本日『パラシュートの日』だそうな。1797年のパリで、デカい傘的なもので飛び降りたアホ…もとい勇者がいたとか。ギリシャに Parachute という優秀なファウンダリーがあるので、そちらの書体を紹介。やっぱりハロウィンにぴったりなガッタガタで安定してないディスプレイ。ステムの太さもストロークの方向もとっちらかっており、クリンと巻いたセリフが特徴的。モンスター的にかわいらしく変形した動物やメカのイラストアイコンが多数入っている。ギリシャ文字とキリル文字もサポート。1ウェイト。
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ヴィクトリア朝風味のあるデコラティブなディスプレイ。ブラックレターがベースになっているとは思うが、そこに植物的なスワッシュと細いシャドウを付けてかなりデコラティブになっている。大文字にはオルタネートはないが、小文字には15種ほどあり。本体とシャドウを分けたバージョンもあり、色分けができるようになっている。古いシガーボックスをイメージしてデザインされた様で、そういう名前が付いている。
本日は『黒の日』という事で、それ関連の書体をば。めずらしいロンバルディック・キャピタル Lombardic Capitals である。この書体は中世、ブラックレターと組み合わせ、ページや段落の冒頭にイニシャル(ドロップキャップ)として使われる事が多く、当時はこれだけで文を書く事はあまりなかった模様。カリグラフィーの書体ではあるが、ペンで普通の文字のように書く事はできず、レタリングで描かれるのが普通(ビルドアップレターと呼ばれる)。だがこの Orbe はちょっと工夫すれば書けそうではある。現代ではちょっと使いにくく、あまりデジタル化はされていないので、結構めずらしい。これは中でも出来が良く、2009年に TDC ほかいくつかのコンテストで賞を獲っている。1ウェイト。
使いどころがよく判らない(笑)。モダンローマンディスプレイ。ヘアラインのほっそいコントラストの強いモダンローマンのあちこちが欠けたり変形したりしており、かろうじて可読性を確保している非常に個性的な書体である。パリコレなどのファッションショーに「これどこに着ていくねん」というのなのが出品されたりするが、あれに近い感じがする。ハイブランドのようなラグジュアリー感は非常に強いものの、使うのに困る書体だと思う。けどまあこんなのもどおでしょか? 名前のニシャンタシュは、イスタンブールでハイブランドの集まる高級街の事だそうだ。日本で言う銀座みたいなもんかな。
本日『ヴァイオリンの日』だそうな。1880年に深川の三味線職人・松永定次郎が、初めて国産ヴァイオリンを作ったとか。というワケでその名を持つ書体を紹介。優雅(?)な名前とは裏腹に、ぶっといモノラインに、半円状の変わったセリフを持つスラブセリフディスプレイ。基本的にはややジオメトリックなアップライトで小文字はなく、大文字グリフにはスワッシュの付いたオルタネートが割り当てられている。フィルがソリッドな Clean と ラフな Rough があり、両方でスワッシュの形が違う。
さ、2ヶ月後にハロウィンが迫ってるということで(早えよ)ぴったりな書体を紹介。コンデンスでラインガタガタなディスプレイローマン。見ての通り g がかなり特徴的。小文字(とスモールキャップス)にはベースラインよりかなり上がった上付きのようなグリフがあって、よりダイナミックな文字組みが楽しめるようになっている。以前に紹介した MonsterPie と何が違うねん(笑)という声が上がりそうだが、こちらの方がより活字感がありかっちりしている。1ウェイトのみ。
大変優雅なスペンサリアンカッパープレート。キャップハイトがかなり大きく、またスワッシュが派手でデコラティブ。ただしスワッシュの方にはあまり太い線がなく、それほどうるさくは感じない。グリフ数は700ほどと程々。”>” にエンディングスワッシュが割り当てられ、しかも “>>” “>>>” と数を重ねるだけでいろんなスタイルのスワッシュが追加されるとの事。便利かも知んない。名前は「早書き」なのだが、早書きではなかなかこうは書けない気がする。1ウェイト。
ヴィンテージ感のあるレタリングイタリック。50’s~60’s アメリカンの風味がある太めのイタリックで、大文字はなかなかダイナミックでスワッシュオルタネートもある。小文字はステンシルタイプ。フィルはソリッドな Regular、ラフな Rough、さらにラフな Textured、フィルがなく影のみの Shadow の4種。それとは別に大文字のみのラフなローマンタイプの Serif、それが傾いた Oblique、それの字間が広い(だけか?) Oblique Tracked がある。ほかスワッシュのみのオーナメント(フィルバリエーションあり)と、あと洋服のタグ型のフレームがあるのが変わってる。
類似するものが思い当たらない、とても個性的なディスプレイ。セリフが太めで大きく、ボウルなどの曲線の一部にキュッとした直線がある変わったモダンローマンと、斜線がとても目につく斜め楕円を基調としたアップライトスクリプトのファミリー。とにかく言葉ではなんと説明したらいいものかよく解らないが、ちょっとミッドセンチュリーなニオイもする、新し古い、おもしろい書体である。Behance にプレゼンテーションページがあるので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。キリル文字もサポート。4ウェイト。ただいま76%オフセール中。
ラグジュアリー感あふれるフランス風味のディスプレイ。基本は背の高いコンデンスなモダンローマンで、それにぐにょぐにょのスワッシュが派手に付いたオルタネートが、約物を除くほぼすべての字にある。ただし小文字はなくスモールキャップス。リガチャーも70種ほど。3ウェイトあり、それとは別にインラインが1つある。デザインは、パリにあるオペラ座(ガルニエ宮)で見た書体にインスパイアされた、とある。以前に紹介した Mussica に似てはいるが、こちらの方がよりラグジュアリー感は強いかな、という感じ。名前はフランス語で「花」。ただいま50%オフセール中。