カッパープレート風味の高級感のあるサンセリフディスプレイ。Sackers Gothic に似た感じのサンセリフで、やや幅広で字間広めのスモールキャップス。というワケなのでソレを持っていれば特に必要ないが(笑)、こちらの方がリーズナブルなので入手はしやすい。高級感を演出するためのフォントを安価で入手せねばならないデザイナーの悲哀を感じるのは筆者だけであろうか…。1ウェイトのみ。
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非常にゆったりのびのびと書かれたシグネチャースクリプト。細いペンで書かれたようなライトウェイトのストロークで、見ての通りかなりダイナミックかつゆったりしたグリフの書体である。お陰で若干読みづらいが、雰囲気は優しくやや女性的かなと思う。大文字にオルタネートはないが、小文字にはリガチャーがそれなりの数揃っており、バリエーションは出せるようになっている。大変細いので、大きく使う方が効果的だろう。1ウェイトのみ。
堂々としていてかつエレガントなローマンキャピタル系ディスプレイ。ウェイトは軽くグリフはややアレンジが強いが、雰囲気はローマンキャピタルそのもので美しい。結構古い書体のようでリガチャーやオルタネートがないばかりか、誰がいつデザインしたのかも不明である。まぁ Linotype なのでドイツ国内の誰かかなぁと思う。名前は同名の15世紀イタリアの建築家、セバスティアーノ・セルリオ Sebastiano Serlio から来てる…のかもしれないが不明である。小文字はなくスモールキャップス。1ウェイトのみ。
さて本年はこれにて最後の更新となる。2025年もぼーっと続けていくのでどうぞよろしくお願いします。皆さまよいお年を。
クリスマスツリーのボール型オーナメントに文字が入ったディスプレイ。ツリーによくぶら下がっているボールオーナメントに、手書きのレタリングによるサンセリフが一文字ずつ入ったディスプレイで、字のストロークにはモールのような装飾、ボールにはスターが散りばめられており、() や / などにはイラストアイコンが割り当てられている。無印と II があるが、II はちょっとだけ手を入れてリファインしたもので、デザインに大きな違いはない。どっちかを統一して使おう。そういえばこのボールには何の由来があるのかとふと思って調べてみたが、どうもはっきりしない。アダムとイヴのリンゴを表してるとかいう説もあったが多分こじつけで、どうやらホントにただの飾りっぽい(笑)。メリークリスマス。
エレガントなモダンローマンと繊細なモダンスクリプトのデュオ。まあよくあるフォントデュオで、ローマンの方はレギュラーウェイトのコントラストの強いモダンタイプで、e や g にやや変わったグリフがあるものの、ほぼスタンダードな書体。大文字のリガチャーがいくつかある。スクリプトの方はライトウェイトのモノラインで、ゆったりしていて読みやすいタイプ。それぞれ1ウェイトずつ。
クラシカルなカッパープレートスクリプト。やや太めの実にスタンダードなスクリプトで、最近では正直野暮ったさもあるタイプだが、クリスマスにはあまり気取りすぎない方が合うのかもしれない。見ての通り i のドットが星になっていたり、ところどころこのシーズンに相応しい装飾が施されているほか、オーナメント類が収められた Symbols もファミリーにある。
本日はかのベートーヴェン Ludwig van Beethoven の誕生日っぽい(1770年)。ぽいというのははっきりしておらず、翌17日に洗礼を受けた記録しか残ってないので多分前日だろうという想像である。そんなことは置いといてこちら。クラシカルなカッパープレートスクリプト。ヘアライン部が通常に比べてやや太めで、お陰で繊細さや優雅さがなくなっているが、ベートーヴェンには力強い音楽が多いのでまあこれも似合うのではという感じ。スワッシュオルタネートはそれなりにある模様。1ウェイト。
文字の中に星が埋め込まれたキラキラモダンローマンディスプレイ。一言で説明が終わってしまったが(笑)、コントラストの強いライトウェイトでコンデンスなモダンローマンの中に、大きな十字型の星飾りが入っている。ところどころストロークが途切れ、ステンシルのようになっているのもおもしろい。普通こういうヤツには星飾りのないノーマルなグリフもオルタネートで持っていたりするが、これにはそれが一切なく、有無を言わさず星を付けざるを得ない鬼仕様となっている。使う場合は覚悟してほしい。クリスマスにどうぞ。
ゴージャス感のあるモダンローマンディスプレイ。フランスのゲランドにある中世に書かれた壁画の文字にインスパイアを受けて制作されたそうな。制作過程の詳細なレポートはこちらにあるが、それを見ると元の書体はアール・ヌーヴォーのようなかなりデコラティブなもので、そのニュアンスを残しながら装飾を削って洗練させてモダンローマンに仕上げている。途中で不採用になったグリフにも魅力的なものがあって、残ってればなーと思わなくもないが、まあこれが作者にとって正解なのだろう。イタリックもあって1ウェイト。
シックなサンセリフとカッパープレートスクリプトのデュオ。モダンローマンからセリフが取れたようなコントラストのあるシックな雰囲気のサンセリフと、やや筆っぽいニュアンスのあるカッパープレートスクリプトのセット。近年流行ったコンバイン書体とは違い、こちらは普通に分かれた書体となっている。サンセリフの方は傾けただけの Oblique と、傾けた上にグリフも違う True Italic のバリエーションがあり、ウェイトも4種とこの手としてはめずらしいファミリー展開である。スクリプトは1ウェイトでオルタネートもないのがちょっと残念。