スタンダードなカッパープレートスクリプト。まぁまぁ王道な普通のカッパープレートで、オルタネートはあるもののやや控えめ。代わりにオーナメント類が充実しており、珍しいところで平筆で書かれたローマンキャピタルがファミリーにある。あと単語があらかじめ組まれたグリフがいくつか入った Addons というファミリーもあり。ウェディングなどフォーマルな用途にどうぞ。
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本日「バナナの日」って事でこちらを。ややロンド風味のあるスクリプト。エッジが丸いので一見ブラッシュのようだが、多分ペンスクリプトだろう。アメリカのタイプデザイナーでカリグラファーの Ross F. George の書体と、同じくアメリカの画材メーカー・Speedball 社のカリグラフィーテキストを参考にしたとある。柔らかく可愛らしい雰囲気を持った書体で、x-ハイトが小さくエレガントである。変わってるのが、グリフは一緒だが、ベースラインが微妙に違うオルタネートが7種ほどあり、うまく使えば曲線に乗ったような文字組みが可能。なんかあんま必要ない気がするが(笑)。スワッシュオルタネートやリガチャーはかなり少ない。ま、あんまりハデにしない方が可愛らしいかも。5ウェイト。ちなみに Yeti とは、ヒマラヤで時折目撃されるという雪男?の事。
クソ暑いので名前だけでも涼し気なフォントを紹介。ヴィクトリア調のデコラティブなローマンディスプレイ。サンプルの書体はファミリーにある Floral Caps One というもので、これとは別に普通のタイプのローマンに若干スワッシュの付いた Titling、ハデにスワッシュの付いた Swash、アウトラインの Engraved、別のタイプのデコラティブな Floral Caps Two があり、オーナメントには通常のものと枠で囲ったカメオ(サンゴや貝で作った浮き彫りのアクセサリー)形の Cameo がある。名前のせいもあろうが、全体的に波を思わせる形がそこかしこにあり、なんとなく海を連想させる書体である。
優雅なカッパープレートスクリプト。19世紀アメリカのプリンターで「クリスマスカードの父」と呼ばれる Louis Prang の書体を参考にしたとある。ローマンキャピタルの風味も加えたとかあるが、どこらへんがそうなのかは不明(笑)。繊細でタイトな字形で、最近の書体らしくオルタネートがかなりあって、900ほどのグリフがある。2ウェイト。ただいま半額セール中。ちなみに発売元の Studiopos の書体は今気づいたがこのブログで結構紹介しており、スクリプトが得意なようである。
クラシカルでエレガントなセリフドゴシックディスプレイ。アセンダーとディセンダーがかなり長く、キャップハイトも大きくて大文字と小文字の大きさの差が激しいが、ウェイトが軽い事もあって、なんとなくエレガントで可愛らしい書体。大文字にはスワッシュオルタネートがある。1920年に Morris Fuller Benton が American Type Founders のために制作した書体で、1992年に Bold ウェイトを加えデジタル化され、2003年にスワッシュキャピタルを加えてバージョンアップし、2017年にスワッシュキャピタルをリデザインして Pro 版になった。と説明にある。セリフがまったくないサンセリフ版もあり。名前のカンタベリーは英国南東部ケント州にある地名。チョーサーの『カンタベリー物語』で有名(サンプルはこの本の一節が組まれてる)。とはいうものの筆者はタイトルは知ってるが読んだことはない(笑)。
本日は真珠記念日だそうな。ミキモトの創業者が1893年、真珠の養殖に初めて成功したとか。というワケでパールの名の入ったこちらを。古い書体のリバイバルに定評のある RMU による、18世紀バロック調のデコラティブなディスプレイ。全体的には植物的オーナメンタルな書体だが、所々に丸が入ってるのがパールっぽい…のかな? そう思って名付けたのだろう。使用の際はページ全体をこれで組むのはちと読みづらくてシンドいので、要所のみに留めた方がいいだろう。1ウェイト。
リボン風味のあるインラインディスプレイ。アップライトではあるがカリグラフィー風味があり、若干のループやスワッシュが付いている。小文字はなく大文字のみだが、小文字部分には字形の違うオルタネートが割り当てられている。リガチャーも少々あり。ちょっとしたロゴなんかによろしいんじゃないでしょうか。1ウェイトのみ。
第7回モリサワ賞国際タイプフェイスコンテスト(2002年)の欧文部門金賞受賞作品。A や H のバーや記号類にひゅっとしたカーブがあり、全体的にちょっと怪しげな、バロックやロココ調の雰囲気のある書体である。数字の 0 のアクシスが90度横になっているのがかなり挑戦的。大文字にはオープンフェイスになったオルタネートがある。イタリックはコンデンスであくまで柔らかい。リリースは2012年で、実に10年を費やして制作した力作である。2014年にはイタリックのスワッシュバージョンの Australis Swash も発表している。
本日は英国では Bank Holiday といって休日らしい。毎年5月と8月の最終月曜日がそうなっているそうだ(プレミアムフライデーとかやるよりこの方が良さそうな気がする)。最初は名の通り銀行だけが休む事にしてたらしいが、銀行が休むなら仕事にならんという事で他の企業も休むことにしたらしい。由来についてはググってくれたまい。でまぁ、こんなにピッタリな書体もないという事でこちらを紹介。2007年に改定された20ポンド紙幣にある書体をベースにしたブラックレター。実際のものはハデなスワッシュが付いているので、それそのままというものではない模様。ドイツのチャンセリー体と、17世紀英国のカリグラファー、John Ayres と George Bickham の筆致を参考にしたとある。1ウェイトしかないが、大文字には優雅なスワッシュオルタネートがある。可読性もよくカッパープレート風味も強いので、招待状などにも使用できるだろう。$20 と価格も安い。
ラグジュアリー感あふれる Didone(Didot 風)なディスプレイローマン。かなりコントラストの強いモダンローマンではあるが、ちょっとしたブラケットが残っていたり、セリフがちょっとカーブしていたりと、全体的に粘り気のあるオーガニックな印象がある。リガチャーが結構あるのと、大文字にはカールしたセリフの付いたオルタネートが用意されている。3ウェイトあるがヘアラインの太さはほぼ同じ。キリル文字もサポート。イタリックはなし。ハイブランドの広告などにどうぞ。