筆者が独断と偏見で選んだおしゃれでかっこいい英語フォント(欧文書体)をほぼ毎日1書体ずつ紹介しています

Set Sail Studios

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必見! お薦めのタグ7選

Trajan Pro 3

Trajan Pro 3

ローマンキャピタルの最高峰(断言)。ローマにあるトラヤヌスの記念柱の根元にある碑文の書体を元に制作されたもの。この碑文の書体こそがすべてのローマン書体の原典であるとされ、ここから何万というローマン書体のバリエーションが生まれたが、Trajan はこの碑文の書体そのものに近い形で制作されている。2000年経ってもこの威風堂々たる雰囲気の人気は衰えず様々な場面で使用されており、特に映画界では重宝されている模様(笑)。1989年に制作されてから二度改定されており、この 3 が最新版。2ウェイトから6ウェイトになり、ギリシャ文字とキリル文字が追加された。個別購入できる他、Adobe Fonts でも配信されている。Adobe Fonts ではカラーフォント版の Trajan Color も利用可。

Category(s)
Design Date
1989, 2014
Publisher

Nereida

Nereida

コントラストの強いラグジュアリー感のあるディスプレイ。モダンローマンからセリフが落ちたようなスタイルのコントラストの強い書体で、ウェイト展開は多いものの、ヘアライン部の細さは変わらないので、小さく使うのは無理だろう。リガチャーが少しあるが、変わってるのが大文字にスクリプト型のスワッシュオルタネートがあること。これがなかなかおもしろい。字幅に3種類あり、それぞれに7ウェイトずつで計21種。名前はギリシャ神話に登場する海の精ネレイスのスペイン語形らしい。ただいま60%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2023
Designer(s)
Publisher

Pronter

Pronter

ヴィンテージ風味あふれるディスプレイ。太めのフレアセリフというかセリフドゴシックというか、その辺のスタイルにスワッシュオルタネートが豊富にある。3種のバリエーションがあって、普通のソリッドなものと、アウトラインがラフな Rough、フィルが荒れた Stamp がある。ほか、影にも2種類あり。小文字はなくスモールキャップス。ウェイトは1種。

Category(s)
Design Date
2023
Designer(s)
Publisher

Ponte

Ponte

シックでエレガントなローマンディスプレイ。ハイコントラストの繊細な書体で、シルエットはオールドスタイルだが印象はモダンローマンのそれである。80種以上の個性的なリガチャーがあり、そのまま組んでロゴやポスターの見出しなどで力を発揮するだろう。このテとしてはめずらしくファミリー展開があり、イタリックもあって5ウェイトある。ちなみにこの作者はこういう雰囲気の書体が得意らしい。ファウンダリー名である Silk が代表だろうか。

関係ないけど投稿時点で MyFonts のグリフ確認機能が動作してない。はよ直してくれー。

Category(s)
Design Date
2023
Designer(s)
Publisher
Fontspring
Set Sail Studios

Gotti

Gotti

北欧レトロポップなジオメトリックサンセリフディスプレイ。作者らがスウェーデンのイェーテボリに旅行した際にインスパイアされたものとのこと。バウハウスと’70年代のテイストを取り入れたそうな。角に大きく R を取り、ジオメトリックでありながら冷たい感じがせず温かい雰囲気を醸し出している。変わったグリフが多く、ロゴなどに使うと目を引くだろう。 IT スタートアップのサービスに良さそうである。画像は太いが、かなり細い Thin から9ウェイトある。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2023
Publisher

Shelley Script

Shelley Script

古典的カッパープレートスクリプトの定番書体。18世紀英国のカリグラファー、George Shelley の筆致を元に制作されたもので、均整の取れたベーシックなグリフをしており、非常に真面目な感じのする書体である。元々は Andante, Allegro, Volante の3種があり、順にグリフが派手になっていくようになっていたが、OpenType Pro 版になってひとつに統合され、アプリ側の異体字切り替えで対応するようになった(ちなみにアンダンテ、アレグロ、ヴォランテはクラシック音楽を嗜んでいる人にはお馴染みの用語である)。
最近はもっと派手なスクリプトも多くなり、この辺をあえて選ぶ機会もあまりないだろうが、定番なので知っておいてもいいだろう。1ウェイトのみ。キリル文字対応版もある。

