クラッシーな変形系モダンローマンディスプレイ。基本的には普通の繊細なモダンローマンだが、一部の文字に変わったオルタネートと、大文字に多数の変わったリガチャーを多く持っている。まあ最近よくあるヤツである。小文字もあって、a と g 結構変わっているものの、それら以外は至って普通。それほどハデに暴れてはいないので、品よく収まっているように思う。イタリックと2スタイル。
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リアルに近いシグネチャースクリプト。グリフが結構崩れていて可読性が低いが、まあサインってこうだよなという感じの書体である。細くてコントラストのないストロークで、グリフは割とスピーディ。大文字にはオルタネートはないが小文字にはリガチャーとエンディングストロークが多数あってバリエーションは豊か。やや男性的かなという雰囲気だが、エレガントなので使い方次第だろうか。やや太めの Bold と2ウェイト。
クラシカルで上品なタイプスクリプト。カッパープレートのような雰囲気を持ったスクリプトだが、コネクションは取れておらずすべての字は独立しており、大文字にはちょっとしたスワッシュが付いている。古い書体なのでオルタネートは皆無だが、遊べないところが逆にかっちりしていて行儀良い感じがする(と思う)。大変品が良いので大きく使うよりはやはりカードやチョコレートのパッケージなどが似合うだろう。ちなみに名前はフランス語で読み方は「ブールヴァール」。シャンゼリゼのような大通りの事をいうらしい。1ウェイトのみ。
コロッとしたプロポーションのエレガントなディスプレイ。よくある変形系に分類されるが、通常は背の高い気取ったプロポーションのものが多いところ、こちらは幅広で全体的にコロコロした印象がある。ただそれでもコントラストが強く、エレガントさは保たれており、雰囲気は可愛らしく仕上がっている。見ての通り変わったグリフやリガチャーはちゃんとあり。名前は「超極悪」みたいな意味なんだがなんでそうなってるのかは不明。1ウェイトのみ。
レトロでゴツめなスラブセリフディスプレイ。’70年代のアメリカンスタイルで、メタリエンボッシングなどでよくみるタイプである。大体の字がほぼ正方形のプロポーションに収まるようにデザインされていて、縦組みにしても問題ない。ブラケットは大きく、ややインクが滲んでいるようにも見える。様々なタイプの矢印や、この書体に似合うちょっとしたアイコン類も付属している。大文字のみの1ウェイトのみ。
本日バレンタインデーという事でこちら。繊細でフェミニンなモダンカリグラフィースクリプト。コントラストが付いてるものの全体的に非常に細く、小さく使うと消えてしまいそうなほど。グリフはゆるくゆったりしているが、さほど崩れておらず読みやすい。オルタネートがまったくなく、リガチャーもほんのわずかなのがちと悲しい。その分安いかなという感じ。もともと結構傾いているが、さらに傾いた Italic と2種のスタイルがある。
手書きのカリグラフィーと活字の中間のようなイタリックのスクリプト(?)。グリフは確かにカリグラフィーの感じはあるものの、手書き感は弱く、活字のようにレタリングされたような風味もだいぶ加味されており、20世紀前半頃によくあった Park Avenue のようなレトロなセミスクリプトとも呼べるようなテイストを持っている。雰囲気はゆったりしていて柔らかく、大文字はややスワッシュ過剰でデコラティブ。オルタネートはないっぽい。1ウェイト。
カジュアルかつニュートラルでクセのないすっきりとしたヒューマニストサンセリフ。ややポップというかフレンドリーというか、そういう雰囲気のカジュアルなサンセリフで、可読性も大変良く日常使いには適したサンセリフ。a と g には1階建てと2階建てがあり、数字にはオールドスタイルもあり。ウェイトが太くなってもきちんと可読性は保たれており、なかなか優秀な書体である。イタリックがないのが残念だろうか。日用品のパッケージなどに。10ウェイト。
クラシカルなモダンローマンディスプレイ。ボストンとデトロイトの新聞のために制作されたそうで、大変それっぽい。アップライトは Century Expanded、イタリックは Century Schoolbook を元に制作したらしく、全体の雰囲気はとてもクラシック。新聞というスペースの節約が求められる媒体らしく、字幅にはレギュラーの他に Condensed、Extra Condensed、Compressed の3段階の細めのバージョンがある。xハイトも大きくアセンダーやディセンダーは短めで、これもスペース節約のためだろう。基本的にディスプレイ用だが、本文用にコントラストを弱めた Text もあり。ウェイトはレギュラー6つ、字幅が狭いのは5つ、Text は2つ。それぞれイタリックもあり。
最近流行りのコンバインディスプレイ。このテはカッパープレートスクリプト+モダンローマンの組み合わせがほとんどだが、こちらはイタリック?+オールドスタイルという珍しいもの。ローマンの方はコンデンスでコントラストが弱め、スクリプトはストロークがブロードペンで書いたようだが、グリフはどちらかというとカッパープレートに近く、こういうスクリプトもまた珍しい。オルタネートやリガチャーは紹介されてないので無いのかなーという感じ。代わりと言ってはなんだがイタリックがある。