま80%オフセール中。ちなみにさらに細いコンプッレスドもあり。
クラシカルなちょっとぼてっとした本文用ローマン。Plantin を参考にしたとあり、時代を感じさせるオールドスタイルの王道といった感じである。ファミリーはボールドがひとつあるだけだが、代わりにその頃によく使用されていたオーナメントや、ドロップキャップスに適したオープンフェイスがある。どっしりして重いので、大きく使うには不向き。やはり本文組に使用すべきだろう。ただいま50%オフセール中。
ヴィクトリア調のデコラティブなローマンディスプレイ。見ての通りセリフに魚の尻尾のような食い込みがあり、たったそれだけなのだが、それがちょっとおばさん趣味な(笑)感じを醸し出している。小文字はなくスモールキャップス。いくつかの字には字形が違うオルタネートが入っていて、色々とバリエーションが楽しめる。スワッシュはほとんどない。まぁこれにスワッシュまで付けるとちょっと鬱陶しくなるだろうな…。5ウェイトあって、Regular はなんと無料でダウンロード可能。ただいま50%オフセール中。
皆様あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。んで新年一発目はこの書体、カリグラフィー風味の残るローマン。ローマンと言っていいのか解らないが、とにかくそう分類しておく。それぐらいちょっと分類に困る書体。ステムの太細にあまり差がなく、セリフもブラケットがなく太めで、スラブセリフにも見えてしまう。字幅も一定で人工的な割に字形には手書き感が残り、特にイタリックはカリグラフィックである。色々とコンバインされたおもしろい書体である。4種のウェイトはスペイン語で表現されており、軽い方から Blanca(白)、Gris(グレー)、Negra(黒)、Chocolate(チョコレート)となっている。他、オープンフェイスの LUZ(光)がある。名前はスペインの石蹴り遊びの事らしい。ただいま50%オフセール中。
アール・デコ調のローマン。1920年代にアメリカで発行されていた文芸誌、The Golden Book という雑誌のロゴにインスパイアされたものらしい。どことなく品があり、カッパープレート風味もあるので、社交用にいいんじゃなかろうか。オルタネートやリガチャーはないが、数字にライニングとオールドスタイルがある。3ウェイト。
※現在販売されていないが、Adobe Fonts で利用可能。
本日天皇誕生日、英語だと The Emperor’s Birthday らしいので、エンペラーにまつわる書体を。ローマ帝国五賢帝の一人に数えられる、トラヤヌス帝のファーストネームを冠するディスプレイローマン。洋書のタイポグラフィの教科書を開けば、まず最初にこのトラヤヌスの時代に建てられたダキア戦争の戦勝記念柱に刻まれた碑文が登場する。なぜなら、ここに刻まれた書体がすべてのローマン体大文字の基礎となっているからである(実際はこれに匹敵する美しさを持つ碑文は他にもたくさんあるようだが、これが一番使われている字種が多いそうである)。これを参考に作られた書体で代表的なものが Trajan なのだが、これは Adobe 製品を購入すれば自動的に付いてくるのであまり紹介する意味がない。なのでちょっと変わったこの書体を紹介する。碑文の書体はもちろん「のみ」で刻まれたものだが、下書きは平筆でもってされていたとされており、現在カリグラフィーでも最高難度の書体として受け継がれている(ちなみに筆者は2年以上練習してるがまだマトモに書けない)。この平筆で書いた感じをそのまま残した書体である。以前もこのテの書体で Stevens Titling とか紹介したことがあるが、こちらは通常はない小文字が付いている。大文字のプロポーションは大変美しく、小文字もそのテイストをキレイに受け継いでいる。リガチャーも色々あっておもしろい。スモールキャップスもあり。フォーマルな用途に。
極端に細いウェイトと太いウェイトのあるディスプレイローマン。両方ともに細いステムはヘアラインと化しており、小さく使うには不向き。セリフはブラケットと一体化してるというか(まぁ元々一体化してるようなもんだが)。アップライトのみだがスワッシュの付いたオルタネートが豊富。リガチャーも結構ある。いわゆる Didone な書体で現代的なラグジュアリー感というか高級感がある。Vogue的な女性誌などにどうぞ。
昨日この書体を買ってくださった方がいたようなので紹介する(笑)。オールドスタイルのローマン。本文用、見出し用、小見出し用、キャプション用と4種類あり、それぞれにウェイトとプロポーションに若干の違いがあり、それぞれのサイズで読みやすいよう調整されている。具体的には、見出し用(Display)はウェイトが細めのややコンデンスで字間も狭め、反対にキャプション用(Caption)はウェイトが太めでブラケットも大きく字間も広め、という感じ。字種も豊富で中央ヨーロッパはフォローされている他、控えめなスワッシュの付いたターミナルレターも数種。数字も各種揃っている。それぞれ3ウェイトで全部で24種。固く真面目な印象があるので、そういう用途に。名前はカタルーニャ語でピレネー山脈からバレアレス諸島に吹き降ろす冷たい風の事らしい。ただいま50%オフセール中。しかし記憶にないが、ちゃんとブックマークには入ってたんだよねこの書体…自分にびっくり(笑)。