まだまだ流行は終わらない、久々に紹介のエレガントな変形系ディスプレイ。ライトウェイトのコントラストの強いサンセリフをベースに、見ての通り変わったグリフやリガチャーが多数ある書体である。ヘアラインのストロークは端がちょっと広がってフレア気味になっているのが特徴。このテとしてはめずらしくファミリー展開されており、イタリックもあって4ウェイトある。重いウェイトもヘアラインの方はそのままなので、コントラストが強くなる。小文字はナシ。ただいま40%オフセール中。
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非常に繊細で優雅なカッパープレートスクリプト。めずらしく9ウェイトもあるスクリプトだが、一番太くてもなかなかに細く、まるで床に落ちた髪の毛のよう(例え方…)。xハイトが結構大きく、グリフを視認できさえすれば(笑)読みやすくはある。スワッシュオルタネートはかなりあるようで使い出があるだろうが、カリグラフィーの知識がないとセンスよく使うのはなかなか難しい。がんばってみて欲しい。
ローマンキャピタルの最高峰(断言)。ローマにあるトラヤヌスの記念柱の根元にある碑文の書体を元に制作されたもの。この碑文の書体こそがすべてのローマン書体の原典であるとされ、ここから何万というローマン書体のバリエーションが生まれたが、Trajan はこの碑文の書体そのものに近い形で制作されている。2000年経ってもこの威風堂々たる雰囲気の人気は衰えず様々な場面で使用されており、特に映画界では重宝されている模様(笑)。1989年に制作されてから二度改定されており、この 3 が最新版。2ウェイトから6ウェイトになり、ギリシャ文字とキリル文字が追加された。個別購入できる他、Adobe Fonts でも配信されている。Adobe Fonts ではカラーフォント版の Trajan Color も利用可。
コントラストの強いラグジュアリー感のあるディスプレイ。モダンローマンからセリフが落ちたようなスタイルのコントラストの強い書体で、ウェイト展開は多いものの、ヘアライン部の細さは変わらないので、小さく使うのは無理だろう。リガチャーが少しあるが、変わってるのが大文字にスクリプト型のスワッシュオルタネートがあること。これがなかなかおもしろい。字幅に3種類あり、それぞれに7ウェイトずつで計21種。名前はギリシャ神話に登場する海の精ネレイスのスペイン語形らしい。ただいま60%オフセール中。
シックでエレガントなローマンディスプレイ。ハイコントラストの繊細な書体で、シルエットはオールドスタイルだが印象はモダンローマンのそれである。80種以上の個性的なリガチャーがあり、そのまま組んでロゴやポスターの見出しなどで力を発揮するだろう。このテとしてはめずらしくファミリー展開があり、イタリックもあって5ウェイトある。ちなみにこの作者はこういう雰囲気の書体が得意らしい。ファウンダリー名である Silk が代表だろうか。
関係ないけど投稿時点で MyFonts のグリフ確認機能が動作してない。はよ直してくれー。
こちらも先日の Adobe Caslon と並んで超ド定番の本文用ローマン。15世紀フランスのクロード・ギャラモン Claud Garamond (1480–1561) のアップライトとロベール・グランジョン Robert Granjon (1513–89) のイタリックを元に制作された。どっしりした Caslon に比べ繊細でエレガントな印象が強い。特にイタリックはスワッシュオルタネートなどもあり、その辺のスクリプトにも負けない美しさを誇っている。こちらもやはり Caslon や Bodoni などと同様に多数のバリエーションがあるので、比べてみるのも面白いだろう。ちなみに名前は違うが、Sabon もギャラモンの書体を元に制作されている。反対に、ちっともギャラモンと関係ないのに Garamond を名乗る書体もあったりする(笑)。Adobe Garamond も個別購入できるほか、Adobe Fonts で配信されている。3ウェイト。
超絶定番のローマン書体。18世紀英国で活躍したウィリアム・キャスロン William Caslon (1692–1766) の書体を元に制作された本文用書体である。Caslon の書体を元に制作されたフォントは多数のファウンダリーから出ているが、恐らくこれが最もスタンダードだろう。まあ Adobe のアプリケーションに付属していた、というのが一番大きいかもしれないが(笑)。活字は20世紀初頭まで使われており、その頃は「迷ったら Caslon で組め」とまで言われていたそうである。これは今でも生きていて、特にこだわりがなければこれで組んでおけば文句は言われないだろう。これは本文用サイズの活字を元に作成されているためコントラストが弱いが、見出し用のコントラストが強いものは別の作者により Big Caslon として制作されている。1990年にデジタル化され、2012年に字種が増えて Pro となった。個別購入できる他、Adobe Fonts で利用可能。
本格派の定番オールドスタイルローマン。ルネサンス期の書体をベースにした本文用ローマンで、非常に読みやすく字種やファミリーも大変豊富。特にこだわりがないのであれば、長文はこれで組んどきゃとりあえず失敗はないだろう。1990年のリリース以降何度かバージョンアップを繰り返しており、2023年現在はこの Minion 3 が最新。ギリシャ文字とキリル文字のデザインを見直し、アルメニア文字と IPA(国際音声記号)が追加された。オプティカルファミリーになっており、本文用のレギュラーと、大見出し用の Display、小見出し用の Subhead、キャプション用の Caption があり、それぞれイタリックもあって4ウェイトずつ。Adobe Fonts で配信されているので、Adobe CC ユーザーは購入せずとも使える。
本ブログは教科書を開けば必ず載っているような超有名ド定番書体を紹介するのはなるべく避けていたが、興味はあっても本も買わないような不届者デザイナー(大暴言)が増えているようなので紹介していくことにした。定番書体は #standard というタグを付けているので、参考までにどうぞ。
コンデンスでクラシカルなオールドスタイルローマン。見ての通り全体的に字幅が狭く、スタイルもスタンダードというか現代だとちょっと古臭いと言えるほど古いタイプで、今どきとしてはちょっと珍しい。イタリックには小さなスワッシュの付いたオルタネートがあり、またクラシカルなオーナメント類もあって、18~19世紀頃のタイポグラフィを再現できそうなセットとなっている。字幅に2種類あり、通常の(と言っても狭い)タイプと、更に字幅が狭い Narrow があり、それぞれに8ウェイトずつある。名前はアメリカの報道写真家 Walker Evans から取ったらしい(なぜ?)。ただいま60%オフセール中。
カジュアルなモダンスクリプト。まあ最近よく見るタイプの書体で、ややコントラストのあるストロークでグリフはゆったりしている。サイズや傾きは一定していないが、ストロークが優しいためそんなに乱暴な印象はなく、また崩れてもいないので読みやすい。オルタネートがまったくないのが残念だろうか。1ウェイトのみ。