正統派カッパープレートスクリプト。作者は筆者の尊敬するタイプデザイナーのひとりで、スクリプトの名手。この書体は奇をてらったところのない、ごくスタンダードな18世紀のスタイルで、スワッシュオルタネートは皆無。その代りリガチャーが豊富にあり、また大変お手頃価格となっている。雰囲気的にはやや女性的な柔らかさがあるだろうか。シックで大人なバレンタインにどうぞ。
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優雅さとかわいらしさが同居するモダンローマンディスプレイ。ウェイトはやや太めでモダンローマンらしくコントラストがあり、字形はややジオメトリック寄りでオーガニックなラインがあまりない。A, B, C, D, E の5種のスタイルがあり、A, B, E は18世紀初期、C は中期、D は後期のスタイルだそうで、A から D の字形の差はさほどではないが、腰の位置などが違ってて見比べるとおもしろいだろう。E は他の4つとはかなり毛色が違い、角をなくして大きなカーブで形作られているのがおもしろい。小文字はなくスモールキャップスでイタリックもないが、それぞれのスタイルは5つのウェイトを持っている。キリル文字もサポート。詳しくは Behance にプレゼンテーションがあるのでそちらで。これもバレンタインにはいいと思うゾ。ただいま78%オフセール中。
スピード感のあるシグネチャースクリプト。モノラインでコントラストはなく、字形は柔らかいもののあまり安定せず傾きも強めでダイナミック。スワッシュオルタネートはあんまりないようだが、リガチャーは100以上あるとの事。また本体とは別にスワッシュだけのものもある。1ウェイト。
ガーリーなモダンスクリプト。まあ最近流行りのいわゆるモダンスクリプトだが、字種が最近のものとしてはかなり少なく、その分1,600円程度とお安めで気軽に使えるだろう。派手なスワッシュオルタネートはないが、小文字には主に水平方向に伸びる緩やかなスワッシュオルタネートがある。名前はイタリア語でキャンディなどのちょっとしたお菓子の事。バレンタインにどうぞ。1ウェイト。
ぬちょっとした滲みを感じさせるディスプレイローマン。コントラストの弱いクラシックなローマンで、活版印刷の滲み(マージナルゾーンという)を表現したような、ちょっとエッジのぼやけたような丸さを持っている。フィルに3種あり、ソリッドなものとラフな Grunge、塗りつぶしのない Outline がある。大文字のいくつかはスワッシュオルタネートがあり。イタリックもある。あとオマケに Illustrator や Photoshop で使えるクレストやロゴのレイアウトキットがあり、4つのファイルに172のエレメントが入っているそうな。名前は…「気高き男爵」とでも訳そうか。こんなのもバレンタインにどうぞ。
「2月4日」という名のファウンダリーがウクライナにあるので、そこの書体を紹介。幅広なヒューマニストサンセリフ。縦のステムがわずかにカーブしオーガニックな雰囲気を持っており、イタリックはさらにその傾向が強い。まためずらしくインクトラップ(ストロークが食い込む部分が欠けている)があり、小さく使っても潰れるのを軽減している。4ウェイトあるが一番太いウェイトが Regular で細いウェイトしかなく、また書体名に Wide が付いてる事から、ひょっとしたらこれからファミリー展開をしていくつもりなのかもしれないが、すでに発表から8年経っているのであまり期待はできない(笑)。
本日は『007』シリーズの主人公でおなじみ、ジェームズ・ボンド James Bond の誕生日だそうな(1922か1920か1924か定かではない)。最近の設定では変わってるらしいが、原作の元々の設定では本日らしい。というわけでこちら。007 にはシリーズ中に何度も出てくる “My name is Bond, James Bond” と “Vodka Martini, Shaken, not stirred” という2つの名ゼリフがあるが、その内の後者の名を持つディスプレイ。サードウェーブとも違う、細いペンで子供が書いたようなラフでゆるゆるの書体。名前の通り「かき混ぜずにシェイクしながら書いた」そうな(笑)。なんのこっちゃ。マティーニは強いので、酔っ払って字が書けなくなった状態を表現しているのかもしれない。
お花が咲いてるブラッシュスクリプト。見ての通り、文字の一部に花が絡んでいる。絡んでいるのは大文字のみで、小文字にはない。字形はおおらかでゆるゆる。コントラストも大分弱い。小文字にはオルタネートがあるが、字形が若干違う程度でスワッシュはない。代わりにリガチャーが多めにある。大文字には花の付いてないバージョンもファミリーにあるが、あまり使う意味がないだろう。パッケージには花のオーナメントが Ai および EPS、PNG 画像で入っている。キリル文字もサポート。
バレンタインも近いので、それまではその辺に似合う書体を紹介していこうと思う。コンデンスでラフなかわいらしい手書きディスプレイ。柔らかいマーカーか毛足がごく短い筆ペンで書いたような書体で、こういうのもスクリプトというのだろうか。まぁそういう事にしておく。字形はラフ過ぎず、可読性は良好。ところどころストロークが巻いているところがティアドロップになっているのがかわいらしい。すごく安いので手軽に使えるだろう。1ウェイト。
ちょっぴり変わったジオメトリックサンセリフ。基本的には読みやすい現代的なサンセリフだが、A や W などの斜めのステムを持つ字に、片方のステムがほぼ垂直になったようなオルタネートがある。普通は右方向だけに傾くものだが、逆の左方向に傾いたグリフもあるのが変わってる。R のレッグがステムに寄りすぎてる所も特徴的。レギュラーと Display があり、Display の方はステムの上端や下端が鋭くテーパードになっている。サンプル画像の白い部分が共通、シアンの部分がレギュラー、マゼンタの部分が Display の字形なので、参考にして欲しい。ギリシャ文字やキリル文字もサポートしている。イタリックはオブリークタイプ。レギュラー・Display それぞれ10ウェイトで計40種とビッグファミリー。本日まで50%オフセール中。