ジャパニーズ・スタイルをうたうディスプレイ。海外の人はなぜかこういうカクカクしてストロークの端がはみ出た書体に日本風味を感じるらしく、「Japanese」というとだいたい筆っぽいヤツかコレになる。以前「日本人だけが読めないフォント」というのが話題になったが、これもそれに近く、我々にはひどく読みづらい書体である。どうもカタカナっぽさがあってそれが日本風に見えてるのかもしれない。個人的には好きじゃないスタイルである。ま、たまたま見かけたのでご紹介。
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本日はアメリカ独立宣言書に署名した5名の政治家のひとりで発明家、印刷業者のベンジャミン・フランクリン Benjamin Franklin の誕生日(1705 ユリウス暦)ということでこちら。古き良きアメリカンなサンセリフ。名前はこのベンジャミン・フランクリンからとられてるようだが、デザイン的にはまったく関係ないそうな(笑)。100年以上前にデザインされた書体なので、大変素朴でヴィンテージ感が溢れている。説明文には「もしブルース・スプリングスティーンが書体だったらこれだろう」とある(なんのこっちゃ)。米軍払い下げ品やアメリカの古い雑貨を取り扱うような店にはベストマッチだろう。バーボンにも。デジタル化に当たっては拡張されており、字幅が4種、ウェイトは字幅によって2~4種ほど。
本日『いちごの日』らしいので月曜日ではないがこちら。まあよくあるモダンスクリプト。ストロークは細い線が太い?のでポインテッドペンではなく筆ペンだろう。傾きはなくアップライトで、ベースラインは揃わずバウンシーなタイプ。あとは…特に説明するところもない(笑)。1ウェイト。
新年一発目は恒例『石の日』で Sumner Stone の書体を紹介。エレガントでスタンダードなオールドスタイルローマン。サンフランシスコ公共図書館 San Francisco Public Library のために作られたもので、そのイニシャルが名前になっている。至ってマジメな書体で、威厳が感じられる堂々とした雰囲気がある。ただしファミリー展開は乏しく、Regular と Bold の2種のみで、Bold はイタリックもないという淋しいもの。あまり使用範囲を広く想定してないのだろう。
随分変わったデコラティブなディスプレイ。見ての通り、大文字イタリックのスワッシュオルタネートのみ、というような書体である。各字スワッシュには数種あるようで、中には別の字とスワッシュで繋がっていたりする。ゴージャス感はあるが見出しでもなかなか厳しい書体で、ロゴぐらいにしか使えなそうだが、ロゴにしても採用されるかどうかはまた微妙である(笑)。ただし筆者は大変好みで、いつかどっかのクライアントにゴリ押ししたい。1ウェイト。本年はここまでよいお年を~。
ネオンサインを模したディスプレイ。画像のように色を付けるには文字のアウトラインを取って別々に選択し…と思われるだろうが、こちらはカラーフォントで、Adobe Illustrator などのSVGフォントに対応したアプリなら最初からこの色が付いた状態で出てくるようになっている。大文字のみで小文字のグリフにも大文字がそのまま割り当てられているが、恐らくは色の付き方が違う。作例では2種の N が使用されているが、使い分けられているのだろう。色のついていない通常のタイプもあるので、気に入らねば自分で色付けも可。1ウェイト。
クリスマシー(そんな言葉ある?)なモダンスクリプト。基本はまあよくあるモダンスクリプトで、文字の大小の差が小さくベースラインも揃い気味なおとなしいタイプ。そのスワッシュオルタネートに、小さなヒイラギの葉が付いている。スワッシュは小さく短めで、各字右か左に伸びている。ちなみに mistletoe とはヤドリギの事なので、なぜヒイラギ(holly)が付いてるのかは不明(笑)。名前の意味は「ヤドリギの下」。そこでキスを迫られたら断ってはいけないというルールがあるそうな…。メリークリスマス。
かわいらしい雪の結晶風オーナメント。6角形をベースに、雪の結晶そのものではなく、あくまでもそれ風にデザインされたオーナメントである(一部6角形ではない)。幾何学的ではあるが手書きでデザインされていて雰囲気は柔らかい。62種。以上(笑)。
カジュアルでかわいらしいスクリプト。基本はラフなハンドライテンで、小文字はちゃんとリレーションの取れたスクリプトだが、大文字はいわゆるブロック体で独立しており、見ての通り大文字だけでも組めるように工夫されている。もちろん小文字と組んでも違和感はまったくない。こういう書体はあまりなくて、発想がいいなと思う。デモにあるイラストもパッケージに付属しており、イラストは85種、ロゴテンプレートが21種、ベクターデータと PNG で入っていて、これひとつ買うだけで全部まかなえるスグレモノ。今からでもクリスマスカードにいかが?(遅いわ)
クラシカルなブラックレター。そもそもブラックレター自体クラシカルなんだけど(笑)、こちらは中でも古いスタイルで、大文字がロンバルディック・キャピタルになっている。なんでこれが古いかというと、手書きのブラックレターにはそもそも大文字がなく、近代にフォントになった際に小文字と同じスタイルで大文字がデザインされた、という経緯があるので、大文字がないのが当たり前。そういう意味でこの書体はクラシカルなのである。グリフは結構手書き感が残っている。あとクリスマスにふさわしいアイコン類もあり。