カリグラフィー風味のあるローマンディスプレイ。20世紀中盤に活躍したブックデザイナーでカリグラファーの Oscar Ogg という人の著書、The 26 Letters という本にあったレタリングからインスパイアされてそれをフォント化したものだそう。画像検索すれば判るが、確かによく似ている。ただ、正直そのままでは書体としてどうかなという感じなので、かなりデザインが整理されている。ヘアラインはかなり細くてコントラストが強く、Didot のような雰囲気を持っている。イタリックはかなりカリグラフィー寄りだが、非常に独特な字形をしていておもしろい。1ウェイト。
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ちょっと変わった字形のサンセリフ。ベースライン近くに来るラインがくっと下に張り出すようになっていたり、A や W などのステムが鋭角につながる部分がちょっと水平に伸びて台形になっていたりと特徴的である。ちょっと長文には向いてないと思うが、広告のボディコピー程度なら大丈夫だろう。5ウェイトあるがイタリックはなし。ラウンドゴシック版の Urby Soft もあり。
本日はバッハの誕生…え? 3月21日だって? あ、まぁユリウス暦ではそうだが、現在のグレゴリオ暦では今日に当たるので大目に見てくれ。という事でバッハの名を持つ書体を紹介。よくある手書き風味のデュオ。ふにゃふにゃのブラッシュスクリプトとモダンローマン。ローマンの方は6ウェイトあってイタリックもある。くるっと回ったボールターミナルが特徴的。これらに似合う花のオーナメントが多数ある。この書体のどこら辺がバッハなのかは不明。ただいま30%オフセール中。
活字寄りなカッパープレートスクリプト。手書きのブレが少なくシステマチックにレタリングされたような印象で、どちらかというと Didot のイタリックのような雰囲気がある。作者もそれを意図してか、リガチャーはあるものの、スワッシュオルタネートはまったくと言っていいほどない。5ウェイトあるがヘアラインの太さはほぼ変わらないので、一番太い Bold は見ての通りかなりのコントラストになる。あまり高級感はないが可読性はいいので、パッケージとかに使えるかと思う。ただいま65%オフセール中。
正統派の本文用トランジショナルローマン。レギュラーはこれと言って特筆すべき点はないが(笑)、それだけにスタンダードで読みやすい書体。イタリックはクラシックなスタイルで、カリグラフィー風味が多分にある。3ウェイトあるが、どれも細い部分のウェイトはほぼ変わらずなので、Bold はかなりコントラストが強くなっており、印象はモダンローマンに近くなっている。字種は豊富で、キリル文字とギリシャ文字をサポート。
本日は 328 で三ツ矢の日だそうな。という事でサイダーの名を持つ書体を紹介。作者本人がとあるサイダーのロゴを作ったそうで、それを書体化したものらしい。欧米ではサイダー(シードル)とは発泡性のリンゴ酒の事で、ビールのように気軽に飲めるお酒らしく、その雰囲気がよく出ている。なぜか日本では無色透明のノンアルコール炭酸飲料の事になっているが、なぜそうなったかは不明。1ウェイト。
アール・デコ風味のある頭でっかちで可愛らしいサンセリフディスプレイ。基本的にはジオメトリックのサンセリフだが、大文字のウェストが低く設定されており、そのため頭のでかい2等身キャラのような愛らしい雰囲気が出ている。ただ可愛らしいだけではなくエレガントさも兼ね備えた良い書体である。5ウェイトでイタリックはない。ただいま80%オフセール中。
本日は William Morris の誕生日(1834–96)。毎年やってるとさすがにネタがないかと思ったが、まだあったので紹介する(笑)。Kelmscott Press でモリスがデザインして使用した書体をフォント化したもの。ゴシックローマンの Golden の方はアウトラインをラフにし、活版印刷の雰囲気をそのまま映し出しているのに対し、ロタンダ風味の Troy のアウトラインはスムースになっている。ほか、イルミネイテッドイニシャルが入った Ornaments がファミリーにあり。
本日は写植の発明者にしてモリサワの創業者、森澤信夫の誕生日(1901)だそうな。袂を分かった石井茂吉の写研とは違い、DTP に対してフォントを開放してくれたので、我々は今、高品質な和文フォントを豊富に使用することができる。ありがたやありがたや。写研もそうしてくれないかなーというのはデザイナーの長年の希望なのだが、なぜだかその気配はまったくない。哀しい。
さて本日紹介する書体は、モリサワが開催している「タイプデザインコンペティション」の2014年のファン投票欧文部門2位の書体…の元になった書体である。受賞作はこれの Display というバージョンでちょっとにゅよっと柔らかくなったものだが、まだフォント化はされていないようなのでこちらを紹介。ステムに太細の差があるモダンなサンセリフ。ややジオメトリック風味もあるだろうか。10ウェイトあって、軽い方は非常にエレガントで化粧品のパッケージなどにそのまま使えると思う。アルメニア人がデザインしただけあって、アルメニア文字、キリル文字、ギリシャ文字もサポート。
ソリッドなディスプレイローマン。Bemis(ビーマス)という企業がシアトルに建てた古いビルにあった看板の書体にインスパイアを受けたシアトルパシフィック大学の学生(当時)が、これをフォント化したもの。このビルは現在アーティストたちのアトリエとして利用されているようで、そのサイトもある。ストロークが直線的で各字の幅にあまり差がなく、これがやや機械的でソリッドな印象を生んでいる。クラシックな感じがしながらもヨーロッパの香りがせず、いかにもアメリカンな雰囲気がある。カッコイイ書体だと思う。小文字はなしでスモールキャップス。1ウェイト。