本日は終戦記念日。で毎年何か因(ちな)んだものを考えて、でもなくて苦労するんだが、なのでもう因むのを諦めた(笑)。というワケでこちら。偶然見つけた、カワイらしい角ばったディスプレイローマン。直線と円弧で構成されており、こういうのもジオメトリックというのだろうか。作者本人は structured と表現している。プロポーションは正方形に近くコロコロしていてカワイらしい。拡大するとこんなに変わっているが、小さく長文を組むと割と普通のローマンで組んだように見えるのがおもしろい。ほぼモノラインの Thin から Heavy まで6ウェイト。
Category: Display
ヴィンテージ感のあるレタリングイタリック。50’s~60’s アメリカンの風味がある太めのイタリックで、大文字はなかなかダイナミックでスワッシュオルタネートもある。小文字はステンシルタイプ。フィルはソリッドな Regular、ラフな Rough、さらにラフな Textured、フィルがなく影のみの Shadow の4種。それとは別に大文字のみのラフなローマンタイプの Serif、それが傾いた Oblique、それの字間が広い(だけか?) Oblique Tracked がある。ほかスワッシュのみのオーナメント(フィルバリエーションあり)と、あと洋服のタグ型のフレームがあるのが変わってる。
類似するものが思い当たらない、とても個性的なディスプレイ。セリフが太めで大きく、ボウルなどの曲線の一部にキュッとした直線がある変わったモダンローマンと、斜線がとても目につく斜め楕円を基調としたアップライトスクリプトのファミリー。とにかく言葉ではなんと説明したらいいものかよく解らないが、ちょっとミッドセンチュリーなニオイもする、新し古い、おもしろい書体である。Behance にプレゼンテーションページがあるので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。キリル文字もサポート。4ウェイト。ただいま76%オフセール中。
ラグジュアリー感あふれるフランス風味のディスプレイ。基本は背の高いコンデンスなモダンローマンで、それにぐにょぐにょのスワッシュが派手に付いたオルタネートが、約物を除くほぼすべての字にある。ただし小文字はなくスモールキャップス。リガチャーも70種ほど。3ウェイトあり、それとは別にインラインが1つある。デザインは、パリにあるオペラ座(ガルニエ宮)で見た書体にインスパイアされた、とある。以前に紹介した Mussica に似てはいるが、こちらの方がよりラグジュアリー感は強いかな、という感じ。名前はフランス語で「花」。ただいま50%オフセール中。
モダンローマンとマーカースクリプトのデュオ。モダンローマンの方はコントラストが強く、A や R、g などに特徴的な字形が見られておもしろい。スクリプトは細めのマーカーで書いたような抑揚のないタイプで、大文字は筆記体というよりは単に乱暴に書いた感じで、小文字はアップライトながらちゃんとコネクションは取れている。リガチャーも20種ほどあり。どちらも1ウェイトのみ。名前は多分フランス語で ç’est la vie 「これが人生さ」。
本日は広島平和記念日。1945年、広島に原爆が落とされた日である。というワケでこちら。ディスプレイ2種のミクスドファミリー。角丸ワイドな Tomahawk は、アメリカが開発した巡航ミサイル・トマホークの機体にあった字体をベースに、太細のバランスがなんとなく不安定な Enola Gay の方は、広島に原爆を落とした爆撃機である B-29 エノラ・ゲイの機首に書かれていた「Enola Gay」の字体をベースにデザインされた書体である。ちょっと不謹慎な気もするが、作者のひとり Jonathan Barnbrook は有名なデザイナーで、よくこういう社会的に物議を醸すような事をするので、何か意図があっての事だと思う。ちなみにトマホークとはアメリカインディアンが使用する手斧の事、エノラ・ゲイとは同機機長の母親の名前だそうである。
日本が今後も永久に唯一の被爆国であり続ける事、3つめの記念日ができない事を願って、黙祷。
今日から8月ってことでこんなのを。手書きでてきとーに書いたようなスラブセリフディスプレイ。あえてラインを揃えておらずガッタガタになっており、小文字にも大文字グリフが割り当てられているが、崩れ具合が本来の大文字のグリフとは違っているので、実質大文字2種のオルタネートという感じである。ただし総グリフ数は200ほどとかなり少ない。サンプルの「in a」や「a bouncy…」という書体もファミリーにあるかと思いきや、まったくない(笑)。どうやら別書体である模様。ま、$6 という格安書体なのでご容赦を。あー暑い…。
ちょっと変わったモノグラム?専用書体。システマチックなコリッとした書体で、幅は同じで3種類の高さの文字があり、これらを組み合わせてモノグラムを作れるようになっている。楕円のグリフまで入っており、これで囲むとどっちかというとハンコのような印象になる。こちらはサンセリフだが、スラブセリフ版の Ama もある。3ウェイト。本日まで20%オフセール中。
堂々とした碑文系ローマンディスプレイ。コントラストが弱くセリフもウェッジ型とちょっと変わってるが、骨格は大変堂々としたローマンキャピタルである。大文字には多くのリガチャーがあり、様々な文字組みが楽しめるだろう。ウェイトは本文サイズが5つで、他に見出し向きの Display と Poster がある。かなりカッコいいプロモーションサイト majesty-font.com も公開されているので、興味のある方はまず見て欲しい。ちなみに本投稿が1111件目(笑)。
明日7月28日は、便器を作品としたことで有名な(笑)芸術家マルセル・デュシャン Marcel Duchamp の誕生日(1887)なので名前が入ってるこんなのを。こんなんもスクリプトと呼ぶのかどうかは判らない、なんとも言えないハンドライティングフォント。曲線がほとんどなく、ほぼ直線のみで構成されている。パレットナイフの先っちょでガリガリ書いたら多分こんなのができるのかなー、という感じ。製作年が古いため、字種はスタンダードのみ。1ウェイト。