ちょっとポップな雰囲気を持った、柔らかいイメージのジオメトリックサンセリフ。いい意味で緊張感のないゆるゆるな書体で、ごく目に優しく読みやすい。オルタネートが豊富でスワッシュの付いたものがもちろんあるが、R のレッグの形が違ってたり、n の最初のストロークにフックが付いてたりと、間違い探しレベルで微妙に違うオルタネートも用意されており、長文にもちょっとした変化をつけられるようになっている。ウェイトも9つあってファミリー展開も豊富。名前はなんと発音するのかは知らない(笑)。
Archive: 2018
最近やたら Monotype が推してくるので紹介。Bodoni と双璧をなす、昔からあるスタンダードなモダンローマン。元は19世紀初頭にドイツのタイプデザイナー、Justus Erich Walbaum が Didot や Bodoni を参考に制作したもので、元々デジタル版もあったが、つい最近リニューアルされた模様。ファミリー展開が大幅に増えてオプティカルになり、書体名に 06pt, 12pt, 18pt, 60pt, 96pt と付いていて、それぞれそのサイズに合ったデザインとなっている。18pt 以上はウェイト展開が豊富になる。他ディスプレイが2種とオーナメントが付き、計69種とビッグファミリー。ただいま75%オフセール中で、5,000円ちょいですべて入手できる。買うなら今!だけど Monotype サブスクリプションにも入っている。
軽くてかわいらしいシグネチャースクリプト。普通の人がペンでラフに書いたようなスクリプトで、傾きはなくアップライト。ストロークはやや「かすれ」などが再現されている。グリフは1300ほどもあり、なかなか使いごたえがある。スワッシュが別に用意され、自由に使えるもののほか、行頭に適した Initial、行末に適した Final がある。1ウェイトのみ。名前のボウタイは俗にいう蝶ネクタイの事。元々ファミリーパックで1,800円ほどとかなり安いが、それが今は50%オフセール中。
是枝監督がカンヌ国際映画際で最高賞を受賞したということを記念して(遅いわ!)、カンヌの名を持つこちらを紹介。レトロ風味のあるアール・デコ調ディスプレイ。昔の映画のタイトルに使われていたような書体で、タテヨコのコントラストの強いサンセリフとなっている。小文字はなく大文字のみで、小文字部分には基本的なコンデンスなグリフが、大文字部分にはそれらのオルタネートが割り当てられており、C や D、O などのボウルを持つ字はほぼ正円に近いグリフがある。リガチャーが豊富で150種以上。ただいま40%オフで $14.40 とかなりお買い得。
本日『はやぶさの日』。2010年のこの日、小惑星イトカワの探査を終えた探査機「はやぶさ」が地球へ帰還した。とゆーわけでハヤブサの英名 peregrine falcon からこちらを。2文字によるモノグラム作成に特化した非常に特殊な書体。モノグラムというとクラシックな書体で作られるのが定番なのだが、こちらはモノラインのスラブセリフがベースになっており、装飾もシンプルで大変現代的。Impressions が 250, 1,000, 10,000, 25,000 と4種あって、金額も 250 と 25,000 じゃ10倍以上違うのだが、何が違うのかよく判らない。MyFonts 上ではグリフ数に違いは見られない。マニュアルが付いてるとはあるのだが…。版元のサイトも見当たらないので、購入の際はまず一番安いヤツを買って様子を見て欲しい。ご注意をば。
国際補助語として人工的に作られた言語にエスペラント語というのがあるが、本日は日本エスペラント協会が定めたエスペラントの日だそうな。1906年に同協会が設立されたそうで。っつーワケでその名を持つ書体を紹介。ちょっとオランダ風味を持つトランジショナルなローマン。ややコントラストが弱めでコンデンス気味、アクシスも垂直に近く、x-ハイトが大きい。新聞本文用に見られる特徴を持った書体かな、と思う。製作年が古いせいか、エスペラント語を組むのにはアクセント記号類が足りないらしい。うせやろ…。
本日『傘の日』らしいのでこんなのを。ストロークのすべてが傘になっているというなんともアレ(笑)なディスプレイ。普通思いついてもロゴ程度で、全文字を作ってフォントとして完成させることはしないと思うが、それをしている所が素晴らしい。個人的には Y の処理の仕方が好き(笑)。
カジュアルなモダンカッパープレート。最近のスクリプトとしてはグリフ数が少なく、大文字にはオルタネートはない。小文字にはあり、スワッシュオルタネートがあるのは普通だが、変わってるのが太細のパターンを変えたものがある所。例えば g はステムが太くボウルがヘアラインになったものと、それが逆になったものがある。こういうオルタネートは結構めずらしい。2,000円弱とかなりお安め。名前の通り、ジューンブライドにどうぞ。
モノラインのスクリプトとコンデンスなサンセリフのデュオ。ビューティーというよりはキュートで、最近のサードウェーブテイストを持ったカジュアルな書体である。スクリプトの方は12種のオルタネートと56種のリガチャーがあり、4ウェイトある。サンセリフの方は大文字のみで1ウェイト。アクセント記号類を省いてグリフ数を少なくし、その分安くなった US というバージョンがある。英語しか使わないという人はそちらの方が安くて良いだろう。単語単位でグリフになっていて自由に文字組みはできないものがファミリーにあるが、そちらは無料。ただいま30%オフセール中。
本日は「ケロケロ」で「かえるの日」だそうだ(なんのこっちゃ)。てなわけでムリクリちなんでこちらを紹介。カリフォルニアの有名なワインに Frog’s Leap というのがあって、そのラベルに使用されている(と思われる)書体である。ローマンキャピタルタイプだが、多分にカリグラフィックな要素を含んでいる堂々とした書体。大文字のみでスモールキャップス。作者はかの巨匠 Hermann Zapf。この書体は Palatino が小林章さんによって Palatino Nova に改刻された際、Aldus や Sistina などのコンセプトが似た書体と一緒にディスプレイ用としてファミリーに組み込まれている(Palatino Nova Titling)。その際、リガチャーなどのグリフが追加された模様。