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かわいらしいラフなスクリプト。見ての通りかなり拙い感じの筆致のスクリプトで、オルタネートはさほど用意されていない。代わりと言ってはなんだがサンセリフがファミリーにある(ただし大文字のみ)。あとはスワッシュとオーナメント類がちょこちょこと。優雅なスクリプトで表現するバレンタインもいいが、こういう書体でかわいらしさを演出するのもいいだろう。ファミリーパックのお値段たったの$16。名前の「アヒルの噛みつき」が何を意味するのか調べたけど不明。うーん。
以前も紹介した Yearbook of Type の第2段。「出るかどうかは不明」だったのだが無事出版されてよかった。やはり同じくドイツのタイポグラフィ雑誌 Slanted による、主に2013~2015年に発表された書体からピックアップされたコレクションである。Amazon のレビューには「ネットで見られるからいらんわ」的な辛口批評もあるが、筆者は古いタイプだからだろうか、やはり紙に印刷された文字が好きである。どのファウンダリーもいまや紙の見本帳を発行しなくなり、こういう本は貴重になってしまったので買うよねやっぱりね。
繊細で美しいスペンサリアンカッパープレート。以前に紹介した Burgues Script と同じ作者で、その続編との事。Burgues と比べると傾きもコントラストも弱めである。このテの書体はもうたくさん紹介していて、「一体何のためにこんなに微妙な差でいろいろ作るの?」という意見もあろうが、同じように見えるAKB48の女のコも(笑)よくよく見れば当然ながら違いがあり、これらのスクリプトも字形はもちろん、スワッシュオルタネートもかなりバリエーションがあるので、それらを見比べてみてまぁ好みで選んでねという感じである。バレンタインとかにどうぞ。1ウェイト。
大変繊細で優雅なモダンローマンディスプレイ。ヘアラインと細いステムのプロポーションが美しく、R や Q のちょっとした処理が可愛らしさも持っている。1ウェイトかつ大文字しかないが、ギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。しかも! この書体は完全無料! フリーである。サンプルのようにラグジュアリー感を演出するには持ってこいなので、ダウンロードしといて損はない。しかしこんな高級そうな書体が無料とは、太っ腹である。ちなみにファウンダリーの名前は 4th february、つまり2月4日である。紹介するのが1日遅れた…しょぼんぬ。
ローマよりも古い時代の碑文テイストを持つディスプレイ。基本的にはサンセリフだが、字形が洗練されておらず素朴でおもしろい。また多数のリガチャーを持っており、個性的な組版が楽しめる。A のバーが折れていたりするところがちょっと英国風。
直接購入しても構わないが、最近 Monotype が月額$14.99の定額制で 2,200 書体を使い放題というサブスクリプション(定期購読と和訳されてるが・笑)プランを発表しており、この書体はそれに含まれている模様。詳しくは Fonts.com へ。
全体的に若干長方形気味なサンセリフ。Eurostile とまでは行かないが、ほんのり角ばった印象を持っている。ややコンデンス気味でx-ハイトとカウンターが大きく、A や y、v、w などが外側に少しカーブしているのが特徴。このおかげで機械的な印象が和らいでいる。実は今抱えている仕事に使おうかと思ったが、この柔らかさが逆にちょっと要望にマッチしなかった。とはいえ、ロゴ等にも結構使えると思う。10ウェイトとビッグファミリーだが字種は少ない。ワルシャワ産なのでキリル文字があるかと思ったが、ポーランドってキリル文字使わないのね…。ただいま90%オフセール中。
結構デコラティブなブラッシュスクリプト。ストロークはダイナミックでコントラストが強め。最近のスクリプトにしては珍しく、オルタネートもオーナメントもまったくないというところが潔い。代わりにステムの太い部分がアウトライン化された White というバージョンがある。
「媚薬」とでも訳そうか、そんな名前の可愛らしいディスプレイ。基本は手書き風のコンデンスなモノラインスラブセリフで、大文字にはスワッシュの付いたオルタネートがある。ほかリガチャーも結構多数。リボンやフレーム類のオーナメントもあり。バレンタインにどうぞ。ウェイトは2種。