レトロなレタリングスクリプト。’50年代イタリアのプロダクトや自動車などによく使われていたような書体で、それらは製品のパーツにしやすいようモノラインのものが多かったが、こちらはかなりコントラストが強くアール・デコ風味が出ている。ステムやリレーションが直線で、こういうのもジオメトリックというのだろうか。作者はドイツ人だが、イタリア旅行に行った際にあるバーで見た灰皿にあった Nido(イタリア語で「巣」) というロゴにインスパイアされて作ったとのこと。また想像を膨らませ、架空のホテル・カポリの VI としてこの書体を採用し、カードなど色々ツールを作ったそうな。このホテルがあるのがアルコナ岬 Cape Arcona という架空の土地で、それがそのままファウンダリー名となっている。
Archive: 2023
台風で自宅に閉じ込められていたので2日ぶりの更新。という訳で憎たらしい名前の書体を紹介。モダンとシグネチャーの中間のようなスクリプト。やや毛足のあるサインペンで書いたようなストロークで多少コントラストがあり、アップライトでループが大きくゆったりしたグリフをしている。結構暴れてるようだがベースラインはほぼ揃っていて礼儀正しい(?)。リガチャーはまあまあある模様。1ウェイトのみ。画像のスペルが間違ってるのは指摘しないであげてくれ(笑)。ちなみにこの台風6号はV字ターンでまた沖縄本島に戻ってくるそうな…よって明日も多分更新できない。食料が…。
本日はクラーク博士 William Smith Clark の誕生日(1826)。Boys be Ambitious ということでこちら。オシャレ感満載のフォントデュオ。サンセリフはコントラストが強く、細いストロークはヘアラインとなっている。グリフはごくスタンダード。スクリプトはモノラインで、グリフはややラフでちょっと崩れているが、そこまで暴れてはいないので読むのにさほど苦労はない。小文字にはリガチャーが結構あり。それぞれ1ウェイトずつ。
久しぶりに出た超ビッグファミリー。なんと100種類を誇る大所帯書体である。サンセリフとセリフがあり、それぞれにコントラストの強弱があり、さらにそれぞれに字幅が5種ある。サンセリフはネオグロテスクタイプで、Low はほぼモノラインだが、High の方はかなりコントラストが強く、モダンローマンのセリフが取れた感じになっている。セリフの方はトランジショナルタイプで、Low と High の差はそれほどでもなく、オプティカルの本文用と見出し用程度。字幅は細い方から Compressed、Condesnsed、無印(通常幅)、Extended、Expanded がある。さらにそれぞれに5ウェイトで、2 × 2 × 5 × 5 で計100種。これだけあってなぜにイタリックがないのかは不明(笑)。
本日『スイカの日』らしいのでそのものズバリを。ラフで図太く(chunky)ポップなサンセリフディスプレイ。フリーハンドでラフにレタリングしたようなグリフの書体で、カジュアルでかわいらしい。作例は大文字のみだが小文字もあり、意外と使い勝手が良い。この辺の書体は結構使うシチュエーションを選ぶが、ハマればなかなかの効果を発揮すると思う。1ウェイトのみ。
スッキリと読みやすいジオメトリックサンセリフ。とにかく可読性が良い書体で、a は2種類あるものの、2階建てがデフォルトになっていて本文用を意識しているのが伺える。A には中折れのバーを持ったオルタネートがあり、ちょっとだけロゴなども想定してるのかな、という感じ。字種が多く、キリル文字とギリシャ文字をサポートしているほか、丸数字などもある。字幅に2種類あり、レギュラーと Condensed があって、可読性もいいことからサイン用途にも使えるだろう。8ウェイト。記事を投稿した本日のみ65%オフセール!
本日はピアノ教本で超絶有名なフェルディナンド・バイエル Ferdinand Beyer の誕生日(1806)らしいのでこちら。カジュアルでかわいらしいモダンスクリプト。コントラストの強いブラッシュタイプで、アップライトかつさほどバウンシーではない読みやすい書体である。大文字にはないが小文字にはスワッシュオルタネートが結構あるので、そこそこ遊べるだろう。ちなみにバイエルは世界でも日本でのみ圧倒的な知名度を誇っており、日本に倣って韓国でもよく使用されている以外は、さほど知られてないそうな…。
本日は作家アレクサンドル・デュマ Alexandre Dumas の誕生日(1802)。代表作『三銃士』にちなんで「銃士」の名を持つ書体を紹介。アール・ヌーヴォー風味のディスプレイローマン。プロポーションが上か下に偏ったグリフが特徴で、h/m/n の右足がぐっと斜めに張り出しているのもおもしろい。全体的に Windsor にも似ているが、こちらの方がより繊細かなという感じ。古い書体なのでオルタネートが皆無なのが残念。4ウェイト。
ちなみにこのダルタニアンと三銃士の老年期を描いた『仮面の男』は結構好きな映画。あのディカプリオがほぼ脇役でしかなかったという(笑)。
本日は文豪アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Miller Hemingway の誕生日(1899)。なので、彼が愛したカクテル、ダイキリの名を持つ書体を紹介。カジュアルなブラッシュスクリプト。毛足の短い筆ペンでシュッと書いたような書体で、グリフはアップライトで崩れておらず大変読みやすい。大文字は割と遊んでいるが、小文字は結構真面目に書かれている。作例がちょっとアレだが(笑)書体は結構かわいいので使いやすくもあると思う。Bold と2ウェイト。
本日は『月面着陸の日』(1969)なのでこちら。繊細でモダンでレトロな?サンセリフディスプレイ。ライトウェイトモノラインのジオメトリックサンセリフをベースに、ストロークが交わる箇所にインク溜まりを付けた書体。そのままだとちょっと退屈になりそうだが、このインク溜まりがいい効果を発揮している。雰囲気はモダンなようで、グリフはややアール・デコ風味があってレトロである。OO と TT にだけリガチャーがあり。1ウェイトのみ。