Home: page 2
汎用性の高い多目的サンセリフ。xハイトは高すぎず低すぎず、グリフも素直なスタンダードで可読性は程よい。とにかくニュートラルなので特筆すべき特徴もなく、何を書いていいのか分からない(笑)。文字幅がレギュラーの他に Condensed と Expanded と計3種あり、それらが Slanted もあって9ウェイトずつで合計54種とビッグファミリー。サインなんかに良さそう。
大変繊細で美しいディスプレイのミクスドファミリー。カリグラフィー要素を多分に含んだクラシカルで非常にエレガントな書体の集合体で、細めの Roman/Italic、フレアセリフ気味になった Sans/Sasn Italic、インラインが入った Incised Roman/Sans、アンシャル風味のグリフの Antiqua、フラクトゥール風味の Blackletter、カッパープレート風味の Script、アラビア文字の Arabic と、これらの書体に似合う Ornament がある。Roman と Sans には大文字のみのようだがギリシャ文字(Greek)とキリル文字(Cyrillic)もあり。計15種。作例は多種混ぜて組んでいるが、ウェイトが揃っているので特に違和感はない。どれもかなり筆者好みで非常に欲しい(高い…)。
ほぼ同じ骨格で様々なスタイルを持ったディスプレイ。画像はよくある繊細なモダンローマンディスプレイだが、実はこれ1種ではなく、図太いサンセリフとこのモダンローマンの間に7種、計9種のスタイルをグラデーションで持っている。画像のスタイルの Serif を始めとし、順に Soft Serif, Semi Serif, Hybrid, Modulated Sans, Humanist Sans, Neo Grotesque, Geometric Sans, Sans Serif となる。途中にヒューマニストやジオメトリックの名が見えるが、それぞれの名にふさわしい骨格に若干変化している。これをひとつにまとめたバリアブルタイプもあり。大文字のみ。
ヴィンテージ感あふれるイタリックディスプレイ。カリグラフィースクリプトっぽい大文字と活字イタリックっぽい小文字のセットで、アウトラインがインキが滲んだようにポタッとしていて古めかしい。xハイトが割と大きく、デコラティブなのは大文字だけなので結構読みやすい。オルタネートもないのでこの手としてはシンプルで素直な書体である。スタイルが2種あって、アウトラインがさらに滲んだ Round があり、それぞれに Bold と2ウェイトずつ。
ストロークが途切れ途切れになっている変わったサンセリフディスプレイ。画像の N, W, A などをご覧いただけば分かるようにストロークがぶつんと切れているヘンな書体で(失礼)、小文字の多くは R のボウルのように一部細くなる処理が施されている。全体的になんかちょっと違和感があり、それが目を引くおもしろいディスプレイとなっている。アップライトとオブリークの2スタイルで6ウェイト。本日はなかやまきんに君の誕生日(1978)らしい。パワー!
なんと Futura に新しい版が出た。2027年に Futura 誕生から100周年らしいのでそれを記念して制作された模様。オプティカルになっており、レギュラーと Text の2種あってそれぞれに Oblique があって6ウェイトずつとバリアブルタイプもあり。加えて「マルチスクリプト」の名の通り多言語対応となっており、ギリシャ文字やキリル文字はもちろん、アルメニア文字やアラビア文字、ヘブライ文字、ジョージア文字、ラーオ文字、タイ文字など現時点で12種類の文字があるが、2026年末までには簡体字やハングルまで含めて23種まで拡張するとの事。とんでもない一大プロジェクトである。予定に和文が見当たらないのが残念…ゴシックが得意な日本人デザイナーが手を挙げてくれる事を祈る。ジオメトリックな仮名…難しいか?
本日は『宇宙の日』だそうなのでこちら。レトロSFを彷彿とさせるサンセリフディスプレイ。大きなRを持ったコーナーと欠けた歪なグリフがまさに昔のSF映画やビデオゲームを思い起こさせる。可読性は残念だが(笑)雰囲気は十分で、その辺のロゴやスタッフクレジット等で魅力を発揮するだろう。めずらしくファミリー展開されていて3ウェイトある。
本日はアメリカの作家 O. ヘンリーの誕生日(1862)だそうなので、代表作『最後の一葉』にちなんでこちら。葉の飾りが付いたコンバインドディスプレイ。一時期流行ったカッパープレートスクリプトとローマンがひとつのフォントになった書体で、大文字部分にスクリプト、小文字部分にローマン大文字が割り当てられている。見ての通りどちらにも葉の装飾が付いており、まあ非常にデコラティブで読みづらい(笑)。スワッシュオルタネートやリガチャーもふんだんにあるが、変わってるのが3文字のリガチャー。画像の ARO のようにスクリプトをローマンで挟んだものがあり、スペルは限定されるが、うまくハマれば嬉しい効果が得られるだろう。1ウェイト。
カリグラフィーとタイプフェイスの中間のようなローマンディスプレイ。スウェーデンやフィンランドなど北欧のカリグラファーのスタイルを参考に作成された書体だそうで、四角いフォルムが特徴的。ストロークはブロードペンで書いたようなコントラストが付いており、デフォルトはタイプフェイス然としているが、オルタネートにはよりカリグラフィックなグリフが多数ある。非常に筆者好みの書体。名前はフィンランド語で「四角」の意。1ウェイトのみ。