Category(s)
Design Date
1972, 1989
Publisher

Adobe Garamond Pro

Adobe Garamond Pro

こちらも先日の Adobe Caslon と並んで超ド定番の本文用ローマン。15世紀フランスのクロード・ギャラモン Claud Garamond (1480–1561) のアップライトとロベール・グランジョン Robert Granjon (1513–89) のイタリックを元に制作された。どっしりした Caslon に比べ繊細でエレガントな印象が強い。特にイタリックはスワッシュオルタネートなどもあり、その辺のスクリプトにも負けない美しさを誇っている。こちらもやはり Caslon や Bodoni などと同様に多数のバリエーションがあるので、比べてみるのも面白いだろう。ちなみに名前は違うが、Sabon もギャラモンの書体を元に制作されている。反対に、ちっともギャラモンと関係ないのに Garamond を名乗る書体もあったりする(笑)。Adobe Garamond も個別購入できるほか、Adobe Fonts で配信されている。3ウェイト。

Category(s)
Design Date
1989, 2012
Publisher

Adobe Caslon Pro

Adobe Caslon Pro

超絶定番のローマン書体。18世紀英国で活躍したウィリアム・キャスロン William Caslon (1692–1766) の書体を元に制作された本文用書体である。Caslon の書体を元に制作されたフォントは多数のファウンダリーから出ているが、恐らくこれが最もスタンダードだろう。まあ Adobe のアプリケーションに付属していた、というのが一番大きいかもしれないが(笑)。活字は20世紀初頭まで使われており、その頃は「迷ったら Caslon で組め」とまで言われていたそうである。これは今でも生きていて、特にこだわりがなければこれで組んでおけば文句は言われないだろう。これは本文用サイズの活字を元に作成されているためコントラストが弱いが、見出し用のコントラストが強いものは別の作者により Big Caslon として制作されている。1990年にデジタル化され、2012年に字種が増えて Pro となった。個別購入できる他、Adobe Fonts で利用可能。

Category(s)
Design Date
1990, 2012
Designer(s)
Publisher

Park Avenue

Park Avenue

レトロカジュアルなスクリプト。1933年にアメリカの ATF から発表された書体で、リボンを使って形作ったようなストロークが特徴的。制作された時代を反映してか雰囲気はとてもレトロでかわいらしく、カジュアルでありながら品もあり、一時は古臭く感じたものだが、最近は一周回って結構使えるんじゃないかと思う。このフォントは粗悪なコピーがフリーで出回っており、昔はいろんなところで使われているものを見たものである。それもまあ人気があった証拠ではあるだろうが、そんなに高くもないのでぜひちゃんと購入して使っていただきたい。Linotype 以外のいくつかファウンダリーからも販売されている。1ウェイトのみ。

さて、2023年のブログ更新はこれにて終了。来年もよろしくお願いします。佳いお年を。

Category(s)
Design Date
1933, 1987
Designer(s)
Publisher

Gill Sans Nova

Gill Sans Nova

ヒューマニストサンセリフの代表格。大文字は古典的なプロポーションでサンセリフながら大変堂々しており美しい。小文字はカリグラフィーの要素も多分に含み、x-ハイトが小さく優雅で柔らかさがある。全体的に可読性も良く、長文でもまったく問題ない。1928年に活字で制作されたものが1989年にデジタル化され、それをさらに2015年にファミリーや字種を拡張して名前に Nova が付いた。個別購入できる他、Adobe Fonts でも配信されている。

さてこの Gill Sans、というか作者のエリック・ギル Eric Gill だが、大変優秀なタイプデザイナーではあったが、実子や使用人に対し性的虐待を日常的に繰り返していたことが明るみになっており、これを理由に彼の書体そのものをボイコットする人もいる。筆者はというと、書体に関しては全然気にしていないというのが本音である(笑)。これからも躊躇なく使用するだろうが、「どうしてもその書体でなければならない」というケースもあんまりないので、何が何でも使うわけでもない。まあ適宜対応する、というぐらいである。本ブログの読者も個々の判断でお使いいただければと思うし、自身と反対の意見を攻撃することもなきように願いたい。考え方は人それぞれなのだから。

ちなみにギルの出身国である英国の高級ステーショナリーブランドのスマイソン Smythson のサイトは見出しに Gill Sans が使用されている(2025年6月現在)。あと2022年に行われたエリザベス女王の国葬の式次第の公式文書がダウンロード可能なのだが、これはギルの書体の Perpetua で組まれていた。なんか本国でもあんま気にしてないのでは、という気がする。でなきゃ Nova に拡張しなかったろうしね。

Category(s)
Design Date
1928, 2015
Designer(s)
Publisher
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法 購入方法を note で解説しています。英語でもだいじょうぶ!
シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

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