本日は画家ルーベンス Peter Paul Rubens の誕生日(1577)。ルーベンスといえば「フランダースの犬」、という事でネロの名を持つ書体を紹介。ボールドウェイトのおもしろ変形ディスプレイ。ちょっとだけ風変わりな太めのサンセリフをベースに変わったリガチャーとオルタネートがあり、おもしろい文字組が楽しめる。リガチャーやオルタネートはさほど多くはないが、元々がちょっと変わってるので普通に組んでもおもしろいだろう。ストロークの端が丸くなった Rounded と2種のスタイルがある。キリル文字もサポート。1ウェイトのみ。ちなみにネロの本当のスペルは Nello である…(笑)。
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柔らかいストロークのシグネチャースクリプト。この手のスクリプトは字幅がタイトめで鋭い感じのストロークが多いが、こちらは割りとゆったりめで、大きな柔らかめのカーブが特徴的。グリフが700ほどと若干多めで、スワッシュオルタネートやリガチャーが豊富でバリエーション豊かな文字組みが楽しめる。金額もリーズナブルなのでお勧め。名前はなんと発音するのかは不明である(笑)。1ウェイトのみ。
本日はフランスの天文学者、シャルル・メシエ Charles Messier の誕生日(1730)。メシエは当時の望遠鏡で観測可能だった星雲・星団・銀河に番号をふってカタログを作った事で有名で、例えばウルトラマンの故郷 M78 星雲とかの M はこのメシエのイニシャルである。という訳で「銀河」の名を持つ書体を紹介。レトロなセリフドゴシックで、グリフはジオメトリック寄り。一部ステンシルのように欠けていたり、R や S は変わっていたりしているが、全体的な雰囲気は20世紀半ばに見られたようなレトロな雰囲気がある。誰がいつ作ったかまったく不明な書体(笑)。ちなみに2016年の NASA の発表では、観測可能な範囲での宇宙の銀河の数は2兆個ほどあると見積もられているそうな…。
ちょっと変わったストロークのシグネチャースクリプト。まったくコントラストのないモノラインのスクリプトで、ストロークも手書きとしては不自然なほど機械的。初めから下書き無しでベジェ曲線で書いたんではないだろうか、という感じがする。結構変わってておもしろい雰囲気がある。スワッシュはないがリガチャーがかなりあって、退屈にはならないようになっている。投稿時点で BOGO セール対象品で、購入すると Brethem という書体が付いてくる。
クラシカルなグリフを持ちつつも大変現代的なサンセリフ。全体的にややコンデンスで、ジオメトリックでありながらヒューマニストっぽくもあるという、うまく双方をコンバインしたスッキリと美しいサンセリフで、e のバーが斜めなのがクラシカル。g は大変ユニークなグリフをしており、この書体を使う時はぜひ含めた方がいいだろう。xハイトが大きく可読性も良好。イタリックもあって9ウェイト。しかしいい作家だなこの人…。今注目のひとり。投稿時点では BOGO セール対象。
本日は数学で我々を苦しめた微積分の考案者、ゴットフリート・ライプニッツ Gottfried Wilhelm Leibniz の誕生日(1646ユリウス暦)。ということで彼の名を持つ書体を紹介。スタンダードでクラシカルなフラクトゥール。元は18世紀中頃に作られた書体だそうだが、それを鋳造した Genzsch & Heyse というファウンダリーの設立年は1920年代という事でよくは判らない(笑)。まぁいいや。フラクトゥールは現代人の我々の目には読みづらいが、ドイツでは20世紀初頭までこれが標準で、書籍も普通にこれで組まれてるものが多い。s がデフォルトで「長いs」なのがちゃんとそれらしくてよろしい。”sk” などの文字並びは普通はぶつからないが、長いsだとぶつかるのでちゃんとリガチャーもある。1ウェイトのみ。
本日マッサンことニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝の誕生日(1894)ということでこちら。ヴィンテージ感のあるセリフドゴシックディスプレイ。ウイスキーをはじめいろんな酒類のラベルに似合いそうな書体である。大文字のみでやや太めのコンデンスなスタイルで、ほぼモノラインで小さなセリフが付いている。2種類あり、I はステムの中央にトゲのような飾りが付いており、II の方はそれがなくツルンとしている。大きなロゴは I で、ちょっと長い文章は II で組むと良いだろう。双方ともイタリックあり。
フォント制作アプリの定番、Glyphs について書かれた日本初の書籍。元 Monotype 社の大曲氏や Adobe 在籍中の吉田氏などのエキスパートたちによる共著で、ベジェ曲線に馴染みのない初心者から本格的にフォント制作をしている方まで幅広く対応しているので、Glyphs さえ入手すればすぐにフォント制作を始められるようになっている。ただそれだけに、普段 Illustrator などで慣れている人には冗長な部分もあるが、エレメントを使い回せるような「コンポーネント」というフォントエディターならではの機能なども解説されているので、ベテラン勢も読んで損はないだろう。ただ惜しむらくは Glyphs は Mac 用しかなく、経済的な理由で今後も Windows 用を開発する予定はないらしいので(笑)、Windows ユーザーは他のアプリを探そう。残念。ちなみに筆者は Windows ユーザーだがこの本は買ってしまった…。
本日語呂合わせで『無重力の日』だそうなのでこちら。ゆったりしたシグネチャースクリプト。ループの大きな読みやすいタイプで、4つのフォントに分かれていてそれぞれにグリフがちょっとずつ違う。小文字にはエンディングストロークのオルタネートとリガチャーが多数あり。名前に反して理系っぽい雰囲気はまったくない(笑)。
随分古い書体が MyFonts の Hot New Fonts に上がっていたので紹介。これぞヒューマニストと呼べるようなヒューマニストサンセリフの定番。’90年代初頭に発表されたものだが、30年の時を経てつい最近 Pro 仕様になった模様。クセがなく大変すっきりした可読性の良い書体で、グリフが自然で目に優しい書体である。アクセント記号がかなり増えた他、指矢印(マニキュール manicule)が多数入っている。元々は Fontshop から販売されていてフォント名に FF が付いていたが、それが取れた。ノーマル幅4ウェイト、コンデンス幅1ウェイト。