本日『幽霊の日』らしいのでこんなのを。フチがラフでプロポーションもややガタついているディスプレイローマン。ホラー映画や小説などのタイトルにぴったりである。大型書店の洋書ペーパーバックのコーナーへ行けば、こんな雰囲気のカバーが結構ゴロゴロ見つかる。製作年が古いせいか、残念ながら字種も少なく、イタリックやウェイトバリエーションもないどころか、小文字もない。なかなか哀しい。名前のピッチフォークとは、欧米の農家でよく見かける、ワラをすくったりするバカでかいフォークの事。なぜか悪魔がよく持っている。
Category: Display
ちょっと変わったアール・デコ調のディスプレイ。ややジオメトリックなプロポーションの字形に、ステムの太い所がインラインというか二重線というかそのようになっている。細いモノラインのスラブセリフに、ステムだけ二重線にしたと言った方がいいかもしれない。ストロークがスパッと裁ち落とされた Regular と丸くなった Rounded、それぞれの二重線を塗りつぶした Black / Black Rounded の計4種。大文字のみでイタリックもなし。ややレトロ感もあるので、そういったレストランやバーなどによく似合うだろう。
本日はチェコ出身で、20世紀初頭にフランスで活躍したグラフィックデザイナー、アルフォンス・ミュシャ Alfons Mucha の誕生日(1860)。なのでこちら。ミュシャはポスターを描く際に独特の文字をレタリングしていたが、それを参考にフォント化したもの。アール・ヌーヴォー風味があるミュシャの書体の雰囲気がよく出ているが、ちょっと鋭すぎるかなという感じ。ここまで細くテーパードにはなってないかなーと思う。けどま、いいんじゃないでしょうか。1ウェイト。
本日は『月面着陸の日』。1969年、アポロ11号が「静かの海」に着陸し、アームストロング船長が人類初の月上陸を果たした。っつーワケで船長の名を持つ書体を紹介。昔の欧米の車や家電品に付いていたロゴを再現したようなモノラインのサンセリフ。このテのものは丸ごとひとつのパーツとして扱えるようスクリプトのように繋がっており、それが再現されている。サンプルはアップライトだが、これにスワッシュの付いた Swash と Italic がバリエーションにある。Regular と Bold の2ウェイト。
ヴィンテージ感あふれるデコラティブなディスプレイ。ヴィクトリア朝の頃に流行ったようなスタイルで、太めのセリフドゴシックに、いくつかの字にはスワッシュオルタネートがある。小文字はなくスモールキャップスだが、字幅にさほど変化がなく、従って大文字部分には細長いグリフが、小文字には正方形に近いプロポーションのグリフが割り当てられている。植物的なオーナメントもあり。フィルがソリッドなものとアウトラインのみのものの2種。
小林章さんの新作。DIN Next をベースにいろいろ遊んでみたディスプレイ。フィルがラフな Rust、Rust にセリフを付けた Rust Slab、ステンシルにした Rust Stencil、影をつけた Shadow の4種。それぞれ Bold、Heavy、Black の3ウェイトしかなく、字幅もレギュラーの一種類のみ。フィルをラフにしているせいだろう(細いとあまり意味がないので)。ラフさは一定ではなく、ウェイトが太くなるほどフィルが潰れていくようになっている。ただいま75%オフセール中。
エレガントなインラインディスプレイ。コントラストの強い硬めのモダンローマンにハイライトっぽいインラインが入った古いタイプのローマンディスプレイで、大変美しくエレガント。カッパープレート風味もある。元はドイツの Klingspor というファウンダリーがが1921年に発表した活字書体で、それをデジタル化したもの。1ウェイトでイタリックもなし。名前は、水に映る自分に恋するあまり湖に身を投げてしまったというエピソードで有名な、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスのドイツ名。彼のこの話からナルシストという言葉が生まれたのだが、これはオランダ語表現らしく、英語では narcissist ナルシシストと「シ」が一個多くなる。
スワッシュが特徴的なローマンディスプレイ。アメリカ20世紀初頭風味のあるコントラストの弱めな硬い感じのするローマンに、ぐにょぐにょんとしたスワッシュオルタネートが付いている。このスワッシュがまたあんまりこなれた感がなくちょっとぎこちないが(笑)、それがまた何とも味になっている。小文字はなくスモールキャップスだが、スワッシュは1文字につき2~5種類ほどある。1ウェイト。
ダイナミックなブラッシュスクリプトとコントラストの強いサンセリフのデュオ。スクリプトの方はなかなか勢いが感じられるタイプで、かすれも表現されている。濃淡も入った SVG タイプのものもパッケージに入っているが、こちらはフォントではなくベクター画像な模様。あとアール・デコ風味のコントラストの強いサンセリフが Serif という名前でファミリーにある(名前間違ってないか…?)。調べたら作者はインドネシア人で、多数のスクリプトを発表している。ホント東南アジアの勢いがスゴいね今。