モダンとクラシックの中間のようなスクリプト。作者はスペンサリアンを意識してるようだが、ウェイトの付き方はほとんどモノライン(笑)。傾きが強くサイズやベースラインは揃っていて、クラシックな雰囲気はあるが、字間が広めに取られてるせいか、結構モダンでカジュアルな雰囲気に仕上がっている。スワッシュオルタネートはそれなりにある模様。1ウェイト。
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エレガントな碑文系ディスプレイ。Optima 風味のあるフレアセリフディスプレイで、全体的に腰高で堂々とした中にも繊細さがあり、K や R のレッグがふよっとしてるのが特徴的。15世紀の彫刻家・建築家のベルナルド・ロッセリーノ Bernard Rosselino が彫った、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会にある聖ヴィラナ・ボッティ Beata Villana delle Botti の墓石の書体を参考にしたとある。Optima も確かイタリアの教会でスケッチしたものを元にしたはずなので、こういう書体はそこかしこにあるのかもしれない。製作年が2004年と古いため、字種は最低限のみ。小文字はなくスモールキャップス。1ウェイト。
ライトウェイトのオサレなディスプレイ。全体的にかなりウェイトが細く、字幅がゆったり広めでxハイトもかなり大きめ。骨格は結構幾何学的。全体的な雰囲気はエレガントながらも気取ってなくてかわいらしい。ただあまりに細いので、小さく使うと魅力半減だろう。大きく使うべし。オブリークタイプと2スタイル。
本日はスイスのタイプデザイナー、アドリアン・フルティガー Adrian Frutiger の誕生日(1928)なのでこちら。ラフでつたない感じの手書きディスプレイ。一時期 MacOS に搭載されていたので見たことがある人も多いだろう。とてもカジュアルでかわいらしい感じがすると思うが、カリグラフィーの知識がある人には非常に素朴で古めかしい印象を受けると思う。というのも、1世紀頃のローマ時代の書物を参考に作られたものだからである。1990年に Linotype が Type Before Gutenberg と銘打って「グーテンベルク以前の書体をフォントにしよう」という企画を立ち上げており、これはその時に作られた書体のひとつ。名前は西暦79年にヴェスヴィオ山の噴火によりポンペイと共に滅んだ都市ヘルクラネウム Herculāneum から来ている。
本日セントパトリックデー St. Patrick’s Day なのでこちら。ケルト風味がある中世風ディスプレイ。セリフがタスカン(魚尾風)になっており、ステムの中間に平たい輪飾りが付いている。グリフが1700もあって、かなりバリエーション豊かな文字組みが楽しめる。中には紋章に使われる絵柄のようなアイコンなどもあり。RPG とかファンタジー映画のロゴに最適だろう。レギュラーと上下に飾り罫の付いた Border の2種。
名前の通りアンティークな雰囲気のあるディスプレイ。モノラインの平べったいグリフに大きなウェッジ型のセリフが付いた書体で、どことなくカッパープレート風の高級感ある雰囲気が漂っている。なんでも19世紀末に発売された子供向けのドローイングステンシル(鉛筆でなぞると絵が描ける形が抜かれたプラスチック板。こんなの)セットのパッケージの書体から起こしたものとか。当時は子供向けでもなかなかエレガントだったんだなと思う。オブリークタイプと2種あって、それぞれ1ウェイト。
クラシカルなモダン(どっちやねん)ローマン。セリフにはブラケットがあるが、コントラストや骨格はモダンローマンのそれなのでまあモダンローマンだろう。アップライトは16世紀フランスの Robert Granjon、イタリックは17世紀オランダの Dirk Voskens の書体を参考にしたとある。確かにちょっとスタイルが違い、イタリックの方は結構カリグラフィック。コントラストは結構強い方なので、本文には向かないだろう。字幅に3種あって、レギュラーとそれより細い Condensed、さらに細い Extra Condensed がある。それぞれイタリックもあって6ウェイトで合計36種と大所帯。
繊細で優雅なカッパープレート。雰囲気的にスペンサリアンっぽくもあり、大変美しい。よくよく見ると、太いストロークの端にちょろっとしたなんかが(笑)付いている。大文字のベースラインに沿ったストロークが特徴的。オルタネートやリガチャーがあるかどうかはシステム上ちょっと確認できないが、多分あると思いたい(希望)。1ウェイト。
本日は『ビスケットの日』らしいのでこちら。オールドアメリカンなローマン。かの Frederic Goudy が、National Biscuit Company のロゴとして1901年にデザインした文字を元に、1916年に制作したものとの事(元のロゴはこちらのブログで見られる)。この会社はのちに名前を略して改称しており、それがかの「ナビスコ」だそうである。ヴェネチアンをベースに Goudy らしいアレンジがされており、古き良きアメリカンな感じがしてとても良い。これに似合うオーナメントも多数グリフ内にある。イタリックもあって3ウェイト。
クラシカルな正統派本文用ローマン。最近じゃちょっとめずらしいぐらいの正統派だが、b のステムがベースラインのところでカーブしてたり、一部ちょっとカリグラフィックなエレメントが入っているのが特徴。グリフには st や ct のリガチャーがある他、数字にローマ数字と、括弧付き、箇条書き用にドット付きがある。んなものなくても普通に組めばいいとは思うが(笑)、まあ便利といえば便利。イタリックも当然あって4ウェイト。